41:中納言家持(ちゅうなごんやかもち)
(大伴家持@おおとものやかもち)(6)

かささぎの渡せる橋に置く霜の
白きを見れば夜ぞ更けにける。
君待つ夢に行くとしようか
天の川にかけた天上の橋の上に
降りた霜が白いのを見ると
夜もすっかり更けてしまった事だなあ
「かささぎの渡せる橋」は天上の橋の事
私は天上に架けるなら虹が良いわ。
「見れば」は已然形+「ば」で「見たので」
「ぞ」と「ける」は係結びです。


42:清原元輔(きよはらのもとすけ)(42)

契りきなかたみに袖をしぼりつつ
末の松山波越さじとは
I need you!と違わぬこだま。
約束しましたよね。お互いに涙で袖を濡らしながら。
末の松山を波が越さないように
私達の気持ちも変わることがないと。
「かたみに」は「お互いに」
「末の松山」は地名で比喩法。ちなみにこの方は
清少納言のお父さんなんですよ。


43:後徳大寺左大臣(ごとくだいじのさだいじん)
(藤原実定@ふじわらのさねさだ)(81)

ほととぎす鳴きつる方をながむれば
ただ有明の月ぞ残れる
見よやとばかり雲掃うかな
不如帰の鳴いた方を眺めると
有明の月だけが残っていましたよ。
「ぞ」は強調で「残れる」は係結びなので連体形ですよ。
「鳴きつる」は第1部8番の「まちいでつる」と同じ用法です。
「ながむれば」は已然形+「ば」ここでは(やや弱い)確定です。
意味的に仮定条件と確定条件の違いなんですが
こういう弱い確定の場合は「仮定なんじゃないの」と混乱しますね。
ポイントは仮定条件の場合は「もしXXすると」
(やや弱い)確定条件の場合は「XXすると」「XXしたら」
(強い)確定条件の場合は「XXなので」「XXだから」
みきわめですよー。
これ!飴皇子!はい私よりたくさん喋っちゃだめ!
ですがこれは古典の試験のポイントでもありますし・・
私が言いたいの!私が!だいたいどうして・・・・(ブツブツ・・)
あ、あの・・なにかしら?(こわいわ、でもいわなきゃ・・)
はっきりおっしゃい!何が言いたいの?
このコーナーのアシスタントはわたしなんですけどお!・・・あ・・いっちゃった・・・
サララビーーーム!よし!トオチスラッガーーー!決まったわ!
・・・な・・何故に私が・・ハラホロヒレハレ・・・


44:能因法師(のういんほうし)(69)

嵐吹く三室の山のもみぢ葉は
龍田の川の錦なりけり
水面の衣せせらぐは歓喜
山風がふいて三室山の紅葉は
実は龍田川に、舞い落ちて錦を織り成すのだなあ。
(とはじめてきがつきました)
龍田川は在原業平朝臣(23)も詠んでいるように
紅葉の名所です。「嵐」は台風ではなく「強い山風」です。
「xxはyyなりけり」は「はじめてxxはyyだときがついた」
と言う感じですよ。


45:文屋朝康(ぶんやのあさやす)(37)

白露に風の吹きしく秋の野は
つらぬきとめぬ玉ぞ散りける
粒のプリズム舞散るがごとく
葉の上の白露に風が吹きつける秋の野は
その風で露が散って糸でつないでいない真珠が
散っているようだなあ
「玉」は「真珠」です。
きれいな比喩が使われてますね。
「ける」はここでは詠嘆の意味で「ぞ」と係結びです。


46:権中納言匡房(ごんちゅうなごんまさふさ)
(大江匡房@おおえのまさふさ)(73)

高砂の尾の上の桜咲きにけり
外山の霞立たずもあらなむ
心あらばと目閉じ祈らん
高い山の峰の上の桜が咲いたなあ
人里近くに立つかすみよどうかたたないでほしい。
「高砂」は高い山、この歌は3句切れなんだけど、
注意して欲しいのは「咲きにけり」の「に」が完了の助動詞「ぬ」
の連用形で、「けり」はここでは詠嘆なの。
最後の「なむ」も係助詞ではなくて願望の終助詞なのよ!


47:藤原義孝(ふじわらのよしたか)(50)

君がため惜しからざりし命さへ
長くもがなと思ひけるかな
小声で君の名を月に呼ぶ
貴方に会うためなら死んでも惜しくないと
思っていた命さえも(貴方に会えた今は)長くあって欲しいと
思うようになったものだなあ
「ざり」は打ち消しの助動詞「ず」の連用形
その後の「し」は過去の助動詞「き」の連体形
「もがな」はがんぼうの終助詞ってとこかしら
藤原義孝さんなかなか素敵な歌詠まれてたのに
21歳でおなくなりとは・・お・・おしいわ!
助動詞「ず」の活用の覚え方は、
ず・ず・ず・ぬ・ね・●
ざら・ざり・●・ざる・ざれ・ざれ
と云う2行ではなく一気に
ず、ざら・ず、ざり・ず!ぬ、ざる・ね、ざれ・ざれ!
とリズミカルに覚えましょう
♪うちけしーの「ず」の活用ず、ざら・ず、ざり・ず!
未然形に接続、ぬ、ざる・ね、ざれ・ざれ!♪
ビビデバビデブーの節でどうぞ!


48:柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)(3)

あしびきの山鳥の尾のしだり尾の
ながながし夜をひとりかもねむ
峰砕く想い羽ばたきて告がん
山鳥のあの長くたれさがった尾のように
長い夜を私はひとりねるのでしょうか?
「あしびきの」は「山」にかかる枕詞
「あしびきの山鳥の尾のしだり尾の」は「ながながし」を
導く序言葉です。山鳥は昼はいっしょにいても夜は別々に寝る
のでこう言う風になったのね
「か」は疑問の係助詞でここでは「む」と係結び。
飴皇子もなかなかうまくつないでいらっしゃいますよ。
ちゃんとハッキリいえなくて39年なのよね・・
あのなあ・・人麻呂については渡来人とも言われたり
美男子だったとも言われいろんな説があります。


49:春道列樹(はるみちのつらき)(32)

やまがはにかぜのかけたるしがらみは
流れもあへぬ紅葉なりけり
手形となりて秋をつげるや
山間を流れる川に風がかけた柵は
流れる事の出来ない紅葉なのだなあ
「やまがは」は山間を流れる川「やまかは」と読むと「山と川」
という意味になります。
「風がかけた」は擬人法ですね。


50:大納言公任(だいなごんきんとう)
(藤原公任@ふじわらのきんとう)(55)

滝の音は絶えて久しくなりぬれど
名こそ流れてなほ聞こえけれ
よみがえらせよ空の柄杓よ
滝の水音は聞こえなくなって長くなるが
名声だけは流れて今もなお聞こえているのだなあ
「ど」は逆接の接続助詞で「xxだが」と訳しましょう已然形接続です。
「音」は「聞こえ」の縁語
「こそ」は強調で「けれ」と係結びです。
古典の訳のポイントの一つに接続語や述語の意味の把握
があります。「ど」は「だが」、「もがな」は「xxであってほしい」とか
「けり」(詠嘆)は「xxだなあ」それに未然形+「ば」(「xxならば」、)と
已然形+「ば」(「xxなので」)とか句のラストの部分の意味だけでもわかると
かなり楽なんですよ。
サララチョーーーーーップ!なんでやねん
飴皇子様・・讃良様よりたくさん喋っては成りませぬ・・
ううう難儀な・・どんな教育されてんだか・・
トオチフラーーーーーッシュ!教育係は母(額田王)でございます。



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