【函館映画レポ】 PART2

『函館ムービィBoX-ing』として上映された3作品のあらすじと感想を上映順にまとめます。

*RUN-ing
*巡査と夏服
*自転少年

『RUN-ing』
シナリオ大賞グランプリ受賞作品


異なる苦悩を抱えた人々がひたすら走る走る走る!というお話。
無声映画と銘打ちながら一つ台詞あったのは勿体なかったような。
物語の核心なら声に出すのもアリかと思いますけど、あまり重要さを感じないシーンだったので余計に疑問…??
脚本は島崎友樹さん、監督は大滝純(PENICILLINのGISHO)さんです。
いわゆる“ビジュアル系”な女性客を多く見かけたのも納得。

『巡査と夏服』
シナリオ大賞川本三郎賞受賞作品


大熊さん演じる田舎の巡査・信吾。就職活動中で帰省できない信吾の恋人・千鶴。
大学受験の忙しさから夏物の洋服を買えなかった高校生・麻里子。
夏を夏らしく過ごせなかった3人の、せつなくて、じーんとココロに沁みるストーリーです。
主人公の信吾はパッとしない毎日を送る情けない男なんですが、明るく振る舞っては空回りする姿が
人間くさくて好感もてます。彼女と過ごせない寂しさはひしひしとコチラに伝わってくるのに悲愴感は少なく、
観終えてからさわやかな気持ちになりました。また思わずクスッと笑ってしまうシーンも幾つかあり、
この主役に芸人である大熊さんが抜擢されたのも自ずと納得いきました。
丁寧に撮られた風景も観モノです。美しく仕上げられています。
脚本は栗原裕光さん、監督は斉藤玲子さんです。

『自転少年』
シナリオ大賞準グランプリ受賞作品


くるくる回るのが大好きな小学生ヨシオ。
目を回しながら回転するその姿に母はため息。クラスの女子ユキコはイライラ&興味深々。
皆の思いを知ってか知らずか、それでもヨシオは回り続ける……。
もうどーしようもなくバカな話です。会場中どっかんどっかん大爆笑。
最初はボーっと回るヨシオくんに「はあぁ??」と困惑させられますが、だんだん「こんなコ実際いるかも?」と
話に引き込まれていきます。何より登場人物の大半を占める子供たちが芸達者ぞろいで、
一つ一つの会話が実にリアル。悪ガキ達の掛け合いは絶妙です。
大人が入り込めない、子供社会のルールや子供なりの理論をこっそり覗き見ているよーな、
妙なワクワク感がありました。あと特筆すべきはヨシオくんのお父さんを演じた山寺宏一さん。
身体を張った(!?)ダメ親父ぶりに感動&ぶったまげました。(声優さんとしても好きなので)
脚本は一法師誠さん、監督は深川栄洋さんです。

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