QRP  CW Transciver

  

 チープな設備でDXなんぞやっているとパイルに負けるのは当たり前で、相手が聞こえて
いない事もザラにあり、結構悲しいものがある。 そんな気分を払拭してくれるのが、7MHz
でJCC/JCGサービスをしてくださるOM様たちだ。
 当局の設備は、地上高こそ低いもののフルサイズのダイポールなので、そこそこ飛んで
れる。 昨今の新市誕生に伴うJCCサービスでも、数回コールするだけでピックアップして
もらえるのは田舎ならでは特権か?

 あるとき、ふと思ったのが「パワーを絞ったらどうなるか」ということ。 応答率が下がるの
は理論的にも判っているが、「どんな気分になるのだろうか・・」と、興味津々で早速試して
みるものの当局のリグでは5Wまで落とせるが、まぁそれなりに応答率が悪くなったという
程度で、少々期待外れだった。

 誤解を招かぬように先に述べておくが、私は自虐的なものに興味を持っている訳ではな
く、純粋に技術的な好奇心によるものだと承知いただきたい。(^^;

 更にパワーを下げるにはアッテネータを挿入する手もあるが、「らしくない」との理由でQRP
マシンの自作を思い立ったが、”ゼロ"から始めるほどスキルがあるわけでもなく、結局
WildernessRadio社の「SST-40」というCWトランシーバキットを購入した。日本では、エレクト
ロデザイン社
が代理店として取り扱っている。

 SST-40は、構成は非常にシンプルだが実用QRPマシンとしても充分に使える。キットの内
容に関しても、製作開始から4時間程度で完成するので、私のように回路図を理解できない
初心者向きだと思う。

 QRPの使用感はと言うと、500mW運用では誰も呼んでいない瞬間を狙わないと、確実にを
相手にされない。
 送信中も受信できるため、自分がコールしている最中に割り込んでコールしている局がいる
のが分かったりするので「この送信は無意味だ」と理解しつつも最後まで自局コールを打鍵し
ているのが結構自虐的で癖になりそう・・・・(ぅん?ヤバイ?)



【製作の記録】

 SST-40のキット内容。 (写真では見えないが当然プリント基板も同梱されている)
 SST-40には米国標準版、ノビス級版とJAバンド版が用意されており、各バージョンによっ
て使用可能な周波数が異なる。(詳細はEDC社のホームページ参照)
 私は特に意識せず注文したが、ちゃんとJAバンド版が送付されてきたので、国外利用を
考えている方は注文前に確認をしたほうが良さそうだ。

 さすがキットだけあって、組み立ては極めてカンタン! 事前にパーツの確認をしておけ
ば、よほどのことが無い限り組み立て間違いは起きないハズ・・・
 ちなみに、キットの基板は両面スルーホールで、間違ってハンダ付けすると取り外しが厄
介であるため、普段はモノグサの私でもパーツを整理して組み立てました。hi


 特に苦も無く完成。調整も送受で各1箇所づつなので調整というほどのものではない。ち
なみに送信出力は基板上のVRで設定可能。前述の体験から500mWに設定してオンエア
を計画した。
 最後は周波数範囲の確認すべくVXOの下限と上限を調べたところ、想定していた7.000〜
7.010MHzより随分上の7.011〜7.020MHzで可変となる。??

 このキットは2つの周波数範囲をカバーするために、バラクタダイオードが2種類入ってお
り目的に応じて選択するのだが、てっきりパーツの付け間違いだと思い残りのバラクタダイ
オードを付け替えてみたが、可変数端数は更に上の範囲である7.018〜7.024MHz。
 組み立て間違いを探すもののミスらしい箇所は見つからず、最終的にEDCへ問い合わせ
メールを送った。
 翌日の回答メールには、メーカの部品在庫が無くなり再調達の際に水晶だけが当初のも
のと若干異なっているとのことだった。
 私のようにスキルの無い人間には、改造で目的の周波数に移行するには水晶を特注で
オーダーする以外考えられなく、その旨打診したところEDCより水晶のオーダー方法に関す
るアドバイスと在庫余りが1つだけあったようで送付くださるとのコメントを頂いた。
 送付してもらった水晶で、概ね7.000〜7.010MHzをカバーすることができたが、実はVXO
のRFC3の調整(取替え)により、目的範囲に収めることができたかも知れない。
(いずれにしても、それらのパーツをストックしているわけではないので、即対応はできない
のだが、さすがにスキルの無さを痛感した。)
 
 今回の件では、EDC社のご尽力で事なきを得たが、同キットを購入してそのまま利用しよ
うと考えているビギナーの方は、一度EDC社に確認をしたほうが良さそうである。

 なんだかんだ言っても、送信可能周波数は広いほうが良い。そこでSWを付けて使用中の
バラクタダイオードと残りのバラクタダイオードとの切替を実現させた。これで使用可能な周
波数範囲は7.000〜7.020MHzとなった。


【更なる改良を】
 SST-40は、簡素化のためにSメータが無い! その代わりにSの強さをLEDの発光度合い
で知らせてくれる仕組みになっている。 QRO局相手では”5NN”で充分だが、相手もQRPだ
とそれなりに応えたいものだ。 近い将来、小型のSメータを取り付けを考えたい・・・

 現在、SST-40の上に自作エレキーを載せて運用しているが、持ち運びが面倒なのでゴム
バンドか何かで一体化させれば良いとも思ったが、さすがに美しくない。(TT)
 これも小型のエレキーをSST-40に組み込んでワンボックスとして運用したい・・・・