神話レア収集を強いられているのか?


また随分と久しぶりのコラムです。前回は1年ぶりとか言ってましたが、今度は3年ぶりになってしまいました。この間にMTGにもいろいろありましたね。
基本セットが毎年発売されるようになったり(2009/07〜)、フルスポイラーが流出したり(2011/04)、スタンダードで久々の禁止カードが出たり(2011/07/01)、びっくり両面カードが出たり(2011/09)、レーティングシステムがプレインズウォーカーポイントに変わったり(2012/01)、全くオールタイム激動の時代です。

さて、今回書くのは、かなり今さらな感がありますが、前回コラムの少し前(アラーラの断片)から登場していた神話レアについてです。

神話レアの導入は、「稀少度の種類をTCGの業界標準に合わせて増やすことで、新規プレイヤー獲得を図ったためとされる。」(MTG Wikiより)という理由でした。プレイヤー側からは特に必要なものではなかったし、むしろトーナメントプレイヤーのパワーカード収集の面から言えば、マイナスでしかありませんでした。

神話レア導入の際にマーク・ローズウォーターは『変化の年』で、神話レアには「単にセット内の最強のトーナメントレベルのカードが入るなんてことはない(They will not just be a list of each set's most powerful tournament-level cards.)」と書いていますが、実際には各種プレインズウォーカーに加え、《悪斬の天使/Baneslayer Angel》、各種タイタン、各種剣装備等、結局、トップパワーカードは神話レアになっています。
ちなみに、神話レアの獲得がどれほ困難かを見てみましょう。
現在のパックのレアリティ別出現比率は下図のようになっています。8パックに1枚入っている計算ですので、レア:神話レアの比率は7:1です。ただし、各セット内のレアと神話レアの種類比率は毎回約3.5:1(例:レア35種、神話レア10種:新たなるファイレクシアの場合)に設定されているようですので、1種類のカードとして見た場合、神話レアAはレアBより2倍出現しにくい程度にすぎない、ということになるようです。思った程の神話性ではないかもしれません。

図


それでも、青峰もよわっちとは言え、トーナメントプレイヤーですので、高レアリティカードの調達にはいつも友人の協力を得ながらも苦しんでいます。やはり、トーナメントプレイヤーにとってはパワーカードの出現頻度低下は厳しいものがあります。

ここで言いたいのは、神話レアそのものではなく、トーナメント環境における神話レアの取り扱いです。
新規参入者を増やすために神話レアを導入したのなら、新規参入者にもやさしいトーナメント環境にした方がベターなのは言うまでもありません(MTGの売りはトーナメント環境だと認識してますから)。神話レア4枚積みのデッキにレアすら4枚積めないデッキが挑むのはかなり困難でしょう。
そこで以下の二つの提言をしたいと思います。

提言1.神話レアカードをトーナメントにおいて1枚制限とする。
提言2.神話レアカードの出現比率をもっと低くする。(現在の8パックに1枚から36〜72パックに1枚程度の比率にする。)

提言1だけでもいいような気もしますが、その場合、複数枚所持しているプレイヤーからの不満が強まるような気もしますので、提言2も組み合わせた方がいい気がします。
逆に提言2だけでも、市場価格の高騰とあいまり、4枚そろえることのできるプレイヤーは困難になると思われますが、それだとやはり4枚そろえることのできるプレイヤーへの視線がきつくなり、「所詮金持ちゲー」と烙印を押される可能性もあるので、提言1が必要と思われます。

神話カードはあまりお目にかからない特別なカードということでいいのではないかと思う次第です。今年もかっこいい神話カードに出会えますように。

 


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