3 牛乳は嗜好品 2000.7.1

  
 カルシウムが豊富で吸収も良いから。栄養関係の本やコラムには必ずそう言って牛乳摂取をすすめています。でも私たちは伝統的に牛乳を飲んでこなかった民族ですから、腸内に乳糖を分解する酵素が十分に足りない人が本当に多い。これは日本人の実に75%にあたり、乳糖不耐症と言われます。
乳糖不耐症の人は牛乳を飲むと、乳糖が小腸で吸収されずにそのまま大腸まで行き、大腸菌によって分解されガスと酸を生じます。これが大腸を刺激して腹痛や下痢を起こします。つまり牛乳が下剤になってしまうのです。そして牛乳に含まれるビタミンやカルシウム等の様々な栄養素とともに、腸内に含まれている栄養分も便として外へ出してしまいます。これでは牛乳を摂取する意味どころか必要がありませんよね。
 
また、牛乳は本当にカルシウムの吸収が良いのでしょうか?よく吸収されるとすれば、牛乳を飲んだあとの血中のカルシウム濃度は急激に高くなります。でも血中の濃度は一定であろうとするため、それ以上になると今度は一種の拒絶反応を起こして腎臓から急速に排出しようとします。しかも排出するときに余分なカルシウムだけでなく同時にマグネシウムや亜鉛、鉄、アミノ酸等他のミネラルも一緒に尿として排出してしまうのです。そこを考えていないから「牛乳はカルシウムの吸収が良い」となってしまうのです。研究発表によっては、乳製品のカルシウム吸収率は30%と言ったものもあるくらいですから決して吸収率は良いとは言えないでしょう。
 
牛乳に含まれる蛋白質に対してアレルギーを起こす人も多いですね。
牛乳の蛋白質は胃腸内で酵素により分解され吸収されるのですが、人によって1つ前の段階の状態で吸収されることがあり、それが腸管を通りぬけて血液の中に入ってしまいます。これが抗原となり牛乳アレルギーを引き起こします。これは腸管が十分に発達していない小児には特に起こりやすいことです。
また前回の肉の項でも触れましたが、牛乳も動物性蛋白質です。大量に摂取すると色々な毒素が発生しそういうものが血中に吸収されることで体にとってはまさにダブルパンチ。鼻詰まり、ぜんそく、アトピー性皮膚炎、潰瘍性大腸炎などを起こす体質を子供の時から作ってしまうことになりかねません。
以上のような点から、保健所の栄養指導等ではやたら出てくる牛乳ですが、子供にはあまり飲ませない方が良い食品であると私は思っています。
 
実は私は牛乳が大好きです。子供の時はそれこそ毎日(そうそう給食にもありましたね)飲んでいたものです。おかげさまで牛乳を飲んでお腹が痛くなったこともないし、アレルギー反応や肥満、高脂血症等のトラブルも今の所ありません。でも今は嗜好品として、時々飲むくらいにとどめています。子供にも、たまに飲みたがる時に少量飲ませる程度です。私のように牛乳好きで上にあげたようなトラブルがなかったら、ある程度の乳製品摂取は良いと思いますが、それ以外の人はあまりおすすめできません。
牛乳や乳製品は常食するものではなく、お酒のように嗜好品として楽しむくらいでちょうどいい食品です。そしてトラブルがある人は摂取しない方がむしろ体のためには良いと言えるでしょう。