台湾の山(圓峰小屋〜東峰〜玉山〜北峰〜圓峰小屋)
2008.6.29(日) 朝起きると高度の影響か何だか目が腫れぼったい。 ようやく天気が回復した。 5時半起床、気温7度。 朝食を取り7時少し前に出発する。 今日の行程が一番ハードだ。 ザイル、ハーネス、シュリンゲ、カラビナもザックに入れ、まずカールを稜線まで上がる。 稜線に達するとそこは玉山から派生する尾根で、昔はこのルートで玉山に登っていたそうだが、現在は別のルート(今一般的に登られているルート)ができ、ほとんど人は通らないとのこと。まるで穂高連峰縦走という感じだ。所々鎖は付いているものの完全ではないので、細心の注意で進む必要があった。 正面には荒々しい玉山本峰が聳え、ジグザグのノーマルルートもくっきり望めた。 山頂の100メートル手前に東峰の分岐がある。東峰は特に注意して登るようにとのことだった。 分岐から東峰へ向かう。チムニー状の急斜面を鎖を頼りに慎重に下り、ガレ場の鞍部で少し休憩。正面には荒々しい急峻な東峰が聳え立っていて、果たして登れるか不安になってくる。 いよいよ東峰の登りにかかる。垂直に近い岩場には危険なため最近鎖が設置されたようで、下から上までほぼ全部に鎖がつながっていた。持参したハーネスは使わなくてよかった。 もし鎖がなければ、ザイル必携だ。今まで難しかった山だが、鎖によってかなり安全になった。 30分ほど岩と格闘しようやく山頂に着いた。東峰は眺望がよく周りの山々がよく望めた。思い存分景色を満喫した。 さて、分岐まで戻るわけだが独立峰なので、また大きく下って登り返さなければならないのでため息がでる。ようやく分岐まで戻り、岩伝いに100メートルくらい進むと玉山の山頂に到着した。 しかし、到着して間もなく雨が降り出し視界もなくなった。登ってきた険しい尾根だけがうっすらと望むことができた。次第に雨脚が強くなった。 下山はノーマルルートだ。急なガレ場の斜面をジグザグに降りる。鎖の柵があるが、台座がむき出しになって今にも抜け落ちそうだった。 拝雲山荘からこのルートができてからもっぱらここをみんなが登るようになったが、足場も不安定だし何時落石があってもおかしくないような場所だから注意して進む必要がある。須走りのように下ると落石予防のスノーシェッドの所に着く。 ここから分かれて北峰に向かって進む。最低鞍部を過ぎると冷杉の生える見晴らしのないなだらかな尾根になる。 本降りの雨になった。新調した雨具を持参してよかった。そうでなければ毎日ずぶ濡れになるところだった。 北峰への登りは緩やかだが、疲れた体にはこたえた。 山頂には観測所があり、熱いお湯を頂いた。すぐ裏の山頂へ行くも展望は全くない。玉山はこの北峰からの眺めが一番だそうなので残念だった。 来た道を戻るわけだが、スノーシェッドまでの登りがこの山行きで一番辛かった。台湾の山は岩稜帯でアップダウンが激しいのが特徴だ。ノーマルルートを小屋分岐まで下り、3日目と同じルートで小屋まで戻った。非常に疲れた一日だった。 |
昨日登った南峰(3844m) | 岩稜帯を進む |
玉山リンドウ | エーデルワイス |
東峰 | 下山は急 |
玉山(3952m) | 玉山山頂 |
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