ファジアーノ岡山ホームゲーム感想

2014年J2第39節vs京都サンガ(10位)
試合結果スタッツなど
終盤戦の大事な戦いで7戦勝ちなしで3連敗中に加えて、前節アウェイ大分戦ではアディショナルタイムに決勝点を献上するなどプレーオフへの数字上の可能性は残っていても、チーム状態を考えると4連勝は絶望的なため終戦状態で迎えた京都戦。
決定機2本で逆転し、終盤まで耐えに耐えたが後半44分とアディショナルタイム2分に大黒に決められて完全に終戦となった。

京都戦を含めて終盤戦の大失速の原因を考えてみたい。
まずシステムと選手のマッチングが良くないこと。攻撃時3-4-3、守備時5-4-1のシステムではウィングバックとシャドーの過度の運動量が求められる。そしてウィングバックには単独で突破できる選手がいないと中の人数が足りなくなってしまうのでウィングバックには突破力ある選手が必須となる。

ファジアーノが序盤の不調が脱せたのは上田の加入が最も大きかったが、三村・田中の単独で仕掛けられる選手が両ワイドにいたのも大きい。特に三村の単独突破は複数の相手マークをかいくぐれるほどで、非常に効果的だった。
しかし、三村はほぼフルシーズン戦うのは初めてでウィングバックの運動量での疲弊と共に調子を落とし、故障でシーズンを終えることとなった。三村が離脱したのが松本戦からでチームも松本戦の勝利以降勝利が無く、チームの不調とシンクロしている。
そして、シャドー石原の存在も大きかった。スピードがありボールをが運べ、スタミナも十分(シュートの精度以外はJ1から声が掛かっても不思議ではない)で大きく貢献していたが、愛媛戦で故障でシーズン終了となり、チームも大きく下降線を辿った。

結局、個で守れないための5バックのために攻めは個の力に頼らざるを得ないため、単独でボールを持てる選手がいなくなれば攻め手がほとんどなくなってしまった。
ディフェンスラインは意図の無いクリアが多く、そのこぼれ球を拾われ、また大きくクリア、そして押し込まれたままで結局は耐え切れず失点と言う場面があまりにも多過ぎた。ウィングバックとシャドーに負担の掛かり過ぎるシステムだけに1一人のレギュラーが通年コンディション良く出場できる可能性は限りなく低い。それだけに両ウィングバックと両シャドーに複数の個で突破できる選手が必要で、そのような選手達をJ2のクラブが揃えられるのはあまりにも非現実的だ。

現状の戦力での影山システムが限界に来ているのは明らかで、新しいやり方や補強の方針を模索する時期なのは確かだ。

ファジアーノといえば以前は試合の終盤で相手より運動量で勝って後半を得意にしてきた。しかし、ここ2年は運動量で凌駕しているという印象は全くなく、むしろ先に足が止まっている印象すらある。もちろん他のJ2クラブが走力を重視してきていることもあるだろうが、5バックでシャドーとウィングバックの運動量が半端ないことが大きく試合終盤の運動量の低下に影響していることは間違いない。
筆者の試合満足度(10段階)
1
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