ファジアーノ岡山関連コラム19

ファジアーノ岡山2010年前半戦を終えて(2)(2010/7/30)


−手遅れになる前に−

シーズン中に横浜FCから中野、水戸から白谷、そして李と3人のFWを補強してきた。白谷は加入したばかりで未知数の部分が大きいが、中野と李に関してはパフォーマンスに物足りなさは否めない。

三木がトップチームに昇格して1勝1分けと結果が出始めているだけにこのままのチーム編成のままでも大丈夫ではないかと考えているのかもしれない。

昨年のファジアーノ岡山は夏場に強かった。2008年夏のJFL及び天皇杯に比べれば全てナイトマッチのJリーグは動きやすく相手の方が大きく運動量が落ちて好成績に繋がった。しかし、秋以降はどん底でラスト11戦を1分け10敗、ホームでは5戦連続無得点という惨憺たる成績でシーズンを終えている。
移籍期間は7月16日から8月13日にかけて開き、もうすぐ移籍期間は閉じようとしている。正直攻撃陣の個人の力はJリーグ最低レベルで守備力の向上で勝ち点を拾っている面が大きく、戦術をいくら工夫したところで限界がありそうにも見える。
個人で点を決め切れる選手がおらず、栃木のリカルド・ロボを見ても一人のストライカーの存在で大きくチームの成績が変わるのは明らかだ。

現状の戦力で満足していてはどのような戦術を用いても今年も得点力不足が深刻なままシーズンを終える可能性が高い。
ホームで不甲斐無い試合が多いことを考えても得点を取れる選手を補強すべきだ。
昇格を目指すわけではないので無理をして補強する必要性はない。しかし、ホームであまりにも得点が取れないとホームの集客にも少なからず響いてくる可能性も十分ある。
前半戦18試合で4勝しか出来ず、今年も勝利給が節約できていると予想される。若い選手に限らず視野を広げて点を取れる選手を補強し、ホームで得点を多く取ることで攻撃面でも昨年からの進歩を感じさせてほしいものだ。

−監督の指導に対する疑問−

昨シーズンをもって地域リーグからJ2まで引き上げた手塚聡監督からジェフ市原で主に活躍し、マカオ代表監督を務めた若い影山雅永監督に交代した。

昨年から守備が良くなり、進歩も感じさせる反面、攻撃面ではフラストレーションの溜まる展開が多いのも事実だ。

影山監督は選手に対して何か気付いたとしても選手が自分自身で気付くまで待つという。
しかし、それでは何のために指導者がいるのか分からない。そのような指導法で選手が成長するのならば指導者はいなくても変わらないように思え、サッカーが根付いておらず、良い指導者がいない国からでも多くの良い選手が輩出されているはずだ。

超一流選手ならば自分を客観的に分析し、修正できる能力を備えているのかもしれない。しかし、ファジアーノ岡山に在籍する選手に超一流選手はいない。世界トップレベルとは言えない日本のJリーグで何とかプロになれたというレベルの選手が大半だろう。
指導者は気付いた点を選手に伝えて多くの情報を選手に提供してあげるのが指導者としての責務ではないだろうか。もちろん選手も個人事業主のプロであるのだからそのアドバイスを素直に聞くかどうかは選手の判断次第だ。しかし、多くの情報を選手に渡してあげることが選手が早くレベルアップする近道なのではないだろうか。
人間というものは自分を中々客観的には見れない生き物で都合の良い情報に流されるものだ。欠点を見ぬふりをしがちなのでそこをきちっと指摘するのが指導者としての役割ではなかろうか。

−好調な観客動員−

今年はホームゲームが7試合減ったことによって観客動員数を大幅にアップさせないと昨年並みの入場料収入は確保できない。
岡山の場合だと8,500人ほどで昨年並みの入場料収入になるというが、昨年の6,162人から大幅増の1試合平均8,000人を目標に据えてハードルの高い目標設定となった。

前半戦のホーム9試合で最高はホーム開幕戦の横浜FC戦の10,725人で最低はホーム第3戦の栃木SC戦の55,04人となっている。
昨年は3,000人台が最低基本ラインだったが、今年は5,000人台とベースが一気に上がっている。
ベースが上っているおかげで9試合の平均は7,650人と目標の8,000人も視界に入るところで前半戦を終えた。昨年は東京ヴェルディー戦の大逆転勝利をきっかけに夏場以降から盛り返しただけに今年も大きく増やしたい。1戦津山開催のハンディがあるものの出来るだけ8,000人に近いところでシーズンを終えたい。

今年のファジアーノ岡山はホームで2勝2分5敗と低迷し、逆転勝ちした千葉戦以外は低調な内容が多かった。それでもスタジアムに足を運ぶサポーターが非常に増えているのは心強いが、やはり一見さんを虜にするために内容のある試合をすることがさらなる観客動員アップに繋がる。
ホームで得点を取り、最後まで諦めない試合ができれば順調に増えていくはずだ。今シーズンはホーム9試合中3試合しか得点できず3分の2は無得点に終わっている。一見さんにアピールするには得点と勝利が一番なので後半戦は点を取れるチームに変貌すれば最高だ。
1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節
愛媛 横浜FC 熊本 札幌 栃木 大分 千葉 草津 徳島
ホーム 0●1 0△0 1●2 2○1 0●1
アウェイ 1○0 0●2 0●1 3○2
観客動員 10,725 6,513 5,504 7,582 6,289
10節 11節 12節 13節 14節 16節 17節 18節 19節
北九州 鳥栖 富山 東京V 甲府 岐阜 水戸 福岡
ホーム 0△0 0●1 0●2 2○1
アウェイ 0△0 0●4 0●1 0●1 0△0
観客動員 7,881 7,584 8,917 7,855
ファジアーノ岡山ホームゲーム感想・観客動員数・結果
ファジアーノ岡山と日本スポーツ ホーム ファジアーノ岡山関連コラム目次