ファジアーノ岡山ホームゲーム感想

2014年J2第5節vs大分トリニータ(8位)
試合結果スタッツなど
第3節の群馬戦に敗れ、これまでのやり方を完全に放棄し、超守備的布陣でアウェイ水戸戦に臨んだファジアーノ岡山。対戦相手がバルセロナであれば、確実に「アンチフットボール」と言われるであろうこれまでのやり方を完全放棄する戦い方は5年目の監督が採用する作戦とは思えなかった。
水戸戦は引き分け上等、ラッキーパンチで得点が取れればという戦術だったが、ラッキーパンチが見事に入って結果的には今シーズン初勝利を収めた。

もちろん勝ち続ける戦い方でない勝利は、素直に喜べるような勝利ではなく、内容的には何も改善されないままホーム大分戦を迎えた。

北寄りの風が非常に強く、ファジアーノは前半追い風で戦った。通常、追い風のチームは有利で、かなり強く吹いているので有利不利が大きくなると予想された。
有利な前半で積極的に攻めて点を取ることが大事なはずだったが、決定機は1本(+シュートブロック1本)と追い風のチームとしては淋しい内容で、向かい風の中しっかりと繋いで攻撃していた大分の方がチーム力としては1枚上のように感じた。

後半7分に直接フリーキックを大分が決めて先制する。ここで追い風で有利な大分がさらに攻めるか1-0を守り切るか意思統一が出来ていない様子で、その隙を突いて後半40分に追いついた。大分はその後クロスバー直撃を放ったりしたが、そのまま1-1ドローとなった。

内容とすれば、群馬戦や水戸戦よりも良かった。ただ、現状で最低でもプレーオフが狙えるかという無理だ。
やはり、影山監督のままでは予算に見合った成績は残せないと考えざるを得ない。

影山サッカーは前半0-0でOKという保守的なサッカーだ。風の条件を考えれば前半から圧力を掛けて行くべきところをいつも通りの守備重視のやり方だった。

自動昇格やプレーオフに進むためには勝ち続ける力、勝ち切る力が必要だ。新加入の上田が入ったものの、ここから劇的にチーム力、チームカラーが変わるとは思えない。次節湘南戦は厳しい結果になると予想されるが、その後は不調チームとの連戦となる。ここで結果を残すことが結果的に悪かったということにならなければいいが・・(そもそも水戸戦で勝ってしまった事が既に誤りの可能性も高い)。

監督の違いを感じさせるのが、今節首位決戦となった松本VS湘南の監督のコメントだ。隣の芝生は青いだけでは説明できない監督力の差を感じる。

反町監督
Q:今季初の敗戦となりましたが、そのなかで収穫があれば?
「反省することは反省しますけど、大事なのはどうやって負けるかであって、今日の負けはある意味、正々堂々と帰路についていいと思います。こういう戦い方が1試合でも多く続けることが出来るようなチームになれば、上位争いに入ることが出来ると自信を持って言えます。負けて自信持ってるとは馬鹿な監督だと思いますけど、本当にそう思っています。もちろん反省はしますが、良かった点もたくさんあったと思います」

曹監督
Q:5連勝について。また得点を挙げた菊池大介選手についてお願いします。
「大介に関してはこの地で今季初得点を挙げて、彼が今まで自分なりに悩んで、向き合ってきたご褒美だなと思います。今日はボランチと(菊地)俊介と永木が1点ずつ取りましたが、1人のストライカーが前線で残って任せるサッカーをしているわけではなく、今はボランチが点を取れないと現代サッカーでは上に行けないという話をずっとしていて、やはり世界のボランチはペナルティーエリアに入って、また戻るというのがノーマルだと。その意味では彼らの良さが出たというのは、我々らしいゴールだったかなと思います。5連勝については、昨季は5連敗とか6連敗もしたので、ちょうど五分の星に戻したのかなという感じです(笑)」
筆者の試合満足度(10段階)
2
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