マイコミ平(糸魚川)  2013.09.28  戻る

 日本随一のヒスイの産地であり、日本を東西に分ける大きな溝「フォッサマグナ」の地でもある糸魚川は、日本で初めて世界ジオパークに認定された。
 「マイコミ平」とは市内24か所あるジオサイトの一つである。ここは長年立入禁止であったが、ジオパークに認定されたことによりガイド付きツアーで入れるようになった。
 20年ほど前に県山協の行事で一度、ここを訪れたことがあるが、手つかずの自然に驚きだった。
 ここは、青海石灰岩からなる黒姫山(1222m)の南部に位置する溶食窪地(ポリエ)で、一帯には、ドリーネ、竪型洞窟などのカルスト地形が発達し、周辺の石灰岩地帯は1000mほど隆起した結果、特異な深度を持つ数百メートルにおよぶ竪型洞窟ができた。
 日本一深い「白蓮洞」は深さ513m、二番目に深い「千里洞」は405m、三番目に深い「大マイコミ(奴奈川洞)」は345m、四番目に深い「銀鳳洞」は333mと四つも糸魚川に集中している。
 マイコミとは「舞込」というらしく、流れている川の水が突然あるところで地面に吸い込まれる様をいう。マイコミ平で吸い込まれた水は3.5km下流の福来口(ふくがくち)鍾乳洞で再び流れ出て、田海川(とうみがわ)となって日本海に注ぎます。夏には標高2500m級の高山植物も見られ、9月下旬にもかかわらず、まだ残雪があり、洞窟から冷気が沸いていた。
 登山口までの林道は2年前に舗装され、入りやすくなったが、ゲートがあって一般車は入ることができない。
 また、今回はガイド付きツアーで訪れた訳だが、距離はあまり長くはないが、足場の悪いアップダウンのある道で、梯子や鎖もあり、洞窟の周りに柵などなく、もし落ちたら一巻の終わり。山をやっているものでも慎重に登らなくてはならない場所で、一般の観光客相手でツアーで実施するのは少し不安を感じた。もっとも柵をつけたり階段を設置したのでは自然を損なうからこのままでいいのかも知れないが、今後事故が起こらないことを望む。
糸魚川駅ー0:45(マイクロバス)−登山口ーマイコミ平見学3時間ー0:45−糸魚川駅
林道途中から石灰岩切り出しの眺め 浄土門(この門をくぐってマイコミ平へ入ります 林道終点
登山口の看板 大マイコミの川原へ下りる 大マイコミ(川の水が岩の間に吸い込まれていく)
洞窟の中から天井を見る 岩に付けられた梯子を下る 道は険しい
千里洞へ向かう道(まだ残雪あり) 千里洞(深さ405m、中が覗けないのでわからない) 白蓮洞(草に覆われよく見えず)