日本語版って、何だ?


 この度オンスロートが発売されましたが、日本語版には、またもや誤訳が満載されていました。毎回毎回懲りずに反省せずよくもこんなことができるなとあきれ果てたりもしますが、これをきっかけに、ここで日本語版に対する自分の考えをまとめてみたいと思います。

 現在の私のMTG言語に対するスタンスとしては、買うカードは基本的に英語版。トレードでも英語版を優先(なければ、日本語版を買ったりトレードしたりもします)。なぜかと言えば、日本語版って値段が高いし、フォントのせいかデザイン的に格好よくないというのが、私の持っている印象なのです。

 ですが、思い起こせば(老人みたいですね)、私もかつては日本語版ユーザーでした。私がMTGを始めたのは、第4版の日本語版発売と時を同じくします。その少し前からMTGの存在は小耳に挟んでいて、雑誌で日本語版発売の記事を見て、これならできるかなと思い、MTGの道に足を踏み入れたのでした。
 で、カードを買い始めるわけですが、当然日本語版第4版オンリーです。当時巷にあふれていたアライアンスや、ホームランドやらには手をつけませんでした(これらのセットは日本語化されていなかったのです。現在もされていませんがw)。 しかし、ここで問題発生です。MTGは対戦ゲームなのです。こちらが日本語デッキを使っていようが、相手が使うのは英語版デッキなのです。対戦中に出てくる知らないカードの数々。そのたびに相手に聞きまくりです。初心者だったせいもあるのですが、これはかなりのプレッシャーになりました。加えて、もう一つの問題が明らかに。日本語版カードだけでは、デッキが弱い! 使えるカードが限定されているのですから当然ですw これはいかんと思いなおし、おそるおそる英語版を買い求めるようになり、英語版ユーザーへの道を歩み始めるのでした。

 さて、時代は流れ、オンスロート。日本語版をめぐるいくつかの状況は異なってきています。
1.全てのセットは日本語版もでる。
2.英語版と日本語版の発売期日の間隔がそれほど長くない。
 改善されていますw スバラシイです。これにより、日本語版だけでも英語版ユーザーと同じデッキがほぼ同じ期日から組み始めることができるようになっています。
 ですが、依然として問題点も残っています。先程挙げた毎回でるエラッタ(誤訳)の問題と、価格の高さです。
 価格の点から言えば、私のまわりでは英語版は定価の7、8割くらいで販売されていることが多いようです。ですが、日本語版はそれより高く、専門店以外では値引きされることも少ない(定価売り)のが、一般的なようです。そして、これは代理店の方針によるもののようです。とりあえずこれには、「おかしい」と言ってみます。同じゲームをしているのに、高い値段を払わされているのですから。確かに、日本語訳とプリントのコストが上乗せされていると言えば、それまでなのかもしれませんが、それって、同じゲームを広めるためのメーカー及び代理店側のコストであるべきなのではないでしょうか。ここまで価格差が開いてくると、メーカー及び代理店側は、英語版と日本語版は違うゲームであると認識しているようにも思えます。
 そして、エラッタ問題。初めからエラッタ満載のカードゲームなど遊びにくいことこの上ありません。少なくとも私はイヤです。まるで不良品じゃないですか。英語版に限りなく近く発売しようという点とバーターされているのかもしれませんが、バーターされるべきものではないです。
 
 日本語版のマイナス面を列挙してみたわけですが、こんな私も個人的趣向は英語版なのですが、日本語版で遊ばないわけではありません。それは、仲間内でのブースタードラフトです。仲間はトーナメント環境から退いて、たまに軽く遊ぶといった人たちが多いのですが、そこではなぜか日本語版が好まれているのですw いえ、なぜかではなく、単に英語は読みにくいからのようです。英語も読めなくはないけど、たまにしかやらないから知らないカードも多いし、いちいち読むのがめんどくさい。そんな感じです。なるほど、まっとうな意見です。結構、日本語版ユーザーと言うのはそういった人たちが多いのかもしれません。こういった点では、確かに私の中でも日本語版は役にたっています。

 まとめると、日本語版の良い点として、1.新規ユーザーの入り口となる。2.気楽に遊べる。逆に悪い点として、1.価格が高い。2.誤訳が多い。ということでしょうか。
 改善された点もあれば、悪弊そのままの点もある日本語版ですが、みなさんはどのようにおつきあいしていくのでしょうか。



■追記(03.03.15)
マジック:ザ・ギャザリング日本語版の定価が、5月24日発売予定の『スカージ 』より変更されることになったようです。

 ブースターパック 従来定価500円→新しい定価420円

ただ、実勢価格は今でもそれくらいのようなので、これによって店頭価格が下がることは(現在定価売りをしているお店を除いては)なさそうです。
 上記の悪い点1、改善されましたね。ま、イメージ的にもいいことだと思います。
 


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