14 魔法の白い粉 2006.2.15


化学調味料。我が家ではこの物質の事を「魔法の白い粉」と呼んでいます。
最近では可愛いパンダのCMでおなじみのあの白い粉の事です。
そういえば化学調味料って言葉、近頃あまり耳にしなくなったと
思いませんか?
体に悪いって評判だし、消費量が減ったんじゃない?と、
思いがちなんですが、実はそんな事はありません。それどころか逆に消費量はどんどん伸びているらしいんです。
消費アップのからくりは、加工食品。これに大量消費されているから、食卓からあの小ビンが消えても大丈夫と言う訳なんです。
そしてもうひとつ。耳にしなくなった原因は、名前の変更。
1991年7月の改正により、表示の方法が変わったからなんです。

調味料(アミノ酸)または、調味料(アミノ酸等)

化学調味料・L-グルタミン酸ナトリウムが添加されたものは、
今この2つの名称で表記されています。
ポテトチップスを代表とするスナック菓子やコンビニのお弁当、スーパーのお惣菜、インスタントラーメン、○○の素、漬物、レトルト食品に冷凍食品等々・・・実に様々なものに表記されています。(余談ですが殆どの外食チェーン店、ファーストフード店の商品にもこれらはキッチリ添加されています。)
家にある食品のパッケージ、見てください。少なくともひとつはこの、調味料(アミノ酸等)と書いたものがあるはずですよ。
以下からは化学調味料の事は食品パッケージにならって、調味料(アミノ酸等)と書いて行く事にします。

さて、そう言えば化学調味料が体に悪いって、誰が言い出したんでしょう?発売当初は「料理が美味しくなる」って何にでも振りかけて食べていたと言うのに・・・。

様々な実験や報告がされるうちに、いつからか化学調味料は「ナトリウムの採り過ぎになるから体に悪い」とか、「石油から作られているから体に悪い←今はサトウキビ(のカス?)から作られているようですが」との悪評が出始めました。報道の大きさではいわゆる「中華料理症候群」が一番ではなかったでしょうか。

これは中華料理店で食事をしたお客が、全身に灼熱感を覚えたり顔面の圧迫感、手足の痺れ、頭痛、ひどい場合は失神寸前にまで陥ったと言う事件があり、原因を調べてみると料理に大量に使われていたL−グルタミン酸ナトリウム、つまり調味料(アミノ酸等)が作用したためだった、と言う事から付けられた名前です。
空腹時に大量にL−グルタミン酸ナトリウムを摂取すると同様の症状が
現れるとの実験報告がされたのは、今から30年以上も昔、1970年代
前半のことです。

同時代のアメリカでは、L−グルタミン酸ナトリウムの大量摂取は乳児の脳に障害を及ぼすのではないかとの実験報告もあり、大論争が巻き起こったと言う、いわく付きの化学調味料。
黒い噂は色々とありますが、今回私が強く問題視したいのは、味覚の破壊と依存性の高さです。

「味覚障害」と言う病気をご存知ですか?
食べるものの味が薄く感じられたり、全く味がしないと言った症状が
生じる病気です。最近では10・20代の若い世代でも増えている
この病気、原因のトップは食生活のアンバランスによる亜鉛不足だと
言われています。
舌の表面にある、味を感じる細胞「味蕾」は短い周期で新しく
生まれ変わるのですが、その時たくさんの亜鉛を必要とします。
つまり、亜鉛が不足すると細胞が生まれ変わる事が出来ずそのまま死滅。
その結果が味覚障害だと言われています。
恐ろしい事に味覚を失って半年以上放置してしまうと、元に戻る確率は
半分もないと言われるこの病気、亜鉛不足以外にもその「味蕾」を
壊してしまう犯人がいるんです。
もうお分かりでしょう。そう、調味料(アミノ酸等)なんです。

調味料(アミノ酸等)は、摂取すると「味蕾」の味を感じるセンサーを
壊し、麻痺させます。普段から摂取しないよう意識している人がたまに
調味料(アミノ酸等)が入ったものを食べると、口がベタベタして舌が
おかしくなったり、痺れたりするのは、このセンサーが麻痺するから
なんですね。
調味料(アミノ酸等)ものばかり常食していると、段々と味が分からなく
なって来るのはこのセンサーが壊れて使い物にならなくなるから。
食物の本来持つ味が分からなくなり、調味料(アミノ酸等)が入った
ものでないと美味しく感じなってしまいます。

調味料(アミノ酸等)の入りの食品を多く摂取する→作った食事が
美味しくないと感じる→手作り食を食べない→調味料(アミノ酸等)
入りのものを買って食べる→味覚が壊れて行く。
・・・悪循環ですね。
今、味覚障害の患者が増えている背景の1つにこのような事があり、
食卓にのぼる多くの食品には、知らないうちに調味料(アミノ酸等)が
添加されています。意識しないまま摂取する私たちは、もうすでに
侵され始めている気がしてなりません。

毒性があまり高くないため軽視されがちな調味料系の添加物
ですが、野生に生きる動物たちにとって、味覚が狂うと言う事はすなわち
「死」を意味します。それだけ「食べる事」とは、生きていく上で重要な
ポジションにあるのです。

今、化学調味料は巧妙に姿を変え、うまみ調味料と言う名前で
テレビや雑誌で活躍しています。見事に自然派のイメージをまとい、
上手に消費者に擦り寄って来るその姿をどう取るかは、私達個人の
意識次第ではないでしょうか。