山葵山(ワサビヤマ) 693m
【山 域】 山葵山
【場 所】 新潟県阿賀野市
【日 時】 2010年10月17日(日)
【メンバー】 単独
【天 気】 快晴
【コースタイム】 9:30登山口〜9:50尾根取り付き〜10:50山葵山々頂
近頃、彼方此方に熊が出没しているらしい。毎日と言って良いほどテレビや新聞で報道されている。
熊は怖いがそろそろキノコの時期なので、おっかなビックリで山葵山に登った。
ホームセンターPOWERSコメリで買ってきた大きな鈴を、リックに括り付けガラガラいわせて沢沿いの山道を登る。ここで熊さんと鉢合わせになるとお互いに逃げ場がなく、悲惨な結果となるだろう。安全のためしょうがないか。それにしても結構うるさい。 ようやく尾根道に着いた。取り合えずひと安心。 ここから急登が始まる。キノコを探しながら登るのは中々楽しい。取り合えず山葵山まで登る。 |
水原平野 |
松平山方面 |
山頂には誰もいない。マットを敷いて寝転がる。爽やかな秋の風に吹かれて入道雲を眺める。気持ちがいいよー。 いつまでもこうしている訳にはいかないので、そろそろ下山する。 今年はキノコの当たり年のようだ。大きいのや株になっているものさまざまのキノコが生えている。どのキノコもチョット怪しい感じ。帰りにT氏の家に寄って、村の人に見てもらおう。 |
おっぱいキノコ |
ナラタケか |
不明 |
朴坂山(ホウザカヤマ) 438.2m
【山 域】 朴坂山
【場 所】 新潟県関川村 登山ルート
【日 時】 2010年8月23日(月)
【メンバー】 単独
【天 気】 快晴
【コースタイム】 9:00登山口〜9:50林道分技〜10:50朴坂山々頂
朴坂山は標高438.2mと低いが一等三角点のある山だ。この山は中世の要害跡と言われ歴史がある。
要害とは簡単に言うと砦(とりで)か。争いの元となった砂鉄の採取場も残っているらしい。
国道290号を走り女川橋を渡り直ぐに左に曲がると、朴坂集落に入る。集落の中ほどに登山案内図が出ている。ここに自動車を止めさせていただく。 案内図の通りに進む。直ぐに道は3方向に分かれるので真ん中の道を進む。 神社の石段を登ると朴坂神社に到着。ここで登山の安全をお祈りする。 |
朴坂山 |
朴坂神社 |
神社の裏から山道に入る。簡単な道標がある。手作りの感じがなかなか良い。 大きく育った杉林の中を進む。林の中は風がないがヒンヤリトしていて、灼熱の太陽が照りつける街中と比べると別世界だ。 ここはずいぶんとクモの巣が多い。棒切れでクモの巣を払いながら進む。 左側に倒壊した小屋があった。以前、あったと言われる栗畑の作業小屋の跡か。 |
林道から来る道と合流する。 ここから斜度がきつくなる。左右に設置してるロープにつかまり登る。 アップダウンを何度か越えると、道標が立っている平らな尾根に出た。 |
分技 |
展望台からの景色 |
ここを左折して緩やかなアップダウンを越えると一等三角点がある山頂に到着。すぐ隣に立派な神社がある。取り合えずお参りする。 見晴らしの良い展望台に移動。眼下に黄金色の稲穂が広がる。涼しい風が心地よい。 |
白根山(シラネヤマ) 918m
【山 域】 下田山塊
【場 所】 新潟県三条市 登山ルート
【日 時】 2010年7月3日(土)
【メンバー】 H氏、S氏同行
【天 気】 曇り
【コースタイム】 8:00登山口〜9:15山ノ神〜10:30熊狩りの眺め場
R289脇の白根山登山口の看板を左折して砂利道に入る。しばらく行くとロープが張ってある。ゲートと呼ぶには少し貧弱だが車はここまでだ。 沢沿いの林道を20分ほど歩く。先頭のH氏が左側の草むらに入ってゆく。登山道だと言う。腰まで草が生い茂っていて、とても登山道だと思えない。 林に入ると道は立派な登山道になる。順調に高度を稼ぐ。 エロチックなオブジェが奉納されている山ノ神に到着。....見事じゃ。 |
山ノ神 |
山ヒル |
右足のスネに違和感を感じた。ズボンを捲り上げて見る。なんとそこには3センチほどの軟体生物が食い付いている。山ヒルだ。H氏とS氏にも声をかける。彼らも何匹かくっ付いている。指で摘んで引き離そうとするが、伸びるだけで中々取れない。 念のため、首の周りを触ってみると、ヌルッとした嫌な感触が。まだ他にもいるようだ。 無理に引き剥がすと食われた所から血が止まらない。ズボン、シャツ、タオルが血だらけになってしまった。 地面よく見るとそこらじゅうに、3センチほどの山ヒルがうごめいているではないか。じっとしていると靴にくっ付いてどんどん上がってくる。ここはヒル山だ。慌ててこの場所を離れる。 |
広い場所に出てから、着ている物を全部脱ぎお互いの体を調べる。男のストリップではいただけないが。 ヒルの攻撃と蒸し暑さでギブアップ。この山を甘く見ていたようだ。「熊狩りの眺め場」近くの日陰に座り昼飯とする。 食べ物を取り出そうとリックを明けたところ、血液をたんまりと吸って、まるまると太ったヒルが2匹転がっている。 さっそく、S氏がライターでにっくき山ヒルを火あぶりの刑に。さすがのミニエイリアンも火には弱いようだ。 |
前白根山 |
粟ヶ岳 |
帰るにはどうしても来た道を通らなければならない。そこには山ヒルが血を吸おうと、われわれを待ち構えているだろう。できるだけ立ち止まらないよう、精一杯の早足で坂道を駆け下りる。 途中で何か嫌な予感が。ズボンを捲り上げて見るといつ取り付いたのか、数匹の山ヒルが食いついている。 さすが森の吸血鬼じゃ。このしつこさに感心してしまう。逃げるように山を降りる。 |
帰りしな、汗を流しに日帰り温泉に寄る。風呂から上がって 着替えをしていると、後ろの人から
「あんたの背中にヒルがいるよ」と言われた。背中に手を回してみると、あのヌルっとした嫌な感触が。ヒエーーー。
今日は、山ヒルで始まり、山ヒルで終わった。ヒルを触ったときのヌメッとした感触がなんともいえない。夢に出てきそう。
湯の平温泉(ユノヒラオンセン) 500m
【山 域】 飯豊連峰
【場 所】 新潟県新発田市 登山ルート
【日 時】 2010年6月25日(金)
【メンバー】 単独
【天 気】 快晴
【コースタイム】 5:30加治川治水ダム駐車場〜6:50加治川ダム駐車場〜7:40北俣川
湯の平温泉に通じる林道は、諸般の事情から平成15年から閉鎖されていたが、去年秋、6年ぶりに開通した。
今回はMTBのクロカン君に跨り、現場調査を兼ねて湯の平温泉を目指す。
林道の入り口には、無常にも頑丈な鉄のゲートが立ち塞がっていた。ここで自家用車はシャットアウトされる。 ゲート手前の加治川治水ダム公園駐車場に車を止める。ここは10台ほど止められるようだ。 ゲート右側の狭い隙間を、クロカン君を持ち上げやっと通過する。何でこんなややこしい作りなのじゃ。 これから加治川に沿って加治川ダムまで約8Kmほど、自転車でジャリ道を走る。加治川に沿ってと言っても加治川は遥か下だが。 何本か大きな沢を渡り、ブナ林を駆け抜ける。まったく以前のままだ。 |
林道入口ゲート |
加治川ダム駐車場 |
自転車を漕ぐのに疲れた頃、加治川ダム駐車場に到着。 50台は入る広い駐車場にはだれもいない。以前はここまで自動車で来れたので、いつも満杯だったが。数年前の賑わいが夢のよう。 |
ここから山道に入る。 私が良く行く自転車屋のオヤジは、若い頃、自転車でこの山道を走り、湯平温泉まで行ったそうだ。ほとんど自転車は担いだそうだが。もっとも普通の人は自転車では行かない。と言うか行けない。 と言うことで、ここにクロカン君を置いて、湯の平温泉まで3Kmほど歩く。温泉に入るのも何かと大変じゃ。 |
加治川(後方は飯豊連峰) |
壊れた登山靴 |
右足がおかしい。登山靴の底が半分剥がれている。そのまま歩いていると左足の靴底も剥がれてきた。 細引きで応急修理をする。スリッパを履いている様で、パタパタして歩きづらい。別に雪の上を歩くわけではないのでまあ良いか。最悪、裸足でも歩けるし。先を急ぐ。 |
途中の沢にはスノーブリッジがかかっている。例年よりも残雪が多いようだ。沢に降りると涼しい風が気持ちよい。広いブナ林には小鳥の声が響く。体に良さそう。 | スノーブリッジ |
北俣川 |
北俣平を過ぎ、北俣川の坂道を降りる。何か様子がおかしい。何と橋が無い。ここを渡らなければ湯の平温泉に行くことはできない。 あと少しで目的地の湯の平温泉だったのに。北俣川の吊橋は冬季間は外されるらしい。撤去した太いワイヤー等が脇に積んである。 崖を降り、雪代で増水している北俣川を泳いで渡る勇気は無い。温泉に入るのに命をかけていられない。 |
入浴は諦めて森林浴に切り替える。北俣平のベンチに寝転び、昔の思い出に浸る。 ※途中で会った人が言うには、北俣川の橋は7月10日頃までには設置されるそうだ。 |
北俣平 |
北俣岳(キタマタダケ) 2,024.9m
【山 域】 飯豊連峰
【場 所】 山形県小国町 登山ルート
【日 時】 2010年6月3日(水)
【メンバー】 単独
【天 気】 快晴
【コースタイム】 5:30飯豊山荘駐車場〜6:00温身平〜7:50門内沢出合〜10:40梅花皮小屋(休憩)〜
11:30北俣岳
PM9時半頃、飯豊山荘前の駐車場に到着。1台の軽乗用車が止まっている。車のライトを消すと真っ暗闇で何も見えない。ヘッドランプのスイッチを入れたが明かりが点かない。電池が無くなったようだ。明日は日帰りで良かったよ。 夜空を見上げると沢山の星が輝いている。車の窓から星空を眺めながら眠る。 AM4時半、起床。毎度おなじみのチャルメラを食す。今回は賞味期限はOKだぜ。 ゲートの手前で登山計画書を記入して林道を歩く |
林道入口ゲート |
飯豊連峰 |
まだアブは出ていないので助かる。野鳥の鳴き声が森の中に響く。 温身平で右折して梅花皮沢の左岸を遡る。大きな堰堤を越え、アップダウンのある沢沿いの夏道を登る。 登山道には所々雪渓が残っている。うまい水を過ぎてしばらく行き、梅花皮沢の雪渓に下りる。広い雪渓の上は好きな所を歩けるのだが、万が一、雪渓が割れるとマイライフのジ・エンドとなる。 安全を考えて先行者のトレースを辿る。(それが安全を保障されているかどうか微妙だが。) |
梶川出合を過ぎて門内沢出合に到着。ここは石転び沢の全景が見渡せる絶景ポイントだ。時期になるとツアーの人達もここまで来るらしい。 この辺りから両側の斜面からの落石に注意が必要になる。ここは以前、何人かの人達が負傷もしくは死亡しているデンジャラスゾーンなのだ。 遠くに3人の先行者の姿が見える。いくら歩いても進んでいないような感覚。白馬雪渓にも劣らない、石転び沢雪渓のスケールの大きさが分かる。 |
石転び沢 |
石転び沢 |
雪渓上部に近づくにしたがい落石が多くなる。雪面にひと抱えもある落石が転がっている。両側の斜面から落ちてきたのだろう。それでも今年は少ないようだが。 できるだけ雪渓の中央を歩くように気をつける。落石は音も無く転がってくるので、いつでも逃げられるよう、常に上方を見ていなければならない。 どんどん傾斜がきつくなり、顔を上げて上方を見続けるには、中々辛いものがある。 |
いよいよ斜度40度以上はある最後の急斜面に差し掛かる。ここで落石に襲われると逃げようが無い、まな板の鯉状態だ。 最大の注意を払いながら、精一杯のスピードで通り過ぎなければならないのだが、気持ちは焦るが悲しいほど足が前に出ない。滑落と落石に怯えながら、ステップを切りながら慎重に登る。 ようやく梅花皮(カイラギ)小屋の屋根が見えた。梅花皮小屋は梅花皮岳の肩にある小屋だ。何とか登り切ったようだ。 |
梅花皮小屋 |
梅花皮小屋脇(後方は大日岳) |
小屋の前に登山用具が置いてあるが人影は無い。北俣岳まで行ったのだろうか。 疲れたのでひと休みする。20分ほど遅れて男女ペアが到着。北俣岳に登ったお父さんも戻ってきた。3人とも新潟県の新発田からきたらしい。 |
まだ下山するには早いので、北俣岳に行って見る。登山用具は置いて、念のためピッケルだけ持ってゆく。北俣岳は飯豊連峰では大日岳についで2番目に高い峰だ。 中々足が上がらない。少し長く休みすぎたようだ。それでも20分ほどで山頂に着いた。 |
梅花皮小屋と北俣岳 |
北俣岳山頂 |
山頂に着いてみると先ほどまでの青空はどこえやら、頭上にはすっかり雲が広がっていた。山頂の祠にお参りしてから急いで戻る。 男女ペアの女性からミカンをいただく。二人は梶川尾根を降りるそうだ。梶川尾根に向かう二人と別れ。お父さんと一緒に石転び沢を降りる。登るときより降りる時のほうが、下が見える分怖い。 |
アイゼンの爪で引っ掛けないようにガニ股で降りる。雪が柔らかいのが救いか。 万一滑落して、雪面に転がっている岩にでも衝突すれば一巻の終わりじゃ。 あちこちにひと抱えもある岩や雪塊がごろごろしている。たしか登るときは無かったはずだ。その後で落ちてきたのだろう。今回は幸運にもケガ人は出なかったが。 斜面が緩やかになったのでアイゼンを外し、靴の裏で滑るように降りる。石転び沢雪渓から離れ夏道を歩く。堰堤から林道を30分ほど歩くと登山口に着いた。 |
石転び沢を見下ろす |
大岳(オオダケ) 1,432m
【山 域】 守門岳
【場 所】 新潟県長岡市 登山ルート
【日 時】 2010年5月23日(日)
【メンバー】 T氏、H氏、T氏同行
【天 気】 曇りのち雨
【コースタイム】 5:50守門岳入塩川登山口〜7:20三角点〜7:50〆掛小屋〜9:00雨晴(あばらせ)清水〜
10:10中津又岳〜10:40大岳
夕方7時頃、関係者の方々と一緒にゾロゾロと、安全祈願祭が行われる入塩川の巣守神社に向かう。蝋燭に照らされた石段を登ると、暗闇に神社が浮かび上がる。 神主さんが太鼓をドンドン叩き、第50回守門岳安全祈願祭が始まった。神主さんの祝詞の後に、関係者方々の玉串奉てんが続く。 最後に参加者全員にお神酒が振舞われた。私も巫女さんからお神酒をいただく。大きな盃になみなみと注いでいただく。結構酔っぱらった。 安全祈願祭が終了し、またゾロゾロと入塩川公民館に戻る。月が棚田を照らし、蛙の声が田植えの終わった田んぼに響く。 |
巣守神社 |
安全祈願祭 |
公民館の2階で宴会が始まる。テーブルの上にはミズナとウルイのおひたし等、沢山のご馳走が並ぶ。 10時過ぎに宴会は終わり、公民館の隣の建物にお泊りセットを持ち込む。すでに何人か寝ている。空いている所に寝場所を確保する。アルコールのせいか直ぐに寝る。 朝食はカップヌードルで簡単に済ます。登山口まで車で移動する。今日のメンバーはT氏、同じく写真家のT氏、H氏それに私の合計4人だ。登り出すと直ぐに雪渓が現われた。先が思いやられると思ったがここだけだった。 山ノ神の祠の前で、登山の無事をお参りする。 |
沢を何回も渡渉し三角点に到着。名前の由来は、3方向からの登山道が集まっているので、この名前になっているのだそうだ。別に三角点がある訳ではないらしい。 木の下で休んでいると小さな毛虫が何匹もブナの枝から降りてくる。気持ち悪いので早々に出発する。 尾根沿いに雑木林の中の道を進むとブナ林になった。幹の周りがひとかかえもある樹齢100年ほどの立派なブナ林だ。涼しい風が幹の間を通り過ぎ、小鳥の鳴き声が森に響く。素晴らしい。 |
ブナ林 |
大岳 |
三角形の〆掛小屋に到着。何人か休んでいたがそのまま通り過ぎる。 雨晴(あばらせ)清水に近づくと残雪が多くなってきた。幸いにも清水の付近は全く雪が無く、こんこんと水が湧いていた。 雨晴清水を過ぎると、風が段々と強くなって来た。 |
中津又岳を越えて大岳山頂に近づくにしたがい、益々、風が強くなってきた。大岳頂上手前では、風にあおられ危うく滑落するところだった。 山頂にはすでに大勢の方が集まっていた。大概の人は強風を避けて、藪の中で安全祈願祭が始まるのを待っていた。 神主さんが衣に着替えして安全祈願祭が始まると、とうとう強風に加え雨も降ってきた。 祈願祭が終わりお神酒をいただき、お札をもらうと、参加者はクモの子を散らすように、あっという間に下山していった。 |
安全祈願祭(山頂にて) |
炊き出し |
登山口近くで入塩川のお父さん達が小雨の降る中、豚汁の炊き出しをしてくれていた。私もトン汁を一杯ご馳走になる。入塩川の皆さん、ありがとうございました。 |
高知山(コウチヤマ) 1,024m
【山 域】 高知山
【場 所】 新潟県新発田市 登山ルート
【日 時】 2010年5月8日(土)
【メンバー】 単独
【天 気】 快晴
【コースタイム】 6:30林道ゲート〜7:50登山口〜9:00 P675手前
。
林道入口のゲートに到着。他に車はいない。鍵があればゲートを開けられるのだが。ここに車を止めて、1時間半ほど林道を歩く。 最初のカーブミラーから右の杉林に入る。特に登山道と言うものは無い。適当な崖を這い上がり枝尾根に取り付く。 直ぐにヤブ漕ぎとなる。僅かな踏み跡を辿る。踏み跡と言っても身の丈ほどの藪の中に漸く判別できる程度だが。 アブ(ブト)の攻撃が始まった。立ち止まると攻撃され、顔を食われる。いよいよアブの季節になったようだ。 |
二王子岳(左)と高知山(右) |
タムシバと高知山 |
P675の手前で、とうとう踏み跡も無くなり身の丈ほどの猛烈なヤブになってしまった。残雪があれば歩きやすいのだが、チョット時期が遅すぎたようだ。 山頂は左側に見えているが、まだ大分先だ。残念だが今日はここまでとして引き返す。 戻るのも大変だ。木の枝で滑って何度か転びそうになった。林道に降りるころには体中傷だらけになった。 |
登山は諦めて山菜取りに変更。とりあえず林道の終点まで行ってみる。2番目のカーブミラーから100mほど行くと終点になった。 林道終点から先は、沢の左岸を山菜取りの足跡が、上流に向かって点々と続いている。足を滑らせれば即、沢に転落してしまうだろう。まだ水浴びには早いので、ここで引き返す。 帰り道は道端の山菜を取りながら歩く。結構楽しいものだ。ビニール袋が山菜でいっぱいになる頃、ゲートに着いた。 |
ヤブ |
火打山(ヒウチヤマ) 2,461.8m
【山 域】 火打山
【場 所】 新潟県妙高市 登山ルート
【日 時】 2010年5月1日(土)〜2日(火)
【メンバー】 単独
【天 気】 快晴
【コースタイム】 6:20笹ヶ峰登山口〜7:50黒沢の橋〜9:40富士見平〜黒沢岳〜11:00高谷池ヒュッテ〜(1時間休憩)
〜12:30天狗の庭〜13:50火打山々頂
前日の夕方笹ヶ峰に到着。駐車場にはすでに10数台が止まっていた。県外ナンバーが多い。R18脇の食堂ミサで
味噌ラーメンを食べてきたので直ぐに寝袋に潜り込む。
夜中に外に出てみるとサラサラと雪らしきものが降っていた。明日の天気が気になる。
AM5時起床。快晴だ。まず朝飯のチャルメラを煮る。チョット変な色をしている。賞味期限が半年前に切れているじゃないの。良く煮れば大丈夫だろうと言うことで鍋に入れる。特に変な味はしないが、気持ちが悪いので半分だけ食べて止めた。 登山口でスキーにシールを張って歩き出す。早朝はさすがに寒い。積雪は1,5mほどか。青空の下、雑木林の中を歩くのは気持ちが良い。 ここは広く、これと言う目印が無い。前方に見える十二曲がりの尾根に向かって適当に歩けば良いのだが、念のため、微かの残っているトレースを辿る。 黒沢の橋の上には雪が無くて安心して渡れた。ここからこのコースの難所の一つ、十二曲りの急登が始まる。 |
黒沢の橋 |
十二曲り |
スキーをリックに括り付け、アイゼンを履く。斜面は凍って僅か新雪が乗っている状態。苦し紛れに他人のトレースを辿ったのが運の尽き。登るほどに段々と斜度が急になる。本来のルートより手前から尾根に向かっている。もう戻れない。登り上げるしか方法は無い。 一番苦しいところでヤブになった。もがきながらヤブの中を抜けるとやっと尾根に出た。 |
疲れたので向かいの高妻山を見ながら、しばらく休憩を取る。 歩き始めると直ぐに大岩が行く手を塞いでいる。トレースは右の急斜面をトラバースしている。足を滑らしたら遥か谷底まで落ちてしまう。ビビルぜ。 傾斜が緩やかになったので、スキーで登る。富士見平から白く輝く北アルプスと焼岳、火打山が眺望できる。素晴らしい。来て良かったよ。 黒沢岳の急斜面をトラバースする。遠くに高谷池ヒュッテが見える。途中から完全に氷化してシール歩行では無理。急遽、斜面の途中でアイゼンを履きスキーを肩に担ぎ急場をしのぐ。 |
火打山(黒沢岳より)) |
高谷池ヒュッテと北アルプス |
ヒュッテで宿泊の手続きをする。今日の寝床は2階だ。 ホースの水が凍って水が出ないそうだ。炊事用の水はポリタンクに用意されていた。ガスと調理器具も使える。缶ビール300円。どこの山小屋よりも安い。但し、トイレで使った紙などと同様、空き缶は持ち帰らなければならない。色々、決りがあるみたい。 スタッフに山頂の状況を聞く。風が強いらしい。 ビールを飲んでいるお父さんがいた。昨晩、テントで泊まったという。一晩中吹雪で寒くて眠れなかったそうだ。それでも今晩もテントで寝るそうだ。 |
不要な持ち物をヒュッテに置いて軽身で、山頂を目指す。 広い天狗の庭を横断して雷鳥平をトラバースし肩に取り付く。ここでスキーをリックに括り付け、アイゼンを履いて登る。 山頂に着いたが誰もいない。たしか先行者が二人いたはずだが、思い違いか、不思議。山頂は思ったより風が強くない。 突然、ガスがかかり周りが真っ白になった。一人だけなので焦る。 しばらくするとガスも晴れたので、一人山頂から沢に向かって滑り降りる。快適じゃ。 沢に下りてからスキーをリックに括り付けて、広い天狗の庭を横断しヒュッテに戻る。これが結構辛い。 |
火打山 |
火打山々頂 |
まだ夕食まで時間があるので2階に上がり、布団に入って休む。 「夕飯ができました」の声にゾロゾロと階段を下りて1階の食事休憩室に集まる。今日の献立はポークとビーフカレー、ラッキョウ、福神漬け、パイナップルそれにお茶だ。去年と同じだ。お代わりは自由だが、食べ残しはご法度だ。あっという間に夕食は終わった。 寒いので2階にあがり布団に潜り込む。いつの間にか寝てしまった。 |
夜中に目を覚ますと部屋の中が明るい。月が出ているようだ。 「朝食の用意ができました」の声にゾロゾロと階段を下りて、1階の食事休憩室に集合。献立は中華丼、ショウガ、味噌汁それとお茶だ。食べ放題。朝からみんな良く食べる。それでも10分くらいで終わった。 早々にヒュッテを後にする。黒沢岳の斜面は氷化しているが、昨日のトレースがあるので楽だ。 十二曲りの急斜面をスキーで降りる。斜面は凍っていて斜滑降で降りるしかない。ここで転ぶと止まらない。ガリガリとスキーのエッジが、凍った斜面を引っかく音が響く。 何とか黒沢の橋に着いた。橋を渡り、高妻山を正面に見ながら雑木林の中を滑り、登山口に着いた。 |
高谷池ヒュッテと火打山 |
巻機山(マキハタヤマ) 1,967m
【山 域】 巻機山
【場 所】 新潟県南魚沼市 登山ルート
【日 時】 2010年4月9日(金)
【メンバー】 単独
【天 気】 快晴のち晴れ
【コースタイム】 6:30清水集落〜7:10桜坂駐車場〜8:10井戸の壁〜10:50ニセ巻機山取り付き〜11;40ニセ巻機山々頂
林道の除雪は清水集落のはずれまでだった。スキーを履いて桜坂駐車場に向かう。 難なく桜坂駐車場に到着。今日は体調はよさそうだ。駐車場はまだ1mほど雪がある。 雑木林の中を歩いて行くと、目の前にこのコースの難所のひとつ、井戸の壁が立ちはだかる。急斜面に雑木やブッシュは生えている、見上げるような井戸の壁に取り付く。ここはスキーを背負い一歩一歩登る。 |
清水集落 |
巻機山 |
今日は雪が凍っているので登りやすいが油断はできない。昨日の登山者の足跡が残っているので助かる。 歩幅が合わないので、所々スキー靴でステップを切りながら一歩一歩慎重に登る。 ここで滑落すると立ち木やブッシュに衝突し、ただではすまないだろう。 何とか井戸の壁を越え景色の良いところで一休み。 |
雪面が荒れていないのでシールが良く効く。最近あまり人が入っていない様子だ。 今日は1番にスキーヤー、2番にトレッキングのお兄さん、3番にこれもトレッキングのお父さん、次に私の4人だ。 2番目の難所、ニセ巻機山斜面のトラバースだ。先に登って行ったお兄さんが引き返してくる。何が起きたのだろう。 聞いてみると、風が強くなって怖くなったとか、初めてなのでとか良く分からない。 次にトレッキングのお父さんが挑戦。難なくトラバース成功。次に私の番だ。シール歩行は不安定なのでスキーを背負う。疲れがたまっているのかずいぶんと重く感じる。 スキーを背負ってニセ巻機山の斜面をトラバースする。今日はアイゼンを持ってきたのでへっちゃらだ。 |
天狗尾根 |
ニセ巻機山 |
とは言っても、ここから滑落すればただではすまない。アイゼンの爪にズボンの裾を引っ掛け居ないように慎重に歩を進める。 何とか尾根に取り付きそのまま直登する。 ここは一見ただの急斜面だが、隠れクレバスが雪面の下で口を開けて待っている恐ろしい所だ。 所々クレバスがわずかに口を開いているのが見える。スキーで降りるときに隠れクレバスにはまると転倒、最悪の場合、骨折する。気をつけなければ。 |
今日はえらく疲れた。年のせいか。4,5歩歩いて息をつく状態だ。情けないネー。 何とか急斜面を登りきりニセ巻機山山頂に到着。上空には薄雲が広がってきた。群馬の山々には薄いガスがかかっている。今日は快晴のはずだが。何となく落ち着かない。疲れたので、今日はここまでにする。 腹が減っては戦にならんと言うことで、オニギリをほおばる。向かいの山頂から優雅に滑っている人を発見。直ぐに見えなくなった。 寒いので早々に山頂を後にする。ニセ巻機山の斜面をクレバスを避けながら米子沢に向かって滑り降りる。途中で右に曲がり斜面をトラバースして取り付きに出る。ここから井戸の壁の手前まで気持ちよく滑る。 井戸の壁に差し掛かる。ここは急斜面のうえブッシュがあるので、スキーを引っ掛けて転倒しないように、緊張する。いつもは1,2回転ぶのだが、今回は旨く行った。あとは雑木林の中を滑り、桜坂駐車場に出て、林道をダラダラと滑り、国道に出た。 |
ニセ巻機山々頂(後方は谷川岳) |
浅草岳(アサクサダケ) 1,585.6m
【山 域】 浅草岳
【場 所】 新潟県魚沼市 登山ルート
【日 時】 2010年4月4日(日)
【メンバー】 K氏、T氏同行
【天 気】 快晴
【コースタイム】 7:20ホテル大自然館〜11:10嘉平与ボッチ(カエヨノボッチ)〜11:30前岳〜11:50山頂
先日、浅草岳スキースノボーツアーに申し込んだけれど、残念なことに直前になって、悪天候が予想されるため中止になって
しまった。チャンスがあれば登ろうと思っていた。今日は天気も良いので、T氏とT氏の友人のK氏と3人で登ることにした。
途中でT氏の自宅に寄りT氏を乗せて、ホテル大自然館前に到着。ホテル自然館は数年前に閉館したがイベントがあるときに、時々使っているようだ。 すでに10台ほど車が止まって準備をしている。我々も速やかに支度をして歩き出す。ツアーで無いので自分達のペースで歩けるので、気楽と言えば気楽だ。 橋の手前を右折して林道に入る。まもなくK氏のシールが調子が悪くなり、K氏は道具を交換しに自動車に戻った。T氏と二人でゆっくり登る。 今度は、林道から沢に入った辺りでT氏とはぐれてしまった。しばらく待ったが来ないので、そのうち追いついてくるだろうと言うことで先に進む。 |
守門岳 |
嘉平与ボッチと守門岳 |
尾根に出て振り返ると、紺碧の空の下に守門岳が白く輝いている。素晴らしい眺めだ。前方には遥か遠くに前岳が見える。 左側に雪庇が出ているのであまり近寄らないように注意する。 嘉平与ボッチ(カエヨノボッチ)の登りにかかるあたりから風が強くなってきた。嘉平与ボッチの急斜面をトラバースして越える。シール歩行でのトラバースは気を使う。 |
嘉平与ボッチから前岳へ痩せ尾根を渡る。所々凍っているのと、風で体が揺れるのでチョット怖い。前岳を越えるとやっと山頂が見えた。 右手に鬼ヶ面を見下ろしながら山頂に向かう。 |
鬼ヶ面 |
山頂から守門岳 |
山頂にはすでに10数人が休んでいた。風のあたらない所に腰を下ろす。次々と人が登ってくる。しばらくT氏を待ったが来ないので、簡単に食事をして下山する。途中でT氏と会えるだろう。雪も柔らかくなり滑りやすい。嘉平与ボッチの取り付き辺りで、登ってくるT氏と漸く再会した。そのまま休憩とする。 K氏は道具の調子が悪く、途中で諦めて帰ったそうだ。 |
休んでいるとスキーを履いた一人のお母さんが登ってきた。お疲れ気味の様子だ。 色々聞いてみると今年で79才になるそうだ。3年ほど前にヒマラヤのチョーオユー8,201mに登頂したそうだ。ほんとかいな。 チョーオユーに登ったのも凄いけど、その年で山スキーをやるとは感心してしまう。私にはとてもできないだろう。それよりも79才まで生きられるかどうか ポンカンを一個差し上げたらものすごく喜んでくれた。 お母さんと別れ、T氏とルートを間違えないように滑り降りる。林道に出たのでそのままホテルまで滑る。 |
山頂から田子倉湖を見下ろす |
二王子岳(ニノウジタケ) 1,420.1m
【山 域】 二王子岳
【場 所】 新潟県新発田市 登山ルート
【日 時】 2010年3月14日(日)
【メンバー】 単独
【天 気】 曇りのち晴れ
【コースタイム】 7:00南俣集落〜7:10除雪終了地点〜7:50二王子神社〜9:00一王子神社〜10:10独標〜11:20油こぼし〜
11:40三王子神社跡〜12:00山頂避難小屋
南俣集落から林道が除雪されているという情報が入ったので、現場調査を兼ねて二王子岳に行って見た。
南俣集落に車を止めさせていただき、林道に入る。確かにキレイに除雪されている。10分ほど歩くと、橋に突き当たる。 橋の手前には登山者の物と思われる軽自動車が2,3台止まっていた。 ここで直進方向と右に、二股に分かれている。右の道は除雪がされているが、直進方向はここで除雪が終わっていた。ここから雪の上をツボ足で歩く。 二王子神社でお参りして登山道に入る。 一王子神社辺りで、下山してくる何人かの人とすれ違う。上部は風が強く、途中で引き返してきたらしい。取り合えずそこまで行って見る。 |
一王子神社への登り |
独標 |
電柱のような柱が立っている独標に着いた。この柱には目盛りが彫ってあり、積雪量が分かるようになっている。今は3.5m程だ。風が強く寒い。先ほどすれ違った人たちはここで引き返したらしい。 独標を過ぎるとガスが立ち込め視界が悪くなってきた。引き返すか迷っていた時、男性1人女性3人のパーティが通りかかった。リーダーと思われる男性が私の心を見透かした様に、「ここで帰るわけじゃないよな」と言って通りすぎた。 そう言われた以上、引き返す訳にはいかなくなってしまった。先日の粟ヶ岳での敗退の事もあるし。 |
油コボシの手前でアイゼンを付ける。クラストした斜面をトラバースし尾根に出る。尾根には所々、長さ4m程の目印のポールが立っているが、ガスで視界が悪く、近くまで行かないと見えない。先行するパーティのトレースだけが頼りになってしまった。 三王子付近のクラストした斜面をトラバースし主稜に出る。ここで滑落するとどこまで落ちるか分からない。 主稜はノッペリとした雪原の様な地形で、目印も身を隠す場所もない。雪面の雪は風に飛ばされ、凍った雪面にはトレースも残らない。ガスと吹雪で周りは見えず、風の音だけしか聞こえない、完全にホワイトアウトの状態だ。 益々、風も強くなり体が冷えてきた。こんな所に10分もいたら凍ってしまう。もう引き返すわけには行かない。何としても避難小屋まで辿り着き、体を温めなくては。 |
無人気象観測所 |
山頂避難小屋 |
さっき無人気象観測所を過ぎたので、確かこの辺りに避難小屋があるはずだがまったく見えない。探しているうちに方向感覚がおかしくなり、自分がどちらを向いているか分からなくなった。ヤバイぜ。 こうなれば最後の手段、黄門様の印籠・・・じゃなくてハンディGPS君しかない。幸運にもGPS君は元気に動いていた。 GPS君の指し示す方向に少し歩くと、ぼんやりと避難小屋のシルエットが浮かび上がった。助かったぜ。こんな近くにあるとは。 |
小屋に飛び込み、暗さに目が慣れると、先ほどのパーティと1人の男性が休んでいた。しばらくするともう一人男性が雪を払いながら入ってきた。 小屋の中でも寒さで震えが止まらない。早速、カップヌードルにお湯を注ぐ。冷えた体にはこれが一番だ。床に散らばった雪はいつまでも融けない。室温は氷点下だろう。 最初にいた男性が、大黒様の袋の様な異様に大きなザックを持っている。聞いてみるとこれはパラグライダーだと。何でも帰りはパラグライダーで降りるそうだ。ほんとかいな。 |
三王子付近 |
パラグライダー |
外が明るくなったので出てみると、先ほどより視界が大分回復していた。このチャンスを逃さず下山する。 三王子を過ぎた頃には、天候はすっかり回復し、青空も顔を出してきた。遠くに高知山から縦走してきたらしい2人の登山者が見える。 パラグライダーの彼は油コボシの手前辺りでフライトの準備をしていた。 翼がしっかり広がらなくて2回ほど離陸に失敗したが、3回目は見事に成功、上空を何回か旋回して飛んで行ってしまった。何か不思議なものを見たような気分になった。 今回はチョット下見のつもりで来たのだが、どういう訳か山頂まで登ることになってしまったが良い経験をした。 |
粟ヶ岳(アワガタケ) 1,292.7m
【山 域】 河内山塊
【場 所】 新潟県加茂市 登山ルート
【日 時】 2010年3月12日(金)
【メンバー】 単独
【天 気】 快晴
【コースタイム】 7:20除雪終了地点〜7:40第二駐車場〜8:40三合目(休憩10分)〜9:50大栃平〜10:40鎖場
カモシカ |
キャンプ場の駐車場の手前で除雪が終わっていた。他に車はいない。雪面が凍っているのでツボ足で歩く。積雪は50センチほどか。 4,5m先の木の陰に大きな動物を発見。熊かと思ったが、良く見るとカモシカ君(さんかも)ではないか。人の気配に気づいて慌てて立ち上がろうとしたが、中々立ち上がれない。その様子がおかしかった。 |
30分ほど歩くと第二貯水池に出た。ここから堰堤歩いてを対岸に渡る。藪がチョット張り出していたが、雪も無く簡単に渡れた。 貯水池の縁を少し歩き尾根に取り付く。ここから滑落すると、貯水池で季節はずれの水泳となる。チョットドキドキする。 |
第二貯水池の堰堤 |
粟ヶ岳(正面) |
急登を登り、一時間ほどダラダラ歩くと長瀬神社からのルートと合流する。 疲れたので斜面を少し降りて、風を避けて休憩。ここで後から来たお父さんに抜かれる。その後、お父さんと交代しながら進む。 |
大栃平を過ぎると、だんだんと雪庇が多くなる。アップダウンを繰り返している内にクサリ場に到着。ここはこのルートの一番の難所だ。クサリ場と言っても今はクサリは雪の下だが。 今年は雪が多く上部から迫り出しているのと、凍った雪に新雪が20センチほど乗っていていやらしい。 まずはお父さんが挑戦したが諦めた。私もアイゼンに履き替え登る。アイゼンがあまり効かない。10mほど登ってみたが、それ以上は少しヤバそうだったので諦めた。 お父さんが言うには、今年はこの時期にしては雪が多いそうだ。お父さんが下山していったので、一人で昼飯を食べる。 チョットよそ見をいていたら、雪面に置いたザックが無くなっていた。ザックは幸運にも少し下の木に引っかかっていた。映画のバーチカル・リミットを思い出した。チョットおおげさか。何はともあれラッキーじゃ。 |
クサリ場 |
粟ヶ岳(第一貯水池より) |
今回は山頂まで行けなくて悔しいが、カモシカ君にも会えたし、天気もよく気持ちよい山行だった。次回は頑張ろう。 |
大岳(オオタケ) 1,432m
【山 域】 守門岳
【場 所】 新潟県長岡市 登山ルート
【日 時】 2010年2月24日(水)
【メンバー】 単独
【天 気】 快晴
【コースタイム】 7:00除雪終了地点〜8:30長峰〜9:00保久礼小屋(休憩10分)〜9:40キビタキ小屋〜11:00山頂
夜中に寒くて目が覚めた。外に出て見ると、いつの間にか隣に一台の車が止まっていた。たぶんこの人も今日、
大岳に登るのだろう。空には沢山の星が輝いている。今日も快晴だろう。寒いので急いで寝袋に潜り込む。
尾根取り付き |
5:30起床。外はまだ暗いが東の空は白みかけてきた。3mほどの雪に囲まれているここはさすがに寒い。ラーメンを作ろうとしたが、寒いせいかガスの火が大きくならない。ガスボンベを手のひらで暖める。 何だかんだしているうちに、7時になった。スキーにシールを貼り付けて出発する。 最近、晴天が続いたせいか、雪面はガリガリに凍っている。歩きづらい。尾根の先端の急斜面をスキーを担いで登り、尾根に出る。 林道と合流し、雪に埋まった沢をしばらく歩き、左斜面を登り長峰に出る。遠くに魚沼三山が浮かんでいる。絶景じゃ。この景色を見れただけでも来た甲斐があった。 写真を撮ろうとカメラのシャッターボタンを押した。音がしない。いつもと違う。モニタ画面に何か出ている。「メモリカードがありません」だって。ヒエーー。予備を探したが無い。無い頭を絞り考えた、そうだ携帯電話があるじゃないの。 と言うことで今日はチョット力不足だが(失礼)DOCOMO P−03A君に頑張ってもらう。 |
今日はなんだか体が重い。力を抜いて歩く。 シールを付けたまま長峰から保久礼小屋に滑り降りる。保久礼小屋は2階まで雪に埋まり、屋根には4m程の雪が乗っている。良く潰れないものだ。 ここで後から来た小太りのおかあさんに抜かれてしまった。おかあさんは黄色い長靴を履いている。時々、ズボっと潜るので歩き難そう。 雪面はガリガリに凍っているが、中は柔らかい。今日の滑りは難しくなりそうだ。 |
保久礼小屋 |
キビタキ小屋 |
これだけ雪が多いので、キビタキ小屋はすっかり雪の下に埋もれていると思っていたが、屋根の一部が雪面から出ていた。不思議じゃ。 順調に高度を稼ぎ、ブナ林を過ぎ、森林限界を越えた。見晴らしが良くなり、精神的に元気が出るが、足は乳酸菌でいっぱいだ。 先日、シールのノリを塗り替えた。今日、試しに使ってみたがシールの調子は良い。これならもうしばらく使えそうだ。 |
何とか山頂に到着。感謝!!。山頂にはすでにトレッキングの人が2,3人がいた。頭上には太陽が、南には袴岳、青雲岳が青白く輝いている。北には名物の大雪庇の向うに粟ヶ岳が白く輝いている。360度の大展望じゃ。 風が冷たいので、北斜面に雪のブロックで風除けを作る。これでだいぶ暖かい。眼下に粟ヶ岳、白山などを見下ろし、お昼ごはんを食べる。何と言う贅沢じゃ。凍っていた雪が緩むまでゆっくりと休む。 |
もうすぐ山頂 |
袴岳と青雲岳 |
12時を過ぎた。最後に残ったスキーのお父さんと一緒に山頂から滑り降りる。まだ誰も滑っていないので気持ち良い。 気温が高いせいか雪が重い。こういう日は注意しなければ。 ブナ林に入るとベタ雪にスキーがとられる。足が疲れる。ブナの大木の前で板が雪に引っかかり、しこたま肩をぶつける。 頭でなくて良かったよ。悪い頭がもっと悪くなる。と言うより死んでしまう。今度はヘルメットを被ろう。お父さんも苦労しているようだ。何とか保久礼小屋の前まで滑り降りた。 中津俣コースを降りたトレッキングのお父さんともここで再会した。 |
ここから長峰までスキーを担ぎ坂を登る。雪が緩み膝下まで足が潜る。この坂を登るのに大汗をかいたよ。後は長峰から雪に埋まった沢に下る。雪が重いので、立ち木にぶつから無いように、木の間を滑るのがひと苦労。足が疲れているので、どうって事が無い場所で簡単に転ぶ。 何とか除雪終了地点に到着。相棒のフィールダー君と再会した。 。 |
大雪庇と粟ヶ岳 |
大蔵山(オオクラヤマ)〜菅名岳(スガナダケ)
【山 域】 河内山塊
【場 所】 新潟県五泉市 登山ルート
【日 時】 2010年2月21日(日)
【メンバー】 単独
【天 気】 曇り
【コースタイム】 8:30いずみの里〜9:00階段コース登山口〜11:20大蔵山(休憩20分)〜12:50菅名岳(休憩30分)
〜14:40分岐〜15:40いずみの里
林道入口 |
いずみの里手前の道路脇には何台か車が止まっていた。吉清水を汲みに来たらしい。邪魔にならないように道路脇に車を止める。 登山者用の駐車場は雪で使えない。林道にはしっかりトレースが着いている。失礼してツボ足で進む。 |
林道の曲がり角から沢に降りて、小さな橋を渡る。そこから急登をジグザグに登ると、先ほどの林道に出る。 そのまま林道を横断して階段コースを登る。 |
新潟平野が |
大蔵山山頂 |
杉林を抜けると、雑木林になり、木々の間から新潟平野が見える。 なだらかな尾根をひたすら登る。最後の坂を登りきると視界が開けた。最後はあっけなく大蔵山山頂に着いた。360度の展望だと言いたいが、頭上には黒い雲がかかり、今にも雪が降ってきそう。 |
風が当たらない場所で簡単な昼食をとる。これから先に進むか躊躇したが、日本気象協会の天気予報を信用して、菅名岳に向かう。最近、どうした事かえらく慎重になってきた。年のせいか。 この縦走ルートは麓から見たよりもえらくアップダウンがきつい。雪庇が東に向かって張り出しているので、あまり近寄らないようにする。 縦走路は結構雪が締まっていて歩きやすい。ゆっくり歩いて、1:20分程で菅名岳に着いた。 |
縦走路 |
菅名岳山頂 |
いつまで待っていても晴れないので、下山する。さっき登った大蔵山を下から眺めながら長ーーい尾根をひたすら降りる。 椿平から胴腹清水に降りないで先に進む。 気持ちよく歩いていたら、ワカンが絡まり、杉の木の根元に開いた穴に頭から突っ込んでしまった。しばらくもがいてやっと脱出した。危なかった。山の神様の祟りだろうか。 尾根道の道標から左に折れて沢筋に下りる。右岸の斜面を滑落しないように沢沿いに下る。細い木の橋を渡り少し行くと林道の終点に到着。これで一安心。後は林道をいずみの里まで歩く。 |
菅名岳(スガナダケ) 909.2m
【山 域】 河内山塊
【場 所】 新潟県五泉市 登山ルート
【日 時】 2010年2月14日(日)
【メンバー】 単独
【天 気】 快晴
【コースタイム】 9:50小山田〜10:40菅名岳登山口〜14:00菅名岳山頂直下
林道 |
久しぶりに青空が広がり、ルンルン気分で麓の村に着いた。ところが、林道の入り口は雪の山となっているではないか。ガーーン!!。しょうがないので、ここに車を止めて、林道を歩く事にする。 通りかかったお母さんに駐車場所を尋ねると、「そこに置いたら」と一台分除雪がしてある場所を指差した。お母さんのご厚意に甘える。 急いで支度をして林道を登山口に向けて歩き出す。先行者の足跡がある。林道の雪は50センチ程度。先行者のおかげでツボ足で歩ける。 |
やっとこさで登山口に到着。無雪期であれば自動車で10分も走れば登山口に着くのだが、50分もかかった。 不思議なことに一人の足跡が左側の斜面に消えている。もう一人は登山ルートを進んでいる。先行者は2人か。 ここから沢に架かる狭い橋を渡る。橋げたには雪が積もっていて、油断すると橋から滑り落ちる。 橋を渡ると尾根まで標高差150mほどの急斜面が立ちふさがる。雪崩と滑落の恐怖に怯え、ただひたすら登るだけ。幸運にも無事に尾根に這い上がった。 |
急斜面 |
樹氷 |
尾根では一人のお父さんが整地をしていた。やっと先行者に追いついた。何でも、今日はここでテントを張りゆっくりするらしい。と言うことは、ここから先は私一人でラッセルをすることになる。ヒエー。どうもお父さんの決意は堅いらしい。しかた無いので一人でラッセルして進む。膝下ほど潜る。 時々、枝に積もった雪が落ちてきて、襟元から首筋に入り冷たい。霧氷がきれいだ。点々とカモシカやウサギの足跡が着いている。 |
向かいの山で猟をしているのか、犬の吠える声や銃声がする。流れ弾が飛んでこないかヒヤヒヤする。こういう事もあるかと思い、動物に間違えられて撃たれないように派手な服装をしてきた。 DEPOで買った赤い帽子、ジャスコの冬物半額セールで買ったオレンジのチョッキ、大和デパートで買ったピンクのシャツなど、派手々々ルックじゃ。 さっき村で、駐車場所を貸してくれたお母さんに猟師と間違えられた。この辺りの猟師はこんな服装をしているのだろうか、それとも、この時期にこのルートに入るのは猟師ぐらいなのか。 |
鳴沢峰 |
菅名岳(正面奥) |
昼食を食べていると上の方から話し声が聞こえる。お父さんと若者が大きな声で話しながら下りて来た。それから4,5人とすれ違ったが、全て大蔵山から縦走してきた人達だ。 とうとう山頂直下30m辺りでタイムリミットのPM2:00になってしまった。山頂は直ぐそこだが、雪が柔らかいので滑って中々進めない。 元々、出発時間が遅かったのが原因なので、ここまで来れたのが幸運だと割り切り、ハイクアップとする。 帰りは何人か追い抜き、恐ろしい斜面を慎重に降り、登山口まで1:30分で来た。そこから林道を50分歩き、小山田集落にはPM4時過ぎに到着した。 |
白山(ハクサン) 1012.4m
【山 域】 河内山塊
【場 所】 新潟県五泉市 登山ルート
【日 時】 2010年1月17日(日)
【メンバー】 単独
【天 気】 曇りのち吹雪
【コースタイム】 9:00門前〜9:30尾根線登山口〜12:30白山山頂
慈光寺の杉並木 |
家を出るときは西の空に青空が出ていたが、登山口の慈光寺に近づくに従い暗くなってきた。今日は青空は期待できないか。 門前の駐車場には一台の車が止まっていた。と言うことは2番目ということか。 慈光寺まで杉並木の中を歩く。道端の地蔵様は頭から雪を被っている。寒そう。 |
今回は尾根線を登る。慈光寺の前でワカンを着ける。雪面にはトレースが付いている。先行者が一人いるようだ。 滝谷川の沿いを遡る。山側からの雪崩が気になる。ヤブが中途半端に寝ているので歩きにくい。 橋を渡って尾根に取り付く。ここからはこれでもかと急登が続く。先行者のお陰でラッセルがずいぶん助かる。 やっと尾根に登った。ここから少し楽になる。雪は深くなる。 |
雪庇 |
五泉のお父さん |
気温が低いせいか雪がしまらないので足が潜る。一人のお父さんが追いついてきた。交代でラッセルをする。 話をしてみると五泉から来たそうだ。年間10回くらい白山に登るそうだ。最近は体が鈍ったとしきりにぼやいていた。 |
なんとか最後の急登を登りきり、緩やかな尾根を少し登ると避難小屋の下に出た。吹雪になってきたので五泉のお父さんは直ぐ下山していった。 一人山頂に残された。周囲の木々は雪に覆われて、白一色の世界だ。手袋を外すと直ぐに手先の感覚が無くなる。急遽、昼食を取りやめ、逃げるように下山する。 |
白山避難小屋 |
白山 |
山を降りると急速に天候が回復してきた。青空が広がり山々が姿を現した。 3時間ばかり遅かったよ。 |
宝蔵山(ホウゾウサン) 897.1m
【山 域】 河内山塊
【場 所】 新潟県加茂市 登山ルート
【日 時】 2010年1月11日(日)
【メンバー】 単独
【天 気】 晴れ
【コースタイム】 10:00除雪終了地点〜10:30柿の木平登山口〜11:10十二山ノ神〜11:50尼池山〜
13:30ピーク644〜14:00ビューポイント
中大谷集落を振り返る |
中大谷集落のはずれで除雪は終了していた。近くにいたお父さんに登山口を聞いてみると、「この先だ」と言う。他に車は居ない。一番乗りらしい。「そこに駐車しても良いよ」と言ってくれた。これで一案心。 ワカンを履いて、桝沢川沿いに林道を進む。雪は踝の上くらい。 貯水池を右に見て杉林に入る。杉の枝に積もった雪が融けて、頭の上に降り注ぐ。ヤッケのお陰で濡れずに済んだ。 |
30分ほど歩くと中大谷登山道の標柱を発見。ここから太鼓橋を渡り尾根の末端に取り付く。急登に耐えていると尾根に出た。時々、膝まで潜る。一人ラッセルは疲れるわい。 柿の木平辺りで金属的な妙な音が聞こえてきた。高圧線の鉄塔に張り付いた氷が、太陽の熱で融けて落下し、鉄塔の支柱にぶつかって音を出していたのだ。不思議な音色だ。 突然、足元からウサギが飛び出して、雪面を矢のように走り去った。まるまると太った美味しそうなウサギだった。惜しいことをした。 |
柿の木平付近 |
小豆坂 |
ラッセルに疲れて、尼池山辺りでおにぎりを食べていたら、後ろからご夫婦らしき二人が登ってきた。 何だか見覚えがあると思ったら、去年の暮れに五頭山で会った加茂のT氏ご夫妻だった。何と言う奇遇じゃ。お互いにビックリ。私がここに来たのも、T氏からこの山を紹介されたからだ。 今度は三人で交代しながらラッセルして進む。登るに従い雪は深くなる。 T氏夫妻は山々の説明をしてくれる。大変、勉強になった。 第一の難所の小豆坂にさしかかる。傾斜がきついのでズルズル滑り中々登れない。交代しながらなんとか越える。 無雪期であれば2時間ほどで登れる山らしいが、すでに4時間近く歩いているがまだ山頂は遥か先だ。 |
雪が深くなり泳ぐように進む。ビューポイントに這い上がる。深い谷越に宝蔵山が見える。絶景じゃ。時間は2時をまわったあたり。 この状況だと山頂まではあと2時間はかかるだろう。残念だが今日はここまでとする。宝蔵山をバックにお互いに写真を撮る。じっとしていると、汗が冷えて寒くなってきた。早々に下山開始。 |
宝蔵山 |
粟ヶ岳 |
帰りに楢の木に、雪を被った平茸の株を発見。少し動物にかじられていたが食べ頃の大きさだ。自然の恵みを少しばかりいただく。 今回は現場調査のつもりだったが中々楽しかった。紺碧の空の下、白銀に輝く峰々、雪山に生きる動物達、ここには自然に恵まれた素晴らしい里山があった。 |