| ……なんだ、眠ってしまったのか? 今宵が特別な祭祀の夜だと言い出したのはお前のほうだったのに、まったく、幼い童のようなところは、いつまで経っても変わらないんだな。 もたれてきた肩をもっと引き寄せて、被った布で更に慎重にくるむ。こうして二人、星空を見上げながら身を寄せ合って。星が綺麗ですよ、と言ったお前は早々に眠り込み、俺だけが取り残されてしまう、そんな静かな夜。 ───ああ、そうか。 なにもこの寒い中をわざわざゲルの外に出ることはあるまいに、どうしても星を眺めたいのだと言ったはずの瞳は、長い睫毛に閉ざされている。風邪をひかさないためには、さっさと中へ運び入れてやらねばならない。 しあわせ、とは、何だろうな。 それだけじゃないよ、とお前は言った。 言の葉に乗せ、その生きざますべてで、戦に凝り固まった俺にそう教えてくれた。 俺はずっと、それを負い目に感じていたんだ。何も報いてやれないのに、どこまでも俺を甘やかしてくれる、お前の存在を。
『神子だとか、そんなの関係ないの。私が、九郎さんに、幸せになってほしいの』
俺の、しあわせ。 それだけなんだ。
「……望美」
お前は、しあわせだろうか。 心から願い、額にそっとくちづけを贈った。
了 |
**反転コメンツ**
クリスマスネタなのに何故かモンゴルでしかも神子は寝てるだけという反則スレスレのイベントSSでした(笑)。
いえね、モンゴルEDが一番、九郎がさして照れもせずベタベタに神子を甘やかしてくれるんじゃないかなーと思うのですよ!
それにしてもうちの神子はほんと、どこででもよく寝ますね。オヤスミ3秒のび太くん状態。
てーか九郎のほうが、神子が寝てないと素直に甘い言葉を垂れ流してくれないからなんですけどね…!!