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(1)羽交い絞めにされて契約

それは、2007年に島根県の男性が東京の不動産業者からマンションを買ったときの話です。

投資用マンションの購入を勧める電話と資料送付があり、東京から業者2人がやってきて、会って話がしたいというので職場近くのレストランで説明を受けたそうです。 しかし、男性に購入の意思はなく、帰ろうとしたところを羽交い絞めにされ、席に戻され、そのまま深夜まで勧誘されて仕方なく契約してしまったというのです。

取り囲まれて帰れないとか、似たようなケースは何件か相談を受けたことがありますが、羽交い絞めというのは初めてのケースでした。 なんてひどい話だと思いましたが、クーリングオフすればこの業者もあきらめるだろうと思い、(実際には、投資用マンションは金額が高額なだけに、クーリングオフ通知書を送付してもなかなかあきらめない業者も多くいて、一抹の不安はあったのですが)クーリングオフ通知書を送付後には、「もう安心してください。」と、男性に伝えたものです。 しかし、この業者は、これで引き下がるような連中ではありませんでした。

男性の携帯電話や職場に何度も電話をかけ、解約金が必要だと迫ったのです。

既にクーリングオフ代行料金もお支払いいただき、無事に終了かと思っていたところ、まさかそんなことになってるとは思ってもいませんでしたが、とうとう男性からSOSの電話がかかってきたのです。「もはや自分の力では解決できない。助けて欲しい。」というものでした。

この不動産業者は、東京都から宅建業の免許を受けており、ホームページもきれいで立派なものでした。そこに出ている社員の写真は、みな笑顔でさわやかで、現実とのあまりのギャップに驚いたものです。

結局、私が業者と話しをすることになりましたが、じっくり話せばわかってくれるものです。最後は円満に解決しました。彼もきっとノルマがきつかったのでしょう。

(2)お客さんがテレビ出演

某テレビ局から、悪質な投資用マンションの勧誘を受けた被害者を取材したいという話がありました。しかも、2日後の放送に間に合わせたいというものでした。普通はそんなに都合良く被害者が見つかるわけもないのですが、 たまたま、そのとき投資用マンションの契約をした方からクーリングオフ代行の依頼を受けていたので、ご本人に打診すると、取材を受けても構わないとのお返事があり、テレビ局に紹介することになりました。

その後のテレビ局の行動は早かったです。放送された番組をさっそく見てみたのですが、モザイクのかかったお客さんが取材を受ける様子が映っていました。それだけでなく、他の行政書士さんのコメントや再現ドラマまできっちり作ってありました。 夜の取材で翌朝の放送でしたから、恐らく、夜中に突貫工事で編集、再現ドラマと作ったのでしょう。

テレビを見ていると、このように被害者とか体験者、事情通というような人が良く出てきますが、私は常々「この人どこから見つけて来たんだよ?」と、疑問に思っていましたが、こんな風に見つけてるんですね。テレビ局からは、被害者が本物かどうかということも念を押して確認されました。被害者、体験者、事情通はとりあえず本物のようです。

(3)所長、危機一髪

あれは忘れもしない2003年5月のとある夕方、それはマンションをクーリングオフしたいという一本の電話から始まりました。

話を聞けば、投資用マンションの購入を勧められ契約したという。そして、クーリングオフ期限は、その日が最終日でした。

忙しかったので、受注することにためらいはあったものの、締め切りである夜の12時まではあと6時間ある。マンションのクーリングオフも何度か経験しているので問題ないだろうと引き受けました。しかし、それが悪夢の始まりだとは知る由もなかったのです。

今でこそ、「クーリングオフ」というキーワードで検索すれば、上から下までびっしりと行政書士のホームページで埋め尽くされていますが、当時はまだ少なく、私のホームページも目立っていたので、全国各地から依頼が殺到して忙しい毎日でした。 そして、その日は栃木県の女性から電話勧誘販売で買った資格教材のクーリングオフの依頼を受け、同様にその日が期限最終日であり、夕食後に手続きすることを予定にしていたのです。

資格教材の金額は40万、一方マンションは3000万、金額で見ればマンションの方を優先して処理すべきだったのですが、私は律儀に依頼された順番に処理を行い、資格教材のクーリングオフ通知書を先に発送しました。

ここまでは順調でした。しかし、その後、依頼者の女性から確認の電話が入り、また、無料相談の電話が立て続けに2本入り、雑用に追われ、気がついたら8時半か9時頃になっていたと思います。それでも、まだ余裕がありました。なぜなら、内容証明郵便は、郵便局に出向かなくてもインターネットから電子内容証明郵便として出すことが出来るからです。 極端な言い方をすれば、夜の11時59分までに送信ボタンをクリックすれば良いのです。

しかし、とんでもないハプニングが起こったのです。

電子内容証明郵便のサーバーがダウンしたのです。何度やっても受け付けてもらえません。画面は真っ白でエラーの表示が出ています。

しばらく待ってみましたが、それでもだめでした。気持ちはどんどんあせり、そして恐怖へと変わって行ったのです。自分は3000万の損害賠償債務を負う可能性がある・・・。
急きょ、直接郵便局へ出向く決心をし、紙の内容証明郵便を一から作り直しました。

ほんの数時間前まで、自由にくつろいで食事をしたりテレビを見ていた自分が、突然、言い知れぬ恐怖感の中にいる。不思議な感覚でした。

そして、車が事故に遭わないことを祈りながら、郵便局についたのは、締め切り20分前の午後11時40分でした。最後に、間違いがないかを念入りにチェックし、窓口に提出しました。それが無事に受理されたときは、安堵の気持ちでいっぱいでした。

もう、二度とあんな思いはしたくない。
この事件がきっかけで、私は自分の業務スタイルを大きく見直すことになりました。

 

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