ファジアーノ岡山ホームゲーム感想

2012年J2第26節vsFC岐阜(22位)
試合結果スタッツなど
前節はメンバーを落とした先発でアウェイで勝利をもぎ取り、最高の形で過密日程最終戦のFC岐阜戦を迎えたファジアーノ岡山。
最下位ながら相性最悪のFC岐阜に勝って次節から続く実力チームとの戦いの前にプレーオフ圏内を確実にしたい一戦となった。

ファジアーノ岡山はこの過密日程を乗り切るために左ウィングバックを服部と田所の二人で回し、シャドーも過密日程でないなら絶対に外せないキム・ミンキュンでさえ先発から外す試合を作って先発メンバーの面から疲労対策を行った。
疲労対策と言えば試合中に関しても考えていて時にはプレスに行かず、しっかり引いて人数をかけて待ち構えて最後はやらせない省エネサッカー(横浜FC戦や草津戦)も行っており、この疲労がピークになる過密日程最終戦に向けて良い準備が出来ているかに見えた。

しかし、運動量の低下をいかに抑えるかが重要な一戦で影山監督はメンバー選択の大きなミスを犯してしまう。
過密日程最終戦ということで普段10動けるところが8や9しか各個人動けなくなり、全体の運動量がかなり落ちる。ここで考えなければいけないはこの減ってしまう運動量を補うために絶対的な運動量の多い選手を優先起用して全体の運動量を確保しなければいけなかった。

ファジアーノ岡山の選手の中で運動量が圧倒的に多い選手と言えば、左ウィングバックの田所やシャドーあるいはウィングバックを任せられる石原が真っ先に思い浮かぶ。
対して運動量に乏しい選手と言えばチアゴ、纉c、(ウィングバックにしては少ない)服部が思い浮かぶ。
つまりこの一戦は田所と石原(シャドー)を最初から起用して個々の運動量の低下の総和を補うことが必要なのに、動かない(動けない)選手を起用してしまう戦略ミスを犯してしまった。

その結果が岐阜の方が走り勝ってどちらが順位が上のチームか分からない戦いを見せてシュート数が岡山5、岐阜13という圧倒的な数字にも表れている。

多くのサポーターが懐疑的な目を向けているのが背番号11の纉c慎一朗だろう。この試合を含めて今年先発出場5試合、途中出場3試合の合計8試合出場しながら持ち味が見えないだけでなく、運動量は全くない、スピードも全然ないと欠点ばかりが見えて監督は何を買って纉cを使っているのかと思っているサポーターは多いと思われる。

基本的に纉cはスピードがないのでジョーカーとしての役割は期待できず、先発かベンチ外の選択になるだろう。しかし、関戸を欠くシャドーの選手層は薄く、不本意ながらも纉cを使わざるを得ないのならば纉cにここまで固執する理由としては成り立つ。
ただ今年ファジアーノが負けた3試合に出場し(うち2試合が先発)、出場しなかった試合は3勝1分けと好調なのは無関係とは言い切れないほどチームのパフォーマンスを下げる要因となっているのは間違いない。

纉cが使えないだけでなく、横浜FC戦から復帰したチアゴの出来も相当悪い。開幕直後のチアゴは昨年よりも遥かに運動量が増していて期待の持てる動きだったが、横浜FC戦そして今回と途中出場にも関わらず全く運動量がなく、パフォーマンスが上がってこないととても使えないように見えた。

関戸は怪我で欠場し、外国人のアンデルソンの復帰はいつになるか分からない状況だ。明らかに前線の駒は不足している。纉cやチアゴを使わざるを得ない状況が続くようだとこれまでのように順調に勝ち点を積み重ねることは難しくなる。
筆者の試合満足度(10段階)
1
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