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DvorakJP −日本語入力用拡張Dvorak配列



    ※前バージョンからの改訂について


DvorakJPとは、Dvorak配列が英文入力だけを目的として作られたため日本語ローマ字入力時におきる幾つかの問題の解決と、日本語ローマ字入力で有用と思われる手法を取り入れた、日本語入力用拡張Dvorak配列です。
Dvorak配列の効率的な入力手法を、日本語入力時でも最大限発揮できるよう設計されています。
Dvorak配列若しくはQwerty配列での、訓令式若しくはヘボン式のローマ字入力に干渉しません(ci/ceを除く)。DvorakJP導入下の環境でも、今までお使いになっていたローマ字綴りでの入力も可能です。


※NECの太田俊哉様より2004年6月 Linux Conferenceのライトニングトークで使用感を発表して頂きました、宜しければご参考にしてください。

DvorakJP の手法

  ・「か」行は「 C」キーで入力する
  Dvorak配列では「K」は左手人差し指下段と打ち難く、また母音と同指打鍵になってしまうことが多いので、右手中指上段の「C」キーで入力できるようにします。下の図で灰色で小さく「C」と書いてあるキーです。また「きゃ」行は「 CN」で入力します、例えば「きゃ」の場合は「cna」に成ります。元通り「K」を使って入力することも可能です、また「cha」は元のまま「ちゃ」と成ります。
 
  ・拗音拡張 - 「 H 」「 N 」キーをコンビネーションキーとして使う(DA打鍵法 注1
  拗音拡張とは、拗音(「きゃ」等小さい「ゃ」「ゅ」「ょ」などが付く音 注2)入力時に、第二打鍵の「 Y 」の代わりをコンビネーションキーを用いて行うものです。これは第二打鍵時にのみ機能し、第一打鍵目にはキーキャプションの通りとなります。 下の図で青色のキーが第一打鍵の場合は「N」キー(Y2)を、黄色のキーの場合は「H」キー(Y1)をコンビネーションキーとして使用します(例「きゃ」→「 cna 」 「りゃ」→「 rha 」)。但し元通り「Y」を使って拗音を入力することも可能です。
 
  ・二重母音拡張と撥音拡張 注3
  打鍵を減らすためにコンビネーションの二番目の子音としてでてこない左手上段及び下段に、二重母音や母音+撥音(「ん」)を割り当てます。二重母音および撥音の拡張は、子音の後の第二打鍵若しくは第三打鍵として打鍵される場合のみ使用し(例「ほん」→「 hq 」)、第一打鍵目にはキーキャプションの通りとなります。 下の図に赤字で記してあるものです。
 

DvorakJPの効果

 
  ・左右交互打鍵の強化
  左手51.7% 右手48.3%というほぼ左右均等な使用率になります。元のDvorak配列の日本語入力では左手63%・右手37%と不器用な左手に負担を強いていましたが、その問題は解決されます。
 
  ・アルペジオ打鍵の強化 注4
  拗音(二重子音)が、運動強度の優れた右手のみで、しかも指と指の関係に着目し連携しやすく、さらにコンビネーションキーはホームポジション列に配置してあるので、素早いアルペジオ打鍵が可能になります
元々Dvorak配列は右手で英語のdigraph(二重子音、「sh」等)を高速連続打鍵し易いように作られています。しかし、日本語の二重子音 - 拗音は「Y」を主に使用するので、Dvorak配列での日本語ローマ字入力ではアルペジオ打鍵を行うことが出来ない、という大きな問題がありました。これではDvorak配列の魅力は半減してしまいます、しかし拗音拡張入力によりこの大きな問題も解決され、日本語ローマ字入力でもDvorak配列の素晴らしさを十分発揮できると考えます。
 
  ・よりリズミカルなタイピング
  拗音拡張、「か」行の「c」キーでの入力により、左手が子音から開放さます、Dvorak配列では左手での子音打鍵率(該当子音/全ローマ字)は9.8%だったのが、DvorakJPでは3.7%になり、ほぼ母音入力に専念できることで、両手の役割分担が強化されます、また右手→左手の流れがより一層確立します。さらに撥音拡張(母音+「ん」、「ann」等)を使用することによって、今まであった「ん」が絡む場合右手→左手→右手(例えば「完成」等)の流れが消え、よりリズミカルなタイピングが可能になりました。
加えて、タイピング時の脳処理は音韻単位でバッファされているとの説にたてば、二重子音を左手に固めたことにより、脳処理の負担を減らし、混乱を防げる・・・かもしれません。
 
  ・身体的負担の軽減
  二重母音、撥音拡張を使用することにより、およそ18%の打鍵数削減が期待できます。また拗音拡張により運指距離を削減できます。
 
  ・習得の容易さ
  DvorakJPは規則が多少複雑で収得しにくく見えますが、しかし考えてみれば今私たちが使用しているローマ字入力法も外来語に対応出来るように拡張された物であり、もともとのローマ字にはない音が数多く存在し、日本語をコンピューターに入力するために便宜的に無理矢理使われている物が多数有ります、それもFEPやIMEにより変わる有様であす。また、タイピングはローマ字の綴りで覚えるものではなく、いわば指(運動記憶)で覚えるものであるということが今では広く知られています。むしろDvorakJPは徹底して運動記憶に頼る配列であるから、逆に普通のローマ字入力より覚えやすいとの予想も十分成り立つのではないでしょうか。
さらに、運動記憶に頼る無連想式のTコードなどと異なり、入力したい表音に対するローマ字の綴りを知らない場合でも、単純な規則なおで十分予測して打てます。むしろ初心者にとってはQwerty配列で「にゃ」は「nya」であると言うよりも、「n」とコンビネーションキーであると言った方が分かりやすいかもしれない。とくに、アルペジオ打鍵がしやすいようコンビネーションキーは「H(Y1)」・「N(Y2)」ともにホームポジションで運動強度の高い指に割り振ってあるので、覚え易い配列であると思います。
 

DvorakJPの導入

 
  ・IMEに設定を追加する
 

MicorosoftのIMEまたはJustSystemのAtokに設定を追加しDvorakJPを導入する方法です。但しローマ字テーブルの字数制限などの関係で全ての機能をご利用頂けません。
IME98〜2002の各バージョン用、Atok14・15・16用の設定ファイルを用意しております。 →Downloadのページへどうぞ。

 
  ・ソフトウェアを使用する
  シェアウェアになりますが(500円)、つきのわソフト様より、DvorakJPを完全実現版を搭載したDvorak切り替えソフトDvorakerが発売されております。 試用も可能ですので、是非お試し下さい。  →つきのわソフト
窓使いの憂鬱用マッピングテーブルを太田様より再配布の許可を得て掲載しています。 →太田様のサイト 又は Downloadのページへどうぞ。
 
  ・BSD・LINUXで利用する
  VJE delta及びcanna用マッピングテーブルを太田様より再配布の許可を得て掲載しています。 →太田様のサイト 又は Downloadのページへどうぞ。


DvorakJPを練習しよう

 DvorakJPはDvorakに習熟された方ならほんの2・3時間のトレーニングで十分実用に耐えるようになります。
とりあえず最初に覚えることは二つだけです。(1)「か」行は「 k 」ではなく「 c 」を使う。(2)「しゅ」「ちゃ」などの拗音は、始めに右手人差し指・中指なら次は右手薬指、それ以外の指か「W」(中指下段)が始めなら右手人差し指。と覚えるだけです、どうです簡単でしょ?
Dvorakに習熟しているあなたの指は右手のコンビネーション打鍵の運指をもう覚えているはずです、ですからDvorakJPのDA打鍵法もすんなり指が動いてくれるはずです。

 もしあなたがDvorakJPに慣れ、更に入力効率の向上を目指すのなら上記図の赤字の二重母音拡張(「 ei 」等)および撥音拡張(「 unn 」等)を使ってみてください。

 DvorakJPはIMEの機能を使用して実現しているため、多くのタイピングソフトでは練習できません、しかし少数ながらIMEを経由している「爆釣 釣りバカ日誌タイピング」等では使用できます。しかし、正直なところDvorakが使えるのならば、わざわざタイピングソフトで練習しなくても、簡単にDvorakJPは習得できます。


注1 DA打鍵法とはDigraph-Arpeggio打鍵法の略であり、二重子音をローマ字綴りと関係なく、運指効率に基づいて打鍵する、半連想式の打鍵方法
注2 正確には拗音には「ぃ」と「「ぇ」を含まないが、当サイトではそれらも含む
注3 これはSKY及びAZIKを参考にした
注4 アルペジオ打鍵とは指の運動特性に適合した同手打鍵の場合に、非常に素早く打鍵できる現象の事を言い、あたかもピアノでアルペジオを弾くように指が高速に動くことから、名付けられたもの。出典は角田博保、粕川正充 「連続打鍵列の打鍵時間に対する分析と考察」 1991年

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