2005年1月23日、どうしてもワンコと暮らしたくてボランティアの方から譲っていただいた"エール"がきた。

たくさんの兄弟の中で、ひときわ色が不思議な子だ。
明るい金色のツヤの良いきれいな色で、すぐに目を引いた。

子犬の性質を見抜くことに長けているボランティアの方が、「この子は良くも悪くも大物だ」とおっしゃった。柴犬の雑種で、あまり大きくならないということもあって、彼との出会いを本当に喜んだ。

でも一緒に暮らす人間の様子で、ワンコはずいぶん影響を受けるのだろうな。

強気だと思えば、信じられないくらい気弱だったりして、なかなか個性的だ。繊細で敏感で神経質。病院の診察台に乗せられると、銅像のように固まってしまう。

愛犬との別れはつらい。
でもその悲しみ以上の愛と喜び、楽しさをおみやげに置いていってくれるのだと思う。

エールに、カイの面影を知らず知らずのうちに求めていたのかもしれない。
成長するにつれ、カイに似てくるのはびっくりだ。垂れ耳ちゃんだと思っていたのに、あっという間に両耳が立って、どんどんシェパードっぽくなってくる。
しっぽは柴らしく上がって丸まっているけど、妙に太い。落ち込むとしっぽも下がって偽シェパードに変身。
2011年秋には7歳で、これ以上大きくはならないとしても25kg。
公園に散歩に行くと、しょっちゅう「なんていう犬種?」「いい犬だね」「かっこいいね」「かわいいね」とありがたいお言葉をいただく。 エールは愛想をふりまくのが苦手で怖がりなので、寄ってこられるとしっぽをふりながら後ずさり。わんちゃんに対しては後ろに回り込み、かなりしつこいので嫌がられいる。