Movie Review 1997
◇Movie Index

シャイン('95オーストラリア)-Apr 6.1997
[STORY]
幼い時から父親ピーター(アーミン・ミューラー・スタール)よりピアノの英才教育を受けていたディビット・ヘルフゴット。音楽学校に入学するが精神を病み、父とも決裂する。しかし大人になったディビット(ジェフリー・ラッシュ)はある女性と出会ったことからピアニストとして大成する。
監督スコット・ヒックス(?)
−◇−◇−◇−
ラッシュが主演男優賞を総ナメにした作品なんだけど、思ったよりも出番がなくてビックリ。少年時代、青年時代と別の役者さんがやってるので、大人になってからの彼はそれほど出てこない。それでも賞を取るってことはスゴイんだろう。やっぱり全裸でトランポリンしたから?(うはっ)私としてはラッシュよりも青年時代の彼のほうが神経衰弱気味で好きだったな。

人によって涙のツボが違うと思うんだけど、私はピアニストとして大成するところにはそれほど感動しなかった。それよりもやっぱり厳しい父親との決裂と和解だなぁ。親子愛に弱いのだ。不器用な父とそれ以上に不器用な息子の感情の行き違い、愛情の履き違え。親だって完璧じゃないから間違いだってある。だけど自分の子供のことになるとまわりが見えなくなっちゃうのね。子供にとったらそれが負担であっても、親の愛情を受けたいから頑張っちゃうんだ。素直な子であればあるほど心が痛んじゃう。反抗するには優し過ぎるのね。ああ、もう思い出すだけでダメ(泣)映画は実はそこまで言ってないんだけど、私が勝手に表現を逞しくしてみちゃいました(笑)

音楽が良かったのでサントラを買った。ヘルフゴットのピアノも良かったけど、エンディングロールで流れたヴィヴァルディの「モテット」という曲の美しいソプラノが印象的だったんで。
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パブリック・アクセス('93アメリカ)-Apr 1.1997
[STORY]
アメリカの片田舎にやってきた謎の男ワイリ−(ロン・マークエット)はケ−ブルTVのゴ−ルデンタイムを買収し、視聴者参加番組を始める。自らが司会し挑発的な番組を放映するワイリーに、住民たちは他人の恥部を告発しはじめた。
監督ブライアン・シンガー(『ユ−ジュアル・サスペクツ』)
−◇−◇−◇−
サンダンスの大賞作品でシンガー監督はこれで一躍有名になったらしい。ストーリーはそれほど面白いと思わないんだけど、独特の雰囲気とワイリーの顔の怖さで引き込まれた。こういう暗くてねちっこくて、どのシーンも意味あり気に撮影してるところはけっこう好きだ。しかも撮影期間がたったの18日だというから恐ろしい。

ワイリーはホントに恐い。メガネを掛けて感じよさそうにしてるところがまず恐い(笑)メガネを外して作業するところがまた恐い。元々イビツな顔なんだろう。そんでちょっと厚めの唇が不気味なんだ。このキャスティングが良かった。

結局、彼がどういう人物なのか目的も分からずままに終わるが、それでも「結局何だったんだよ!」といったツッコミを入れたくなるような気持ちにはならない。狐につままれたような、という表現が1番かな。町の住人たちも見てるこっちも悪い夢を見たような感覚なんだろう。欲を言えばもうちょっとストレートに表現してくれても(分かる人にだけ分かればいい、というちょっと傲慢さを感じた)良かったのに、と思った。
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スペースJAM('96アメリカ)-Mar 25.1997
[STORY]
NBAのスーパースター、マイケル・ジョーダン(本人)は突如NBAを引退して野球選手となった。しかし彼に助けを求めてきたバックス・バニーによって復帰。バックスバニーのバスケチームに参加する。
監督ジョー・ピトカ(『のるかそるか』)
−◇−◇−◇−
映画を撮ったのは野球選手からまたNBAに復活してからなのかな?NBAを引退する記者会見から野球選手として過ごすシーンもあって、バット空振りするところは演技なのかホントなのか分からなくて笑えた。それにしても野球のユニフォーム姿は見慣れないせいか似合わない。スーツ姿だって違和感あるくらいだもん。やっぱりランニングにパンツが1番カッコイイ。ダンクシュートするところはアニメでもCGでもなく本物なわけで、NBAファンやジョーダンファンじゃなくてもやっぱりシビれる。でも実際の試合よりは興奮度は低いんだろう。私は見たことないから「すっげえ!」って思ったけど。

彼のことを思ってかセリフがあまりなくていいけど、ちょっとでも喋るとやっぱり英語が分からない私でも下手だってことが分かっちゃう。まぁそれは御愛敬なんでしょう。スーパースターだから演技が云々と文句もつけられないんだろうね。スタッフも苦労しただろうな。

アニメとの共演はまぁまぁ。バックスバニー自体それほど好きじゃないから、可愛いとかそういうこともあまり思わなかったなぁ。子供が見るともっと興奮するのかな?

余談だけど、コーチ役で出てきたビル・マーレーを見て、元レッツゴー三匹のじゅんさんにそっくりだと思ったのは私だけだろーか。似てると思うんだけどなぁ。
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101('97アメリカ)-Mar 24.1997
[STORY]
ロジャー(ジェフ・ダニエルズ)とアニタはお互いに飼っていたダルメシアンが縁で結婚することになった。犬同士も結婚し、2匹の間に子犬が生まれ幸せな毎日を送っていた。しかしある日、アニタの顧客のクルエラ・デ・ビル(グレン・クローズ)が、ダルメシアンの子犬の毛皮が欲しいと言ってきた。断ったアニタだったが、デ・ビルは諦めきれずに策略を練った。
監督スティーブン・ヘレク(『陽のあたる教室』)
−◇−◇−◇−
予告がとっても良くて(犬同士、飼い主同士が出会ってそれぞれ結婚するシーンなど)予告を見るたびに会場から笑い声が聞こえてきてたんだけど、実際見てみたら途中から一気に『ホームアローン』になった。毛皮好きのデ・ビルが小犬ちゃんたちの毛皮を欲しがってマヌケな2人の男を雇う。この2人の男というのがまさにジョー・ペシたちをさらにおバカにしたようなコソ泥で、しょうもない仕掛けに引っかかってはボロボロにされてくわけだ。その仕掛けるほうもダルメシアンじゃなくてタヌキなど他の動物だから面白くない。犬をもっと活躍させなきゃダメじゃないか。

でもグレン・クローズは頑張りましたね(ある意味号泣)まさかあの人がここまでやるとは思わなかった。最後なんてもう・・・。最初から最後まで余裕の演技で、主役は犬じゃなくてやっぱり彼女だったね(クレジットも1番最初だ)と映画的にはそう思うけど、やっぱりダルメシアン可愛いすぎ!成犬よりも小犬のほうがクシャッとした顔で可愛い。おもらししちゃう小犬の顔が忘れられない。犬たちを訓練した訓練士さんたちもエライエライ。
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ダンテズ・ピーク('97アメリカ)-Mar 22.1997
[STORY]
アメリカ北西部町ダンテズ・ピ−ク。今は休火山となっていた山に噴火の兆候を見せる現象が起きていたため火山地質学者ハリ−(ピアーズ・ブロスナン)は町にやってきて、女性市長レイチェル(リンダ・ハミルトン)に協力を仰ぎながら調査に乗り出す。
監督ロジャー・ドナルドソン(『カクテル』)
−◇−◇−◇−
災害モノです。だけど竜巻よりも噴火や溶岩ドロドロのほうが怖いかも(話の内容としては『ツイスター』のほうが好きだったけど)あっという間に火砕流が大地に流れ出して全部燃やしちゃうんだもん。逃げるシーンは(主人公たちは)助かるって分かっていてもかなりドキドキした。最近はCGが主流で、溶岩が流れ出すCGもまぁいいんだけど、おそらくセットであろう灰の町のほうが印象深い。『007』シリーズは全然見てないんでブロスナンてこういう人だったのか、と初めて認識できたという感じ(『ミセスダウト』にも出てたけどあれはね〜)特に特徴のない人だなぁ〜という感想しか思い浮かばないんだけどね。可もなく不可もなく、という。リンダ・ハミルトンは年取ってさらにエラ張りが激しくなってるし。市長というのはピンとこないけど子供を抱えたお母さんていうのは似合ってた。

1つ面白いと思ったのが、人間は死んでも動物は死なないってこと。アメリカでは動物愛護団体が恐ろしく力を持ってて、たとえ演技であろうとも動物を殺すシーンを入れるとすぐに抗議殺到らしい。そういえば『インデペンデンス・デイ』でも確かに犬は死ななかった。今後も注意して見てみましょう(笑)
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