海藻にはたんぱく質、植物繊維、ビタミン、カルシウム、ヨードなど、美しい肌や髪、強い骨、サラサラの血液などをもたらす成分が豊富。
中でも、ヨードは海藻だけに含まれるミネラルで、新陳代謝と抵抗力を高め、ホルモン調整に働きます。髪を作る毛母細胞の働きを高めるのもヨード。海藻全般の協力な抗ガン作用も報告されて、神秘の
不老長寿パワーが解明されつつあります。

【ワカメ】
海藻の中でもヨードの含有量が多く、「若返りの妙薬」として知られています。カリウムやアルギン酸にも富み、水分の代謝をよくして、むくみや高血圧を改善します。最近では、ワカメの根メカブの抽出液は
抗ガン剤をしのぐほど乳ガン細胞を死に至らせる力が強いと
報告されて、がぜん注目を集めています。
ポイント
調理の時加熱しすぎると栄養成分が損なわれるので気をつけましょう。　ワカメに豊富なβ−カロテンとヨードは油と合わせると消化吸収率がアップするので、ゴマ油を一滴落とすなど工夫しましょう。

【ノリ】
焼きノリの原料、アマノリはタンパク質が大変豊富で、β−カロテンも
ニンジンの約３倍含まれています。
ビタミンB1、B2、鉄、植物繊維などの含有量も全食品中のトップクラスで、ビタミンC、カルシウム、マグネシウム、ＥＰＡ、タウリンなども豊富。
「海の野菜」と呼ばれています。
ポイント
あぶると緑色が冴えるのはクロロフィルが豊富だから。お好み焼きに欠かせない「青ノリ」は、カリウムを１００ｇ中に３２００ｍｇ、カルシウムを
８４０ｍｇを含み、タバコのニコチンを浄化する作用もあります。

【ヒジキ】
ミネラル類の多さはケタはずれ、鉄、カルシウム、カリウム、
マグネシウム、銅が豊富に含まれて、他の食材や海藻と比べても
驚異的な含有の多さです。貧血や骨粗しょう症の予防の予防、
イライラや不眠の解消に効果を発揮。成長期の子供や妊娠中の人には特に積極的に食べてほしい海藻です。
また、ガンの予防に有効なアルギン酸に加え、ウイルスの増殖を
抑えたり、ガンの初期段階に作用して発症をとどめるフコステロールも含まれ、強い抗ガンパワーがあります。ヨードの他、β−カロテン、
ビタミンＢ群、Ｅも含み、植物繊維は、腸のぜん動を活発にします。
ポイント
油を使うことでヨードとβ−カロテンの吸収率もアップ。
ヒジキを炒めて油揚げなどと煮付けるヒジキの煮物も、栄養学的におすすめです。

【モズク】
ガンの発生と増殖を抑制するセレニウムが多いだけでなく、その働きを高めるビタミンＥも含まれ、胃ガンに有効と報告されています。
ポイント
モズクと言えば酢の物。酢は有効成分の吸収をよくし、繊維を柔らかくして消化吸収も高めるので理想的な食べ方です。