まずは表面のサビをワイヤブラシなどで落とし、地肌部分を確定してから、サビ穴の縁を最小限の範囲で、滑らかに切り取る。
穴の縁は面取りしておく。
検査標章のステッカーは、期限が1998年5月で、「運輸省」なのが年月を感じさせる。
同、室内側から。
穴の周りに錆のように見える部分は、実は元色のドカタメタリックに、幌の色が反射しているもの。
上の写真で反射しているわけがおわかりいただけよう。
次の写真との間に、
リベット穴をあけてサビ止めペイントを塗ったところ。
ウインドシールドのフレームも腐食して、凹み穴になっている。サビを取ってみたらサビ穴の底が貫通穴になったため、そこにもリベットを入れることにした。ただし、サビでぺらぺらに薄くなっている部分なので、まったく強度には貢献しない。ただの「フタ」であり、リベット配列をまとめるための「捨てリベット」になる。
ウインドシールドのフレーム上のパネルも一部除去されている。
パネルの厚み分の段差に注意。
リベット列と穴の縁の間隔は10mm。フレームは角パイプで「縁」がないため、パッチの縁から8mmで穴の位置を決めた。
かなりの力がかかる部分だと思われるので、リベット間隔は後のボディ修理の半分、つまりリベット本数は倍になっている。モノコックのフレームにでも適用できるような強度で直してしまった。でも、あとで考えると、ちょっとごつすぎたかもしれないと思っている。
同、室内側から
パッチの接合面になる側(この場合は室内側)をサビ止めペイント。写真ではわからないが、パッチの縁は接合面側を0.3mmほど残すように、接合面と反対側を45°に面取りしておく。
ウインドシールドフレームからパネルを除去して段差になっている部分(写真では左の縁)に対応するため、パッチの一部をパネルの板厚分凹ませ(写真は裏から見ているので凸になっているが)て、フレームにぴったりフィットするように加工している。
リベットで取りつけたところ。こちらの面はこれからペイントする。裏面に塗ったサビ止めペイントがリベット穴からはみ出している(笑)。これはペイント前にシンナーでふき取るので、特に問題はない。
パッチを取り付けてから、「ヒネリ」の入る穴を、現物あわせで開けている。とはいえ、テンプレートになる幌が縮んでいる可能性があったので、反対の右端のひねりの位置を採寸し、幌のヒネリ穴とも合わせて、「エーイ」で開けてしまった。結果的には、いい位置(この古い幌にはややきつめ)に開いていたので、よしとしよう。
フレームの凹み穴の上に打たれたリベット(外縁の5本のリベットの3本目。3枚目の写真参照)は、見てくれをよくするためのもので実際には効いていない「捨てリベット」だ。
ペイントのあと、パッチ周囲とリベット中心の穴のシールを行う。
上のほうで述べたように、ちょっとごつすぎたかもしれない。これ以上リベットが多いと、葉っぱの裏にミチミチに産み付けられた蛾の卵のような気持ち悪さが出てくるが、これはぎりぎりセーフかな。
同、室内側から。
車検を通った現在の状態でも、この部分はウインドシールド上部のカバーの端から見ることができる。
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