八ケ岳 硫黄岳  2760m   戻る

登山月日  2011.3.4〜5
所在地   長野県茅野市・南牧村

             硫黄岳
 
 01会の会山行で仲間5人で八ケ岳・硫黄岳に行った。
 美濃戸口で昼食を取り、10時50分,身支度をして出発する。
 昨日新たに10cmほど降雪があったようだ。美濃戸口から美濃戸まで夏は車で入れるが,この時期は凍結しているので,チェーンが無ければちょっと無理だし,すれ違いができないので,ここから歩いたほうが無難だ。
 緩やかな道を1時間ほど行くと,山小屋の立ち並ぶ,美濃戸に到着する。小屋は週末のみ営業とのこと。
 その先道は二手に分かれるが,左へ進み,ショートカットはせずに道なりに緩やかに進むと堰堤に到着だ。
 車道はここまでで,ここから橋を渡ってからは山道となる。

            

 沢沿いに緩やかにキュ,キュという新雪を踏みしめながら登る。幸いトレースがあったので,ラッセルは不要だ。
 小さな橋を7.8回渡り返すと樹林帯になり,まもなく今日の宿,赤岳鉱泉に到着する。
 小屋の前には人工の氷壁があり,外国人が登攀の練習をしていた。聞いたらオーストラリアから来たとのこと。

                          

 さて、赤岳鉱泉は今日は空いていたのでゆったりと過ごすことができた。食事も美味い。でも明日は超満員とのこと。ウイークデーに来て良かった。暖房設備はあるが,気温がマイナス二桁なので寒い。

            

 翌日,6時起床,6時半に朝食を取り,7時50分出発する。
 小屋の前から樹林帯へ入り,緩やかに登って行き小さな沢を飛び越えてから長いジグザグの登りとなる。見ると傾斜がかなり急な斜面だ。
 降ったばかりの雪なので,12本爪アイゼンでも利きがあまり良くない。 

            

 漸くつづら折れの道が終わると,展望が開けて,硫黄岳から赤岳,阿弥陀岳に連なる稜線が,大パノラマとなって見えてきた。雲一つない天気で、空は群青色である。

                                      

 急な斜面を30mほど直登し,その後左へトラバースする。雪崩が起きそうな斜面で,左側は切れ落ちているので,一歩一歩慎重に進んだ。
 トラバースが終わると,赤岩の頭にひょっこり出た。数年前ここで雪崩が起きたので,ルートが変わったようだ。以前は確か,硫黄岳と赤岩の頭の鞍部に出たような気がしたが・・・

            赤岩の頭

 稜線に出ると,猛烈な風となり,立っているのもやっとだ。寒さはガマンできないくらいだった。
 広い鞍部を通り過ぎ,硫黄岳に向って岩稜帯の上の雪面をアイゼンとピッケルで慎重に登った。一箇所岩を巻く所は,はるか谷底に滑落しないよう緊張した。
 だだっ広い山頂はすぐその上だった。でも,猛烈な風が吹いていて長居はできなかった。これまでに見たことがないほど,鮮明に周りの山々が見え,山頂を去りがたかった。

                                  

 下りは滑落に気をつけて慎重に下った。樹林帯に入ると山頂の寒さがうそのように暖かく感じた。