ファジアーノ岡山ホームゲーム感想

2011年J2第15節vsギラヴァンツ北九州(7位)
試合結果スタッツなど
ファジアーノ岡山がJリーグ参戦後初めて3点差以上をつけて勝利したこの一戦はクラブにとって大きな節目の試合になったかもしれない。

試合内容よりも驚きだったのが観衆の数だ。今年の岡山は年平均8000人以上を目標としていたが、ホーム2戦目のゴールデンウィークに行われた栃木戦が7323人に終わったことによって今年は現状維持が精一杯かと思われた。
そして三浦カズを擁する横浜FC戦は3年目にして初めての1万人割れと他クラブ同様に観客動員に関しては今年は厳しい感触を持つサポーターも多かったと思う。

横浜FC戦での勝利がどの程度北九州戦の動員に結び付くか。例年ゴールデンウィーク後から梅雨明けまでの客足はどのクラブも芳しくなく、知名度のない北九州であれば7000人台に乗れば大満足で6000人台が現実的なところだと思われた。
しかし、蓋を開けてみれば8121人とクラブ関係者でさえ想像していなかった8000人台と大盛況となった。
その大観衆の中での完勝劇は平均8000人に向けて非常に大きな試合になったと思う。
昨年の後半から動員が頭打ち傾向を示していたが、やはりホームで勝つ(負けない)試合をすることが動員を増やす近道だ。勝っても負けても辛抱強くスタジアムに足を運ぶサポーターは2年間で5000人ほどに増えた。ここからは勝つことによってサポーターを開拓していくことが必要だと感じていたので今年のホームで強いファジアーノはJリーグ全体(日本スポーツ全体)の動員が大きく減少している中で特殊なクラブになりえる。

試合内容はやはりチアゴの存在が非常に大きい。ただデカイだけではなく、シュート、パス、ドリブル、ポストプレー全ての質が高い。チアゴが退いた後半途中からはボールが収まらず消化不良の展開になったことでチアゴの存在感を改めて示した。
開幕前はストヤノフ不在の試合をどう凌ぐかが課題かと思われたが、チアゴ不在の時にどう戦うかを考えないといけないほどチアゴはチームで一番代えのきかない選手になっている。

今回の北九州戦で最も印象的なパフォーマンスを残したのは3バックの左で今季初先発した植田だろう。
植田は188cmの長身ながら足も速く、フィジカルだけならばJ1でも十分通用するほどの身体能力を持っている。
過去2年は凡ミスを繰り返して不安定なパフォーマンスだったためセンターバックで起用するには怖さがあったために出番に恵まれなかった。
安定したパフォーマンスを発揮できればJ1でも十分通用する力を持つだけに今回のパフォーマンスを自信にして今後も安定したパフォーマンスを期待したい。
植田がDFで使えるとなるとDFラインの層が非常に厚くなり、誰を先発させるか監督も悩ましいだろう。
山陽新聞試合満足度調査
満足98%
やや満足2%

MIP(投票者91人)
植田龍仁朗41%
キム・ミンキュン
チアゴ%
筆者の試合満足度(10段階)
10