あきらめない、という仕事

心に残る言葉。私の場合、それは看護学生の時に言われた一言です。
担当の患者さんが心を閉ざしていて、私も煮詰まっていました。その日の実習を終えて、担任の先生たまちゃん(愛称)と反省会。私はぼそりと呟いたのです。
「もう、駄目なんでしょうか・・・」
その時、いつもは温和なたまちゃんが、強い口調で言ったのです。
「私達(看護婦)があきらめてどうするの!?」
私はハッとしました。
あきらめちゃ、だめなんです。看護婦さんって。
他の誰もがあきらめようと、心の1%だけでもあきらめない気持ちを持ち続けないと、この仕事は成り立ちません。
それが一番大切な仕事です。何よりも。
なげやりな看護婦さんって居ません。まあ、居ても、患者さんと心を通わすことは、まず難しいです。
看護婦さんの善し悪しで、よく採血や注射の腕を取りざたされますが、そんなの些細なことです。
技術は訓練すれば上達できるけれど、あきらめない心を持つと言うことはとても難しい。
気難し屋の患者さんと相対する時、
慢性の疾患でなかば投げやりな患者さんと相対する時、
私はこの言葉を思い出します。

私達は、あきらめない、という仕事をしています。

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