ハルビン氷祭り 2008.02.08〜10
世界三大雪祭りの一つと言われている中国ハルビンの「氷祭り」に行ってきた。 限定格安のツアーだったけれど人数が集まらず、その業界の人が自ら参加してようやく催行となった。 ハルビンは、新潟市と友好都市の締結をしている関係で、職場では隔年互いに研修・交流をしており、氷祭りのことは話題になっていて、行ったことのある人も何人かいた。 また、新潟空港から直行便があり2時間強で行ける便のいい所でもある。 しかし、「寒い新潟から何でわざわざ極寒の地へ」という気持ちからか、行きたいという人はあまりいず、職場のMさんを誘って参加した。
ハルビンは中国東北部の最北端に位置する黒龍江省の省都である。雪はそんなに降らないようだが、気温がマイナス30度近くまで下がる氷の世界だ。 私達が行った時は天気が良く比較的暖かかったが、それでも夜は冷えマイナス17度位になったと思う。 街は今建設中の高層ビルもちらほら見かけるが、全体的に古い建物が多くロシア帝国の影響や、また満州時代の四つあった日本人学校の舎がそのまま残っていたりと独特な雰囲気のある所だった。
氷祭りの期間は春節(旧正月)にあたり店は休みの所が多く、交通量も少なかった。 しかし、日本から里帰りする人達で混みあい飛行機は満席だった。 ハルビンとロシアとの国境を流れる黒龍江の支流である松花江はこの時期には全面凍結し、その川から切り出した氷で彫刻しライトアップされる。話には聞いていたが、その規模の壮大さには圧倒された。 ソ連統括下時代に建設された「スターリン公園」とその前面に広がる川は厚さ3メートルもの氷で覆われ巨大なアイスリンクになり人々はスケートをしたり、犬ぞりに乗ったり、駒を回したり、爆竹を鳴らしたりと思い思いに春節を楽しんでいる様子だった。ほとんど中国人で欧米人は見かけなかった。
広大な氷原に圧倒されつつも、転ばないように歩くのに必死だった。 その後夕食に向かいまいた。 夕食の後、「兆麟公園」で氷のオブジェを見学する。日本からも何点か出展してあった。それにしても美しく繊細に見事に完成された作品は、どれひとつとっても素晴らしい。 「いろいろな氷の彫刻」 翌朝、ホテルでバイキングの朝食の後、市内観光に出発する。 ホテルも街も日本語はおろか英語も全く通じず、メモを見ながら四苦八苦。紙に漢字を書いたほうが分かりやすいようだ。 まず向かったのは「黒龍江博物館」だ。ここはハルビンの歴史・民族など各種文物が紹介されていた。発見された巨大なマンモスの骨格や生息するあらゆる動・植物の剥製があり、歴史を追って展示してある様はまさに圧巻である。
次にハルビンの代表的欧風建築物の一つ「聖ソフィア教堂」見学。中に入り古い写真を見学する。元小学校教師だったという30歳位のガイドさんの流暢な日本語の詳しい説明に興味を覚える。
その後、欧風建築が並ぶハルビンの繁華街「中央大街」で自由行動となりくまなく散策した。 昼食はメインの「餃子料理」だ。時期が時期だけにちょっとためらいもあったが、たぶん大丈夫だろうと箸をつけた。10種類くらいの中身の具の違う一口餃子が並んだ。日本のように焼いたものではなく、茹でた(蒸かした)物だった。味はまあまあというところか。 食事が終わって今度は「太陽島公園」で「雪像」を見学する。 ここにも日本から2像参加していた。雪で作った50m位の滑り台もあり、子供たちが無邪気に楽しんでいた。
おみやげ店に寄りホテルで暖をとる。 夕暮れが迫ってきて、いよいよ今回のメイン会場「氷雪大世界」へ移動となる。 ここは川から切り出した氷で作った巨大な建造物が立ち並び、その氷の中に埋められた電光が次々に点火され、その様子は壮観だ。まるでエジプトのピラミッド建設を思わせる建造物はよく氷で作ったものだと感心させられる。 建造物に登ることもできるが、階段も手すりも全部氷でできているため滑りやすく、転落しないよう充分注意する必要があった。 年配の人は絶対無理である。その前にマイナス17度のここに来ることさえままならないかも知れない。 1時間半ほどくまなく回り、体がすっかり冷えたころ車に戻る。 夕食は「火鍋料理」といって一人ずつ火にかけた鍋に野菜を入れ、しゃぶしゃぶのように数種類の薬味をトッピングしたタレでいただくものだった。 タレは好みで自由自在だが、昨年日本に留学していたサイちゃんに作ってもらった。 油を使った料理が多い中「火鍋」はあっさりしていて好評だった。ハルビンビールや紹興酒も美味しかった。 ホテルに帰ってテレビをつけても、日本で騒がれているニュースは全く聞くことはなかった。 |
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