Why Not MO?

 ファイナルファンタジーやら信長の野望やらゲーム業界がオンラインに力を入れる中、MTGもまたオンラインゲームとして小さな花を咲かせています。
 MTGにも以前からオンラインで遊べるソフトとして、「アプレンティス」がありました。これは無料で遊べるフリーソフトではあったのですが、カードのイラストを省略していたりと、少々とっつきの悪さがありました。
 そのあたりを改善して出てきたのがマジックオンライン(以下MO)です。このMOが他のMMRPG(大規模ロールプレイングゲーム)と違うところは、全くの初心者からユーザーを獲得するのではなく、おそらくは現在の紙媒体のMTGユーザーをオンラインに移行しようとしているところです(大々的に広告とかうってるのを見てないので)。それだけにオンライン世界と現在の紙媒体でMTGという消費のパイを分け合う形になると思われます。

ここではMOに対する興味と困惑を青峰の視点から述べていきたいと思います。
 それを一言で言えば「興味はある。でも、それ以上の抵抗もある」というところでしょうか。
 その抵抗というのは次のようなものです。

抵抗1.金銭的負担:MOを始めるとカード資産ゼロからの出発になってしまいます。限定戦ならともかく、構築戦で遊びたいプレーヤーにとってカード資産はまさに資産。それを一から集めるのは非常に労力と財力を必要とします。しかし、リアルMTGと両立してカードを集めるほどの金銭的余裕は青峰にはありません。かといって、MOオンリーに切り替えると今まで集めたカード資産が無駄に。一体どうしろというのでしょう。
<<<MOではカジュアルプレイは無料ですが、何らかの試合に参加するにはパック代だけでなく試合参加料が必要になるようです。
<<<オンライン上でフルコンプリートしたオンラインカードを、同じフルセットのカードと引き替えてくれるサービスもあるようです。

抵抗2.対人ゲームとしてのMTGを評価:MTGのおもしろさはあくまで人を目の前にしたドキドキ感だと思っています。それがパソコンの画面の向こうに行ってしまうと、そのドキドキ感がどれだけ再現できるか疑問です。
<<<MOにはゲーム中にチャットができる機能もあるようです。

抵抗3.WOCの公認大会を軸にMTGを盛り上げるというユーザーサポートがうまくいかなくなってきたからといって、利益率の高いオンラインに移行するというのは何か違うんじゃないかという企業側に対する不信感。紙媒体MTGが切り捨てられるような危機感。があります。

 MOには参入に戸惑いを覚えるこれらの理由があるのですが、逆に興味を覚える点もあるのは確かです。

利点1.いつでも人がたくさんいる:青峰は現在の所、比較的対戦相手には事欠かないのですが、試合相手のいない地方の人や忙しい社会人には非常に魅力的なポイントだと思います。自分の好きな時間に、デュエルスペースや友人の家へ行く手間もなしに遊べるのです。限定戦も簡単に人が集められるものと思われます。
<<<あるデータによると、平均2000人程度のユーザーがログインしているようです。

利点2:デジタルデータとして管理されている:オンラインゲームの特性として当然なのですが、これによって ・デッキ構築の手間が少なくなる(カード検索機能や、デッキ診断機能もあるようです)
・他のうまい人たちのデュエルをロムったりできます。
・自分の対戦を後からロードして研究・分析に利用できます。
・イカサマも多分ありえない(相手の墓地、手札枚数、ドローも確認できる)
・カード保存場所がいらない

 上記の不安と利点を勘案すると、青峰としてはどうしても不安>利点となってしまいます。
 オンラインに移行する積極的な理由としては、やはり理由1が想定されますが、時間のない人は別として、近くに対戦相手がいないというというのはつまりリアルでのユーザーの少なさ、MTG衰退を現すものです。オンライン化しなければMTGそのものが成り立たなくなってしまうとすれば非常に残念なことです。青峰としては、MOはあくまでリアル紙媒体MTGを補完する形で存在してくれるのがありがたいと思っています。

参考サイト
Magic Online Japan

 


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