●●●独善的おすすめポイント●●●

個人的に思いついたBistro&VIVIOのお薦めポイントを書いてみました。
かなり独善的内容ですので、飽きたら消すかも(笑)


●左がBistro 右がVIVIO●




実はこの二つ、前後のバンパー回りがすこし異なるだけで、中身は同じ車です。
Bistroは1992年にデビューしたスバルの軽自動車"VIVIO"をベースに、
当時では珍しいクラシックフェイスの特装モデルとして1995年にデビュー。
今では多くのなんちゃってクラシック系軽自動車が巷に溢れていますが、
"Bistro"こそはそれらの先駆けとなったフロンティアモデルなのです。
こんなルックスだからか、英国車ですか?なんて時々尋ねられたりるんですよ〜(^^;。
しかし所詮はミニのパクリだとの話はここではタブ〜なのだ(笑)


●見た目は可愛いけど中身は凶悪(汗)●

余り知られていませんが、BistroのベースカーであるVIVIOは、そのボディの小ささと、スバル車特有の優れた運動性
能、軽自動車を越えた基本性能の高さ等から、ラリーの競技車として90年代〜2000年初頭まで世界中で活躍して
来ました。93年にコリン・マクレーが駆るVIVIOがサファリラリー・グループNで優勝したのを革切りに、国内外の競技
で、多くのプライベーターやセミワークス、プロアマ問わず支持されるモデルとして、各所で優秀なリザルトを残してい
ます。660ccモデル故のエンジンパワー不足は否めませんが、そのデメリットを上回るハンドリングの良さ、コンパクト
で軽量なボディ性能、高い機械的信頼性は、過酷な競技環境に於いてこそ真価を発揮する、羊の皮を被った狼的存
在?なのです!参戦コストが安いってのも隠れたメリットですし(笑)そのきびきびとした挙動は、いってみれば競技用
"チョロQ"です(笑)

その見た目の可愛さを元に、95年に特装車としてクラシック風にデザイン変更してデビューしたのが"Bistro"。開発
時も最初は社内で相手にして貰えず、富士重工でも売れるとは思わなかったそうですが、蓋を開けてみると老若男
女を問わず大ヒット、売り上げが頭打ちだったVIVIOへの強烈なカンフル剤として、納車が間に合わない程の人気ぶ
りに当時のスバルでは"ビストロ効果"とまで言われたそうです。その後、CVT6速スポーツシフトを搭載したBistro-
SSが発売される等をきっかけに、全日本ラリーやWRC(プライベーター)の舞台でも、この顔のまま走ってしまう愛嬌
のあるチームも現れたりして、ファンとしては大変嬉しい出来事でした。(空力はともかくとして、冷却性能は本家
VIVIOよりBistroグリルの方が良いと思うし(笑))

●VIVIO&Bistroの特徴・美点●

一世代前の軽自動車で、VIVIO程機械的な作りのしっかりした車は他に無いと思います。ここに辿り着く前にも色々
と試乗をしましたが、やっぱりスバルの質感は他とは違います。走る事の楽しさが感じられますし、内装も、そして肝
心の車としてのメカニズムの部分でも、上位車種と共有部品が多い為、軽独特のコスト削減をあからさまに漂わせる
安っぽさがありません。Bistroの内装の質感は必要十分ですし、ドレスアップオプションも多数あり、丸みのある飽き
の来ないデザイン・手の触れる部分のしっかりとした触感はSUBARU車を選んで良かったと思わせる瞬間です。

●エンジン●

SUBARUは軽唯一の4気筒エンジン。これは新世代プレオ・R2にも継承されていますが、その回転フィールとサウン
ドは、3気筒とはやはり次元の異なるものです。4気筒は一気筒当たりの容積が小さくなり、結果的にトルクの線は
細くなるらしいのですが、代わりに他のKカーよりも細やかで滑らかな回転フィーリングと奇麗な響きが得られます。
そして、過給器がターボではなくスーパーチャージャーなのもポイント。高回転での爆発力ではターボチャージャーに
劣るものの、低回転からのレスポンスが良いので、乗り易くコントローラブルな車に仕上がっています。そして、S/C
はメカが単純でとっても丈夫なのでターーボと違い簡単に壊れないらしいんです。

●AT●

無段階変速機"ECVT"を採用。最近は新型ミニがCVTなんですってね〜。回転が先に上がって後から速度がつい
てくる独特の変速感には慣れが必要ですが、エンジンの使い方としては本来理想的な変速方法であり、シンプルで
軽量、燃費が有利等、SUBARUの技術的オリジナリティを強く印象づけます。一端VIVIOに慣れるとATのクリープ現
象は無い方が絶対便利だって判ります!

●足回り●

走りの好きな人にはこれが何と言っても魅力になる思うのです。しなやかさや柔らかさとは対局にある、路面からの
インフォメーションを全身で伝える剛性感の高いサスペンション。しかも軽のくせに4輪独立ストラット。更にスタビ入
り。ストロークがやや短く、サスの役割を本当に果たしているの?と本来の購買層である筈の女性や一般ドライバー
から後ろ指を指されそうな体育会系仕様ですが、上級車種も含めSUBARUのこの姿勢こそが、熱狂的なスバリストを
生み出す所以なのだ^^;。え、それは違うって?(笑)、とにかく、山でも雪でもちゃんとグリップして、安心感抜群でちゃ
んと曲がれる、しっかりとした本物の足回りなのです。

●ハンドリング●

軽自動車のくせに油圧式パワステ。反応が軽量な電動式が主流の中、コストが高くつく油圧式を敢えて採用してい
る所がポイント。電動式にありがちなハンドリングの不自然な違和感がありません。しっかりした重みと剛性感があ
り、FFであるにも関わらず、敏感な設定のギア比(注:S/C車)と相まって、小さな切り角で望んだ方向にぐいぐいとク
イックに回頭する素直なハンドリングはVIVIOならではのものです。個人的には女性には少し重いかな〜とは思いま
すが、SC車はギア比も機敏でハンドルをぐるぐる回すかったるさはとは無縁です。

●車体●

軽自動車なので軽いのは当然として、ニーズと逆行してますが、他のセダンタイプのライバル車と比べて若干ルーフ
が低く、気持ち低重心で、そして何より軽カーとしては突出した剛性感。普通車並みとは言いませんが、とても小さい
ことも相まって、5Dであっても剛性不足で不安を感じることは少ないです。このスバルの作りのしっかり感は、是非と
も他の軽自動車にも真似して欲しい部分です。また、660cc64psといっても、車重はたった650sですから、その走り
の身軽さを一度経験してしまうと、もう大きな重い車には乗れません(笑)。

●エクステリア●

とにかくBistroは内外装のアクセサリーパーツが沢山あります。光り物のアクセサリをフル装備したBistroを、周囲の
没個性的な車達と比べて眺めていると、こんなオモチャっぽくて巫山戯た車は他にないわ〜と一人嬉しくなってしま
います(^^)ゝ。ワゴンタイプなど人気K他車種と比べれば、流行の社外パーツの少なさはあるものの、純正パーツのラ
インナップが大変に豊富なため、そのハンディキャップは感じさせません。また、設計上プレオとの共通部品が多く、
結果的に現在でもプレオから流用・共用できる内外装アクセサリを色々と探し出せる楽しみも残されています。

●インテリア●

全体に丸みを帯びたデザインでキュートなイメージ。Bistroや、BistroClub、SSで発売された木目やメタリック、カーボ
ン、メッキのオプショナル内装パーツを使い、なかなか高級感のあるリッチなイメージも演出できます。シートはレザー
からトリコットまでグレードにより幅広い種類とデザインがありますし、BistroNAはメーターもキュート。他に純正オプシ
ョンのシートカバーをセレクトしたり、ドアトリムを工夫する等して個性的で潤いのある室内空間を作り出したり、色々ド
レスアップの楽しみがあるのです。

●シートと積載能力●

シートの出来の良さも隠れたメリット。軽なのでサイズは小さいのですが、これが軽自動車のシートとしては良くでき
た方で、RX-RやSS系のセミバケットシートは有る程度の本格使用にも耐えられるホールド性能ですし、一部車種の
プロテインレザーシートは、しっとりとして垂涎の肌触りです。残念なのは可動ピッチがより細かければもっと良いと感
じる点です。あと、Bistroの場合は特にあんこが柔らかいですのでちょっとスポーツ走行には不向きです。対策として
私の場合長距離ドライブにも耐えられるように硬い素材のマットを敷いています。その他にも、GX-RやBistroSports
のシートの場合に限り、少し小さな純正のNAタイプ用(スポーツ用より小さめ)のシートカバーを被せると程良くしまって
シートが硬くなるんです(^^)。私はこの方法で更に乗り心地を自分好みにしています。軽自動車は狭いと思わがちで
すが、実際には室内も意外な程広く、フロント席の頭上には十分に拳一つ分以上の空間が確保されていいますし、フ
ロントガラスが広くて大きく、高さが十分なために変な圧迫感がありません。お陰でクーペや全高の低い一昔前のセ
ダンに乗った時などはフロントの圧迫感から凄く狭く感じてしまいます。流石に幅が狭いのは軽自動車の愛嬌です
が、助手席と近いのが逆に良かったりする場合も・・・(はぁと♪

積載能力に関しても、必要とあれば結構沢山物が積めてしまうのです。リアラゲッジのスペースはそれなりですが、
VIVIOの可倒式リアシートはワンタッチで気楽に変型できる優れものです。ハッチバックの開口部が広いので、自転
車や大きなバッグまで入ってしまうみたいです。2人乗りでは実質広くて便利。そして、必要とあれば4人でも、長距
離でなければ問題ありません。ただ、ブレーキの不安がありますので過積載はお薦めしませんけれど(^^;。

●維持費が安い●

これは軽自動車全てに言えることですが、金銭的に全ての面の維持費が安く上がります。新車・あるいは中古車で
の純粋な車両価格に関しては、大衆系普通車と大して変わらず、サイズを考えると逆に割高に感じられてしまうかも
知れませんが、諸費用、保険料、税、車検、各種メンテナンス代、消耗・交換部品代、ガソリン代、オイルフルード、
有料道路通行料、これら維持費の総費用が普通車の半分程度で済んでしまうのが軽自動車なのです。

●ちっちゃいって事は便利だね(爆)●

100q以下の速度域、路上駐車の巣窟とも言える町中の運転ではその小ささとハンドリングの細やかさで、普通車
と比べてずっとストレスを感じずに、実質的により速く走り抜けることが出来ます。ちょっと車庫入れって場合にも、サ
イズの小ささから、余計な神経を使わずに、すいすいと気楽に取り扱えます。車庫で隣の車との絶対距離も保てるの
で、ドアや角をぶつけられたりする心配もぐっと減ります。100q越える高速では少し肩身が狭いですけどね(汗)。
また、この軽快さが冬場の除雪路で無敵の実用性を発揮するのも軽(4WD過給器付き)に秘められた才能です。小さ
いことは結構良いことなのです。しかし、VIVIOには隠された問題も・・・。最小回転半径が大きい(SC車は4.9m)ので
見た目の割に実はかなりUターンが苦手(爆)たまに曲がれなくて困ることが・・・。

●まとめ●

要するにVIVIOはスポーティで直感的にドライビングしやすい車なのです。スバル車全般に云える良いところですね。
端的に運動神経が良い(笑)。走りの部分に関して妥協が無く、そこをちゃんと出発点として作られてる。逆に言うと、
最大公約数に好かれそうな、静かさ、柔らかさ、しなやかさ、マイルドな穏やかさとは設計思想が異なる主義主張の
ある車。本来のお買い物軽自動車購買層?の求めるものを敢えて外したしたとしか思えないこの我が道を行く姿勢(^
^;。しかも見た目だけは丸くて可愛い。このギャップこそがBistroとVIVIOの魅力なのです(笑)。発想の欠陥と言われ
てもあんまり反論できませんが(死)、大手メーカーには出来ない車を作れるスバルの開発姿勢こそが、結果的に真に
魅力ある車を生み出すのだと思います。