−引き分けが多い理由は?− 前半戦の21試合が終わって6勝12分け3敗の勝ち点30。誰が見ても引き分けの多さに目が行く。そして誰もが勝ち切ることの重要性を説いている(監督も7/2の山陽新聞で述べている)。 リスクを取って勝ち点3を狙いに行く。勝ち点を争う以上引き分けよりも勝利を狙いに行く方が結果的に上位に行ける(引き分けでOKなのは直接順位を争っている上位とのアウェイでの対戦のみ)。 引き分けが12と非常に多い中で一際目を引くのがアウェイでのスタッツだ。 2勝7分け2敗で勝ち点13。7割近くの試合が引き分けというのはあまりにも多い。 アウェイで勝ちに行く。これが後半戦のファジアーノ岡山の課題となる。 アウェイのスタッツを見ると引き分けが多くなるのもうなづける。 11試合で得点7失点7とどちらも非常に少ない。つまり守備に重心があり、負けない戦いを第一に考えているのが読み取れる(0-0のスコアレスドローが4試合もある)。 −ホームとアウェイの差− アウェイのシュート決定率は下から3番目の6.54%で20位、被シュート決定率は2番目に良い数字(6.03%)となっているようにアウェイでの決定力に大きな課題を残し、シュートを決められていないところからも後ろに人数を割いているのがよく分かる。 ファジアーノはシュートが下手だからアウェイで決められていないだけでは?と思いがちだが、ホームのシュート決定率は17.52%で堂々のトップとなっている。選手の質だけにアウェイで点が取れない原因を押し付けることは出来ないだろう。 ホームでは点を取りに行こうという意識がアウェイよりも高いせいか被シュート決定率も悪く、10.81%の13位となっている。 攻撃を重視すれば守備がある程度は犠牲になるのは仕方ない。勝ち点3を取るには絶対に得点が必要なだけにアウェイでより攻撃的意識を強める必要がある。 −シュートの意識を高める− 前半を終えて6位以内に入っているクラブでシュート数が被シュート数より少ないクラブは千葉1クラブだけだ。ガンバは+52本、神戸は+118本、長崎は+23本、京都は+53本、栃木26本、7位の山形は+90本となっている。対して岡山は-30本で下から5番目と悪い。 守備をある程度犠牲にして攻めを重視している山形が調子良く、得失点差も稼いでいる。混戦J2だと得失点差も大きな要素になる可能性が十分あり、どれだけ攻められるかが後半戦の鍵になる。 シュートの意識と言えばファジアーノにはミドルシュートが非常に少ない。千明・仙石のコンビではミドルシュートを打ったところで入る可能性は小さいが、ここのところレギュラーを奪った島田はもっとミドルシュートを打ちたい。ワンステップで非常に良いミドルを持っている。ミドルがあれば前線の選手も裏を取りやすくなる。島田のミドルを有効活用して得点力アップを図りたい。 −昇格を目指すなら補強は不可欠− 今年は昨年日本人得点王だった川又が抜け、キープ力に優れ、シャドーの中では最も高いパフォーマンスを見せていたキム・ミンキュンが抜けた穴をどれだけ埋められるかが課題と見られた。 川又の穴を埋めるべく、荒田と押谷を獲得し、得点という数字では荒田8点、押谷3点と昨年の川又の前半戦の7点を越えており、得点以外の貢献と言う意味では川又ほどではないもののある程度カバー出来た(もちろんまだまだ改善の余地がある)。 しかし、シャドーはキム・ミンキュンの穴が全く埋まっていない。昨年もミンキュンの相方に物足りなさがあったが、今年はシャドー2ポジションとも物足りなさが残る。シャドーの得点力不足は深刻で、昇格を目指すと言うのならばシャドーでの補強が不可欠だ。外国人を一人もいない状態で昇格を目指すというのはむしが良過ぎる(外国人なしで昇格した例がないことはないが例は非常に少ない)。 現在のシャドー陣では大幅な得点力アップは期待できない。本気で昇格を目指しているのか、フロントの本気度が補強で分かる。 前半戦の主要スタッツ
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ファジアーノ岡山と日本スポーツ ホーム ファジアーノ岡山関連コラム目次 |