Movie Review 1997
◇Movie Index

ファースト・ワイフ・クラブ('96アメリカ)-May 31.1997
[STORY]
大学の元同級生が夫に裏切られて自殺した。そのお葬式で再会した3人の女性。専業主婦のアニー(ダイアン・キートン)社長夫人のブレンダ(ベッド・ミドラー)映画女優のエリース(ゴールディ・ホーン)彼女たちもまた、夫に女ができて悩んでいた。彼女たちは同盟を結び、夫たちに復讐を誓う。
監督ヒュー・ウィルソン(『不機嫌な赤いバラ』)
−◇−◇−◇−
全米では大ヒットを記録し、アカデミー授賞式には3人揃ってプレゼンターになっている。この3人が出演する次の映画の製作も決まっているという(日本ではあんまりヒットしなかったけどね)3人とも1945年〜46年生まれで50歳以上。体格のいいミドラーや皺っぽいキートンはともかく(失礼)どうして歳取らないんだ、ホーン若過ぎ!!30代で十分通用するルックスだ。映画の役柄さながらに整形手術を繰り替えしているのだろうかと勘ぐりたくもなるよ。子供もいるしさ〜。感想といえば残念ながらそれくらいしかない。夫に復讐する妻たちをコメディタッチで描いているがあんまり笑えなかったし、キートンなんかは頑張れば頑張るほど見ているほうがつらくなった。
home

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

ザ・エージェント('96アメリカ)-May 26.1997
[STORY]
やり手のスポーツ選手エージェントのジェリー(トム・クルーズ)はある時ふと良心に目覚め、選手を商品としてでなく人として接しなければと思う。しかしそれが裏目に出て会社をクビに。彼に憧れていたドロシーだけが彼について行くが、他の社員もスポーツ選手もみな彼から離れた。があまり有名でないアメフト選手ロッド(キュバ・グッティングJr)は彼に賭けることに・・・。
監督&脚本キャメロンクロウ(『セイ・エニシング』)
−◇−◇−◇−
トム君の熱(苦し)い演技が画面全体に漂う映画だった。まさにトム君のためにある映画。そんな強烈なオーラに負けないテンションの高さを見せたグッティングJrは大健闘(助演男優賞のスピーチもロッドそのもので良かった)アカデミー審査員も「トム君に負けずに頑張ったな!」そういう意味でオスカーを送ったに違いない(ホントかよ)

それほど熱(苦し)い登場人物の中で唯一、トム君に恋しているドロシーの息子の可愛いこと!洋画の子役の子ってみんなうまいなぁとつくづく思う。自分が英語ぜんぜん分からないからかもだけど、表情が豊かだ。

良くも悪くもアメリカ的サクセスストーリーなので展開は目に見えて分かりやすく、当たりハズレのない作品と言っていいだろう。悪く言えば典型的過ぎて見ても見なくても一緒かな、という感じもある。まぁこういう映画の場合は結果でなくその過程を楽しむものだし、主演に大スターが出てるからこそ活きてくる映画でもあるのだから。

アメリカでは作中のセリフ「show you the money!」が流行語になったという。
home

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

MISTY('97日本)-May 10.1997
[STORY]
暗い嵐の夜、1人の少女の目の前で母親が殺される。母親を殺した少年の手には赤いトカゲの形をした痣があった。――19年後、成長した真砂(天海祐希)は、若侍武弘(金城武)と結婚するため2人で都に上る旅に出る。しかし旅の途中、真砂は子供に大切な鏡を奪われてしまう。そしてその鏡はいつの間にか、手に赤いトカゲの形をした痣を持つ盗賊の多襄丸(豊川悦司)に奪われていた。そして多襄丸は美しい真砂までも狙っていた。
監督・三枝健起(デビュー作)
−◇−◇−◇−
豊川、金城の両人が出るので行ったのだが途中で飽きてしまった。屋久島という自然たっぷりのところでロケをしたということで、大自然がふんだんに出てくるのだがその描写が単調。それにハッキリ言ってしまえばあれだけ素晴らしい場所なんだもん、誰が撮ったってそれなりに見えるんじゃないのかな。川に咲いてもいない花なんか流しちゃって、そういう演出は嫌いです。

それに2人の男の間に立つ天海に魅力なし。なんかオカマっぽいっていうか(うぅごめん)多襄丸に出会って女として変化が見られるかと思ったのだが、最初から最後まで変化がなく艶っぽさとかしなやかさも感じられず、硬い演技だったように思う。男を惹きつけるような魅力がどこにあったのだろう?だから男性2人も活きなかった。特に金城君は出演する意味があったのかどうか。ずっと縛られっぱなしだったしさ(可哀相に)ストーリーも結局何が言いたかったのか分かりませんでした。
home

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

エマ('96イギリス)-May 8.1997オススメ★
[STORY]
19世紀イギリス。資産家の娘エマ(グウィネス・パルトロウ)は自分の計らいでカップルが誕生するのを喜びと感じていたため、友人ハリエットに素敵な相手を見つけようと奔走する。そんなエマを義兄ナイトリー(ジェレミー・ノーサム)は周りが見えていないと指摘する。事実、事態はとんでもない方向につき進んでしまう。そんな彼女自身がフランク(ユアン・マクレガー)に恋をして・・・・。
監督&脚本ダグラス・マクグラス(監督デビュー『ブロ−ドウェイと銃弾』でアレンと共同脚本)
−◇−◇−◇−
出てくる俳優女優さんたちみんな私の好きな人ばかりだったので、それだけでもう満足だった。パルトロウの表情豊かなところが大好きだ。その表情1つで美人に見えたりブス(すんません)に見えたり見ていて飽きない顔だと思う。首も長いしスレンダーな身体にあのふわりとしたパステルカラーの衣装も似合ってるし、場面場面で変わる髪のアレンジもどれも可愛い。奔放で先走りなワガママお嬢さんな感じが最初はちょっとヤな子だだなぁと思うんだけど最後は許せてしまえる。恋をすれば人は誰も愚かになるものだし、それがこの物語の主軸だから。

ノーサムも『ザ・インターネット』で見せた悪役ぶりとはガラリと違った貴族ぶりを発揮していて見蕩れてしまった(いや、でもあの悪役もけっこう惚れポイント高かったのよね)けれどユアンはこういう映画は似合わないよ(泣)頭デカイから長髪は唐獅子に見えたし(失礼)衣装も似合っていなかった。

コスプレだしロマンティックコメディだから物足りないと思う人も多いだろうけど(男の人は特にね)草原で優雅にティータイムとかパーティーとか、そういうのに1度は憧れた人はうっとりすると思う。
home

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

イングリッシュペイシェント('96アメリカ)-May 2.1997
[STORY]
第2次大戦中、イタリアで看護婦ハナ(ジュリエット・ビノシュ)は身元不明で全身に火傷を負った男に出会う。彼の名前はアルマシー伯爵(レイフ・ファインズ)彼は6年前、アフリカの砂漠で若い人妻キャサリン(クリスティン・スコット・トーマス)と恋に落ちた過去を持っていた。その彼がどうして大怪我を負っているのか、人妻とはどうなったのか、その過去が少しずつ明らかになる。
監督&脚本アンソニー・ミンゲラ(『最高の恋人』)
−◇−◇−◇−
97年度アカデミー賞9部門受賞。タイトルの訳は「イギリス人の患者」まんまですね(笑)

この映画館では先行ロードショウしていたので(ホントは5/3〜)見に行ったんだけど、アカデミー受賞だけあってさすがにすごい人気だった。

人妻キャサリンの凛とした気品(この役をデミ・ムーアがやらなくて良かった)や薄幸な看護婦ハナと、女性の登場人物は素晴らしいのだが(でもアカデミー賞授賞式でのビノシュのスピーチは最悪だったね)アルマシー役のファインズがどうもねぇ。紳士な雰囲気はあるけどあのモタついた喋りかたが演技下手に思えてしまう。火傷を負った顔は何か被ってるようだが、素顔も何か被ってるみたいで(笑)顔も苦手なんだけどね。

それに長い!上映時間2時間42分とは。大作だから長くすればいいってもんじゃない。削れるところはたくさんあったはずだ。6年前と現在とが交互に出るせいか長いわりにストーリーが分かり難かったし(途中で飽きちゃったから真剣に見てなかったというのもあるが)せめて2時間15分くらいにしてほしかった。で、どこに感動できるんでしょうか、この映画。
home