五頭山
【山 名】 五頭山(ゴズサン) 912m
【場 所】 新潟県東蒲原郡阿賀町
【日 時】 2008年11月29日(土)
【メンバー】 単独
【天 気】 快晴
【コースタイム】 11:30赤安山登山口〜12:30赤安山〜13:30 P714
赤安山登山口から登る。落葉で足が滑る。所々倒木が道が塞いでいる。尾根に出ると点々と雪がある。赤安山を過ぎると登山道に雪が積もっていた。スパッツをつける。雪の上には小動物の足跡が点々とついている。
ナラの枯れ木にナメコを発見。傘の大きさが3センチ程の丁度良い大きさだ。気を良くしてナメコを探す。手の届かない高い所に形の良いナメコが出ている。登れば取れるのだが、木が倒れそうなので渋々諦める。残念じゃ。それでも形の良いのが、1キロちょっと取れた。これで十分。
赤安山々頂 | 松平山 | 新潟平野 |
だんだん雪が深くなり、膝下まで潜り歩きづらい。ナメコ取りに夢中になりすぎて山頂まで行く時間が無くなってしまった。西の空に雲がかかってきたので、山頂は諦めて下山する。
家に帰る途中、T氏の自宅に寄った。玄関は開いているのだが本人が見当たらない。携帯で呼んだら隣の家に居るとのこと。相変わらず無精髭を生やしているが、元気そうだ。ナメコを差し上げたらお返しに村杉煎餅をもらった。
なめこ | なめこ | 五頭山(五の峰) |
大朝日岳(針生平経由)
【山 名】 大朝日岳(オオアサヒダケ) 1,870m
【場 所】 山形県朝日町 登山ルート
【日 時】 2008年10月17日(金)〜18日(土)
【メンバー】 単独
【天 気】 快晴
【コースタイム】
10月17日 5:30駐車場所〜6:30角楢小屋〜7:20取り付き〜10:00北大玉山〜12:00平岩山〜13:15大朝日岳山頂〜13:30山頂小屋
10月18日 5:30山頂小屋〜5:50大朝日岳山頂〜7:20平岩山〜8:30北大玉山〜11:30角楢小屋〜13:00駐車場所
このコースで何が怖いかと言うと、熊でもなければ、スズメ蜂でも無い。4本ある吊り橋が渡るたびにだんだん細くなるのが一番怖い。一番奥の橋になると橋桁が10センチほど。登山靴がはみ出してしまう。
10月17日(金)快晴
5:30まだ薄暗いが何とか足元が見えるので、出発する。最初の橋を渡り、道標のとおりに進むと祝瓶山の分岐に着く。ここを直進ししばらく行くと2番目の吊橋にさしかかる。橋を渡り道なりに進むと、3番目の吊橋に着いた。橋桁上に動物の糞が落ちている。糞で滑って落ちたら洒落にならないよ。この吊橋を渡ると角楢小屋に着く。ここまで1時間ほど。登山道の脇の倒木にキノコがビッシリと生えている。これから山登りをしなければいけないので、キノコを採っている場合ではない。
ここから40分ほど道なりに進むと4本目の吊橋だ。ここを渡ると直ぐに急登がはじまる。ここまで基本的に道なりに進めば問題は無いだろう。
これも橋です | 靴がはみ出る | 角楢小屋 |
急登を2時間半ほどひたすら登ると北大玉山についた。後は快適な尾根歩きだ。遥か遠くに大朝日岳が見える。まだまだ先が長い。紅葉は過ぎてしまったようだ。もう葉が枯れて茶色くなっている。折角、重いカメラを持ってきたのに。残念じゃ。
平岩山に到着。道標が一本立っているだけのどうって事のない場所だ。でもガスると方向が分からなくなりそうだ。目の前に聳える大朝日岳を見上げながら昼食とする。
キノコだらけ | 目指す大朝日岳は遥か先 | 平岩山々頂 |
13時半過ぎ大朝日山頂小屋に到着。中には誰も居ない。とりあえず炊事用の水を採りに行く。一番近い水場は金玉水で片道15分ほどかかる。幸運にも水は勢い良く出ていた。ポリ袋に水を満タンにして、乳酸菌が溜まった重い足を引きずり坂道を登る。
小屋に戻るとすでに何人かが到着していた。私も2階に居場所を構える。隣のお父さんとなんとなく話を始める。片貝から来たらしい。この辺りに来るとほとんど他県の人ばかりで新潟県人に会うと何となく嬉しくなってしまう。お父さんは去年100名山を達成したといってうれしそうに話してくれた。
今晩の宿泊者は10名ほどか。ここの定員は30名ほどなので、今日はゆったりだ。何年か前、ここに80名ほど泊まった事があった。信じられない。
大朝日岳々頂 | 大朝日岳々頂より |
10月18日(土)快晴
4時30分起床。まだ暗い。食欲は無いが無理やり腹に詰め込む。5時30分出発。山頂で日の出を迎える。今日も良い天気だ。時々大朝日岳を振り返りながら昨日来た道を戻る。北大玉山から主稜を離れ、尾根をひたすら降りる。
何とか4番目の吊橋に着いた。沢にある倒木にキノコがビッシリと付いている。よく見るとナメコもある。沢に下りて少しいただく。
今回は熊に遭わなかったがキノコ取りのお父さんたちに遭遇。お父さんたちは藪の中で行動するので、熊と見分けが付かない。心臓に悪いよ。お父さん達は遥々、仙台から来たそうだ。「食べてみっか」と言って白っぽいキノコを少しくれた。ありがたくいただく。キノコの名前を聞いたが良く聞き取れなかった。こちらで言うナラ茸みたいだ。お父さんたちと一緒に歩き、駐車場所に着いた。
大源太山(清水峠経由)
【山 名】 大源太山(ダイゲンタヤマ) 1,598m
【場 所】 新潟県湯沢町 登山ルート
【日 時】 2008年10月12日(日)〜13日(月)
【メンバー】 単独
【天 気】 曇り
【コースタイム】 10月12日(日)6:10清水集落〜8:00謙信尾根取り付き〜12:00清水峠〜12:50七つ小屋〜13:40清水峠
10月13日(月)6:40清水峠〜7:40七つ小屋〜9:00大源太山〜10:50清水峠〜13:10謙信尾根取り付き〜14:40清水集落
今回は十五里尾根を登り清水峠経由で大源太山まで行ってきた。十五里尾根は戦国時代、上杉謙信公が軍道として使用していて、謙信尾根とも呼ばれている。
また向かいの山肌に痕跡が残る国道291清水峠越えは、明治時代、新潟側の清水集落から群馬県側の土合まで建設された。当時は馬車が通れる道として建設されたが自然の侵食が激しく、直ぐに使用できなくなった。その後も何度か改修されたらしいが、自然の力には勝てず、今に至っている。特に新潟側は山肌に微かに痕跡が残っているだけである。今は誰も通らないというか通れない。時々ここを踏破しようとする人がいるが、成功したという事は聞いたことがない。我と思う方がいたら是非挑戦していただきたい。但し、命の保障は無い。
10月12日(日)
清水集落からジャリ道を歩き出す。ここから謙信尾根取り付きまで約4km以上、工事中のため、林道を歩かなければならない。畑作業していた80歳くらいのお母さんを発見。たしか先日トマトをくれた人だ。お礼を言ったら、「どこかで見た顔だと思った」と言って思い出してくれた。残念ながら今回は何もいただけなかった。そこから少し歩くとロープを張ったゲートがあった。ここから先は工事用車両しか入れない。工事用車両に乗せてもらえるかもしれない思っていたが、残念ながら1台も通らなかった。淡い期待が脆くも崩壊した。
30分ほど歩くと追分に到着。国道291号と分かれて右側の工事用道路を行く。そこからまた30分ほど歩くと井坪坂コースと謙信尾根の分岐点に差しかかる。今回は謙信尾根を登るので右側の川原の道を行く。川原の道を20分ほど行くと渡渉点に出た。なかなか渡れそうな所が無い。靴を脱げば良いのだが、脱がないで渡ろうとするので問題がややこしくなる。どこを渡ろうか上流に行ったり下流に行ったりウロウロする。それでも何とか対岸に渡ることに成功。後はひたすら謙信尾根を登るのみ。
清水峠 | 国道291 | 清水峠の月 |
汗を垂らして最初のJRの高圧鉄塔に到着。後は勾配が緩くなる。ここから向かいの山肌に、一筋の等高線のように国道291の痕跡が微かに確認できる。これを目の当たりにすると、なぜか感動してしまうのは私だけだろうか。凄い。
前方に黒い物を発見。距離は10m位。体長1m程の熊だ。彼は(彼女かも)私に気づいて慌てて逃げた。と思ったが、後から考えると私が先に逃げたのかも。
道なりに登ったら殉職された旧国鉄職員の慰霊碑に突き当たった。戦前の事だが高圧線の巡視中に吹雪にあい2名の方が亡くなられたらしい。それ以上登る道が無いのでどんどん下る。途中で中年の男女パーティに合流して清水峠に到着。時間があるので七つ小屋まで足を延ばす。黒い雲がかかり薄暗くなってきたので小屋に戻る。
今夜のメンバーは一組の夫婦と男性7名の9名だ。この小屋は定員10名。外にはいく張りかテント組もいた。隣のお兄さんはどこに行ってきたか暗くなってから戻ってきた。何でもこの小屋をベースとして、国道291踏破に挑戦してるらしい。夜中、体じゅう小さな虫が這い回って気持ち悪かった。
谷川岳(左奥) | 山頂直下 | 大源太山 |
10月13日(月)
今日は昨日と打って変って雲ひとつ無い快晴だ。この山域では珍しい。谷川岳、平標山まで見える。予定通り大源太山を目指す。まず七つ小屋山まで200mほど登り、そこからまた200mほど鞍部に下る。そこから200m程登ると大源太山々頂だ。この最後の200mが曲者で、やせ尾根と頂上直下の岩場がこのコースのメインエベントだ。間違って足を踏み外せばこの世からグッバイだ。ただしこの辺りの紅葉はほんとうに素晴らしい。真っ盛りだ。
非難小屋に戻り簡単な昼食を摂りパッキングをして、謙信尾根をひたすら下る。登川を渡渉し工事道路と合流する。手前で工事車両を1台見かけたが行ってしまった。帰りの林道歩きが長い。頼みの工事車両には1台もあわず、とうとう清水集落まで歩いてしまった。
五色ヶ原
【山 名】 五色ヶ原(ゴシキガハラ) 2,488m
【場 所】 富山県大山町 登山ルート
【日 時】 2008年9月28日(日)〜29日(月)
【メンバー】 単独
【天 気】 曇り
【コースタイム】 7:45室堂〜9:10浄土山〜9:30竜王岳〜9:30鬼岳〜10:50獅子岳〜12:00ザラ峠〜12:50五色ヶ原山荘
時は戦国時代、天正12年(1584年)旧暦12月、富山城主佐々成正は勢力を伸ばしてきた秀吉に対して、織田家の再興を家康に進言するため、家康のもとへ精鋭の家臣を連れて厳冬期の立山を越えた。この事は事実らしい。なんともドラマチック出来事ではないか。その他にも佐々成正には鍬崎山の隠し埋蔵金とか黒百合姫伝説などいろいろな話があるが、それはさておき、いざザラ峠へ。
9月28日(日)
室堂から観光客に混じって浄土山に向かって歩き出す。ザラ峠に行くには、まず標高2831mの浄土山に登らなければならない。雄山に行く人は多いが、こちらは少ない。足元には2,3日前に降った雪が残っている。水溜りは凍っていて注意しないとすっころんでしまう。富山まで来て山に登る前に怪我をしたんじゃ洒落にもならんよ。今日の気温は摂氏0度だそうだ。来る時バスの社内アナウンスで言っていた。
浄土山まで一気に400m程岩場を登る。浄土山に登っただけで息が切れた。気温が低いのと、思ったより標高差が大きい。この先が思いやられる。山頂からは念願の立山カルデラが一望できた。このカルデラの底には、かって大勢の人で賑わった立山温泉があったのだと思うと感慨深い。今でも残骸が残っている言う。それにしても立山カルデラの大規模な陥没は凄い。湯川谷一帯が広範囲に渡って地面が凹んだ感じだ。この地下に巨大なマグマが眠っているのだ。
立山カルデラ全景(中央が立山温泉跡、右の台地が弥陀ヶ原) |
龍王岳、鬼岳を越えると獅子岳だ。獅子岳から一気に300m程降りるといよいよ目的のザラ峠だ。実際、ザラ峠にたって見るとどおって事のない鞍部であるが。当時、雪崩に怯え登ってきた佐々成正一行はやっと安全な場所に到達し、取りあえずホットしたことだろう。その後、どんな気持ちで次の難所、針の木峠に向かったのだろう。今は碧い水をたたえた湖になっている黒部川を渡って。
一番奥が雄山、手前が獅子岳 | ザラ峠(右が富山側) | ザラ峠の道標 |
五色ヶ原山荘の前で冬支度に忙しい山荘のご夫妻に挨拶し、ひと晩の宿賃9,000円(税込み)を払う。部屋は二階の6号室だ。まだ日が高いので鳶山まで足を延ばす。
外にいてもガスっているし、部屋にいても寒いので布団を敷いて横になる。チョット仮眠するつもりがしっかり眠り込んでしまった。「ご飯ですよー」の声に目を覚まし食堂に急ぐ。今日の宿泊者は奥のテーブルにロシア系外人3名、その隣に中年のお父さん3名。こちらのテーブルには私の隣に中年のお父さんが二人の合計9人だけだ。
イチゴ味 | 梨味 | ブルーベリー味 |
隣のおっちゃんは良く喋る人で(人生の先輩に対しておっちゃんとは申し訳ないが、雰囲気がおっちゃんそのものなので、敢ておっちゃんと呼ばせていただく。)、関西訛りがチョット入っている。これが福井弁なのだろう。二人のおっちゃんは福井から来たそうだ。年は65才と70才と言っていた。その年でここまで来るのは凄いと思う。山は結構行っているらしい。白山の黒百合の群生は素晴らしいよ、ほかでは見られないよとか、この山荘名物の風呂はパイプの水が凍って沸かせないそうだよとかいろいろ教えてくれる。食事が終わってからも話し込んでしまった。
五色ヶ原(獅子岳から) | 五色ヶ原(後方は針ノ木岳) | 雷鳥 |
9月29日(月)
今日も曇っている。ザラ峠を過ぎた頃から白い物が降ってきた。ひょっとすると雪ではないかい。昨日に比べれば今日は気温が高い(と言っても氷点下0度近く)ので少し安心だが。獅子岳を越えた頃にはとうとう吹雪になった。積もるまでは行かないと思うが、標高3000m近くで天候が急変すると怖いものがある。先を急ぐ。
龍王岳の斜面で四羽の雷鳥を見つけた。食事に忙しい。写真を撮っているとだんだん近くに寄ってきた。鶏みたいなやっちゃ。なかなか可愛いもんだ。雷鳥は天敵を避けて、天気が悪い日に活動するらしい。
11時頃、室堂バスターミナルに到着。
杁差岳
【山 名】 杁差岳(エブリサシダケ) 1,636m
【場 所】 新潟県胎内市(旧黒川村) 登山ルート
【日 時】 2008年9月14日(日)〜15日(月)
【メンバー】 Y氏、T氏、H氏、Sさん、Kさん
【天 気】 晴れのち曇り
【コースタイム】 7:50奥胎内ヒュッテ〜8:30足の松登山口〜13:30大石山〜14:20鉾立山〜15:00杁差避難小屋〜15:10杁差岳山頂
8:00杁差避難小屋〜9:20大石山〜12:30登山口〜13:10奥胎内ヒュッテ
今回は久しぶりに団体に参加させていただく。25歳から60過ぎまで、幅広い年齢の男女6人の混成パーティだ。今日は十五夜でもあり、山頂でのお月見を期待する。
胎内ヒュッテの道路脇に車を止める。今夜の宴会用の大量の食材を背負って、工事用の舗装道路を全員で登山口に向かってゾロゾロと歩く。朝方なので日陰になっているので助かる。途中で砂利道の林道に変わり、40分程で登山口に着いた。ここまででいい加減疲れた。
胎内ヒュッテ前 | 岩場もある | ○○カブト |
途中、何度も休んで、やっとの事で大石山に到着。山頂はガスがかかり、周りはまったく見えない。そこにいた一人のお父さんから重大な情報がもたらされた。何でも、これから行く杁差小屋は超満員だそうだ。急遽どうするか全員で協議する。とはいっても頼母木小屋にしたって、杁差小屋以上に込み合うのは分かっている。初心貫徹、何とかなるでしょうと言う事で、杁差小屋に行くことに決定。
杁差避難小屋 | 十五夜の月 |
ドキドキしながら小屋のドアを開ける。何と1階はガラガラ、2階は誰もいない。さっきの情報は何だったのだ。2階に陣地をかまえる。貸切状態ジャ。
早速、H氏と私は水を汲みに、急な斜面を下る。残雪はすでに無く、沢は枯れている。いくら下りても水の音は聞こえない。水が無ければ今夜の料理はできない。だんだん焦ってきた。なおも草につかまって急な斜面を降りてゆくと、遥か下に水溜りを発見。湧き水をポリタンクに詰める。全員の水を背負って、先ほど降りてきた急斜面を息を切らして登り返す。この水場はブヨの棲みからしく、ブヨの総攻撃にはまいった。
小屋に戻り早速、ビールで乾杯をする。極楽じゃ。7時間かけて登って来た甲斐があったよ。料理長Y氏の料理が次々と床に並ぶ。スモークサーモンのサラダ、レバーの燻製、スパゲティなどなど。スズキの刺身まで出てきたのにはビックリした。それとやはり女性が居ると盛り上がり方が違う。いつもよりアルコールの減りが早い。宴もたけなわ、十五夜なので月見饅頭をみんなで食べる。至福の時が過ぎてゆく。
長者平の池塘 | 前杁差岳(左奥) | 杁差避難小屋 |
次の日は山頂で記念写真を撮り、長者平の池塘を見に行く。それから非難小屋に戻り、荷物をまとめて下山する。
やっとの事で登山口に到着すると何と大型タクシーが止まっている。運転手さんも傍にいる。時刻表によれば、確か16:00発のはずだが。良く分からないが、乗せていただけると言う事で、一同感謝感激。徒歩であれば40分はかかるところを、ヒュッテまでエアコンの効いたタクシーで送ってもらう。極楽極楽。胎内ヒュッテで温泉に入れてもらい、もう観光旅行そのものじゃ。
以東岳
【山 名】 以東岳(イトウダケ) 1,771m
【場 所】 山形県鶴岡市) 登山ルート
【日 時】 2008年8月2日(土)〜3日(日)
【メンバー】 単独
【天 気】 曇り
【コースタイム】 4:45泡滝ダム〜5:45冷水沢〜6:20七ツ滝〜7:40大鳥小屋〜8:20直登コース取り付き〜10:45以東小屋〜10:50山頂
5:00以東小屋〜6:20オツボ峰〜7:00三角峰〜8:00大鳥池〜10:30登山口
大鳥集落を過ぎると突然、砂利道になった。真っ暗な中、ヘッドライトの光をたよりに川縁の細い道をどこまでも進む。脱輪すれば即、川に転落だ。この道で間違いはないだろうか、だんだん心細くなる。
ヘッドライトに自動車が何台か浮かび上がった。ここが登山口の泡滝ダムだろう。周りが真っ暗なので確認のしようが無い。22時過ぎ到着。新潟から5時間もかかった。今日はここで寝る。
泡滝ダム付近 | 七ツ滝橋 | 水場 |
4時起床。カップラーメンで簡単な朝食を済まし、川沿いの細い道をどこまでも歩く。所々水場があるので飲み水には不自由しない。沢にかかった橋を二つ渡り、七曲を登りきると、木立の向こうに大きな池というか湖が現われた。きっと大鳥池に違いない。ここには、昔からタキタロウという怪物が棲んでいると言われている。そこからチョット歩くと大鳥小屋に到着。庭にいた人に挨拶をして先を急ぐ。
池の縁をしばらく歩くと、左からくる東沢を渡る。この沢は増水すると渡渉は困難となるだろう。直登コースにとりつく。このコースは登山道というより、大きな石がごろごろしている水無し沢と言った方がピッタシだ。豪雨があれば直ぐに濁流が流れる沢になってしまうだろう。ヒジョーに危険じゃ。
森林限界を過ぎるとお花畑が広がっていた。お花畑の中を登る。チョットしたピークを回り込むと、遠くに以東小屋が見えた。
大鳥小屋(タキタロウの家) | 直登コース | 大鳥池 |
以東小屋の2階から顔を出している女性と挨拶する。後で管理人さんと分かったが。宿泊代1500円を払い、二階に案内される。これで一安心。早速、ビールを雪渓で冷やす。それから水を汲みに、小屋から10分ほど下の水場に下りる。雪渓の雪解け水にしてはずいぶんときれいな水だ。
外はガスっている。誰もいない部屋の隅で、雪渓で冷やしたビールで乾杯。早く着いたので貸切状態だ
ビールは飲んだし、昼飯も食べたし、する事が無いので昼寝とする。。
昼寝からから覚めると、すでに2人到着していた。まだ14時を回ったところだ。話をしてみると、大朝日岳から縦走してきた人と蝶の調査に来た人だった。蝶のお父さんは物静かな人でアルコールは飲まない。ボソボソと喋る。対照的に縦走のお父さんはアルコールはガンガン飲むし、話にも忙しい。この人は寝るまでにワンカップを、なんと5本も飲んだ。二人のお父さんと山の話で盛り上がる。
日が落ちて暗くなり寝袋に入ると、酔いと疲れで直ぐに眠る。ヒューヒューという風の音が、アルコールで痺れた頭に子守唄のように響く。
以東小屋 | お花畑 | 以東岳山頂 |
次の日、縦走のお父さんは泡滝ダム発10:48のバスに乗りたいらしい。泡滝ダムから鶴岡行きバスが一日3本出ているそうだ。5:00出発。オツボ峰コースを下る。ガスで視界が悪いので、二人で一緒に歩く。
途中で蝶のお父さんが追いついてきた。大鳥池まで3人で歩く。ヒメサユリ、ニッコウキスゲ、マツムシソウなど色々な花がまとめて咲いている。チングルマはすでに綿毛になっていた。この他にも白や黄色の花がたくさん咲いているが、悲しいかな名前が分からない。
大鳥池に到着。蝶のお父さんが、残り少ないフィルムを使って記念写真を撮ってくれた。感謝感謝。このお父さんとはここで別れた。
縦走のお父さんと私は東大鳥川沿いの道を延々と歩いて、バスの出発時刻の20分前に泡滝ダムに到着。何とかバスに間に合った。お父さんは新宿で一杯やって帰るそうだ。私は新潟まで200kmのロングドライブだ。オリャー!!
杁差岳
【山 名】 杁差岳(エブリサシダケ) 1,636m
【場 所】 新潟県胎内市(旧黒川村) 登山ルート
【日 時】 2008年7月19日(土)〜20日(日)
【メンバー】 単独
【天 気】 曇り
【コースタイム】 3:45奥胎内ヒュッテ〜4:10足の松登山口〜5;15姫子の峰〜8:00水場〜9:00大石山〜10:30鉾立山〜11:00杁差避難小屋〜11:05杁差岳山頂
6:30杁差避難小屋〜7:20大石山〜10:50登山口〜11:05奥胎内ヒュッテ
腕時計のアラームが鳴った。外はまだ暗い。のろのろと寝袋から這い出し、自転車の組み立てにかかる。ヘッドライトの光を頼りに登山口に向かってペタルを漕ぐ。道路には小動物がウロチョロして騒がしい。30分ほどで登山口に着いた。登山口の看板がヘッドライトの浮かび上がる。林の中をチョット歩き足の松尾根に取り付く。
腹が空いたので、姫子の峰で即席ラーメンを食べる。景色を眺めたり、写真を撮りながらゆっくり登る。期待していた水場の雪渓はわずかな水溜りになっていた。
足の松尾根 | 登山口 | 姫子の峰 |
大石山山頂に着いた。ここから頼母木小屋に行こうか、杁差小屋に行こうか迷う。頼母木小屋に行けば水もビールがあるが今日は混みそうだ。杁差小屋にいくには鉾立峰を越えなければならないし、水もあるかどうか分からない。双眼鏡で見てみる。小屋下には水を取るに十分な雪渓はありそうだし、それに花が沢山咲いている。ビールは1本持ってきたので、我慢すれば良い。杁差小屋に決定。
景色を眺めたり、写真を撮ったりしていたら、杁差小屋まで2時間もかかってしまった。 杁差小屋の周りは、ニッコウキスゲが満開で、まるで黄色の絨毯を敷き詰めたようだ。今年は例年になくニッコウキスゲの当たり年らしい。
早速、ポリ容器やらビニール袋を抱えて、飲料水を取りに水場に下る。この作業は命がけだ。雪渓で足を滑らすと遥か下まで滑落してジ・エンドになってしまう。滑り止めに小屋にあったスコップを持って水場に降りる
二つ峰 | 杁差岳 | ニッコウキズゲ |
雪渓の下部に雪解け水がチョロチョロと流れている。ポリ容器に満タンにする。透かして見ると、色がチョット黒っぽい。しょうがない。ついでにビールを冷やすために、残雪をビニール袋に詰める。ここは夏季には雪渓が多すぎたり、無かったりして水が取れない年がある。これで一安心。
ポリ容器とビニール袋を抱え小屋に戻る。まだお昼前だが待ちきれず、雪で冷やしたビールで一人乾杯する。天国じゃ。
それから一人二人と到着し、最終的に1階は5人となった。メンバーは薬屋のお父さん、話好きのお兄さん、スキーインストラクターのお父さん、脳内出血の手術をしたお父さんそれに私の5人。東京の女達は2階にいったきり降りてこない。悲しいかな1階は男だけで盛り上がる。
杁差小屋 | 藤島玄翁の碑 | 鉾立峰 |
気圧が低いせいかアルコールの効きが良い。それぞれの各自の経験談とか、山登りのこととか、最後には支離滅裂な単なる酔っ払いになってしまったが、お昼過ぎから延々と日没まで宴会は続いた。特に三浦雄一郎氏の父上、三浦敬三氏や土樽山の家の高波吾策氏の話が興味深かった。だけど、これだけ聞き役に徹しているのに「良かったら飲みませんか」などとやさしい事を言ってくれる人はいない。缶ビール1本で7時間すごした。
初夏の一日は長い。外はガスっているので飲むだけ。日が落ちてからは喋り疲れと呑み疲れですぐに眠りに落ちる。
翌朝は、昨日の騒ぎが無かったかのように、一人二人と静かに小屋を後にする。
櫛形山脈プチ縦走
【山 名】 櫛形山脈(クシガタサンミャク)
【場 所】 新潟県胎内市(中条町) 登山ルート
【日 時】 2008年6月28日(土)
【メンバー】 単独
【天 気】 晴
【コースタイム】 7:40大峰山駐車場〜8:10大峰山登山口〜8;15吉平観音〜8:20一本松展望台〜8:40チェリーヒュッテ大峰〜9:00大峰山々頂〜9:50法印瀑コース分岐〜10:40大沢コース分岐〜10:50櫛形山々頂
12:00櫛形山々頂〜12:30法印瀑コース分岐〜12:50法印瀑〜13:05堰堤〜13:30貝屋集落〜13:50大峰山駐車場
立派な休憩所がある駐車場についた。ビラーゴ君を先客のビッグスクーターの隣に止める。最近、ガソリンが高くなったのでビラーゴ君の出番が多い。案内板があるが、良く分からないので取りあえず林道を歩く。砂利道を歩くのは味気ない。すれ違う人も車も無い。
大峰山駐車場 | 大峰山登山口 | 吉平観音 |
どうも本来の登山道は右側の尾根を登るようだ。砂利道を30分程歩くと、石積の土台の上に立てられた、立派なトイレがある登山口に着いた。ここを通り過ぎると直ぐに吉平観音、一本松展望台、チェリーヒュッテ大峰と、いろいろなランドマークが現れる。1時間程で大峰山に着いた。ここは休まないで櫛形山に向かう。
階段の途中で休んでいたら、上のほうから70才くらいと思われるお父さんが降りてきた。今日はじめて人に会った。お父さんは大峰山経由で降りるらしい。中条駅から登山口までタクシーで来たとか、ここは桜が綺麗だとか、喋るだけ喋って行ってしまった。このお父さんとはもう一度会うことになるのだが。
一本松展望台 | チェリーヒュッテ大峰 | 中条町 |
呆気なく櫛形山山頂に出た。山頂には先客が一人いた。お父さんは中ノ沢コースを登ってきたらしい。リックから三脚を出して記念撮影の準備を始めた。言ってくれればシャッターを押してやったのに。何かこだわりがあるのだろう。若い頃には飯豊連峰を縦走したこともあったらしい。今日は飯豊連峰を見れるのが楽しみにして来たのに、雲がかかって見えないと嘆いていた。
その後何人か登ってきたが、ベンチがある所は直射日光が当たるせいか、直ぐに居なくなった。木陰に座りささやかな朝食を摂る。木立の間から吹いてくる涼しい風が気持ち良い。
大峰山々頂 | 櫛形山々頂 | 法印瀑 |
小国谷に降りたいのだが、地図の登山道がはっきりしないので、確実な法印瀑コースを降りる。ここは結構斜度がある。
大きな堰堤を越えると人家が現われた。田んぼ道をのんびり歩き、貝屋集落に到着。集落内の車道を歩き、サルに脅されたり、山の上で会ったお父さんと再会したりして(この時はお父さんは疲れていたのか無口だったが)、第二駐車場に戻った。
櫛形山(左のピーク) | 大峰山第一駐車場 |
阿寺山
【山 名】 阿寺山(アテラヤマ) 1,509m
【場 所】 新潟県南魚沼市 登山ルート
【日 時】 2008年6月21日(土)
【メンバー】 H氏、S氏同行
【天 気】 晴
【コースタイム】 8:00広堀登山口〜9:35龍神碑〜10;30蛇食(ジャバミ)清水〜11:20山頂
広堀登山口と書いてある道標を横目でみながら、そのまま道なりに砂利道を進む。15分ほど歩くと何やら鉱山跡の様な所に出た。どうも様子がおかしい。地図を持っているH氏が現在位置を確認する。どうも登山道ではなさそうだのこと。ガーン。のっけからずっこけてしまった。別に予定がある訳でもないので、ダラダラとさっきの所まで引き返す。
登山口 | ブナ林 | 山頂手前(前方が中ノ岳) |
よく見ると道標の左側に登山道らしき道があるではないか。気を取り直して刈り払いされた道を広堀川に向かって進む。直ぐに広堀川に出るので川沿いに進む。所々、危険なところは鎖がある。露に濡れた石が滑る。木が頭上を覆っているので直射日光を遮るので助かる。
龍神碑と書いてある石碑が建ってる、チョットした広場に出た。今日は朝から気温が高い。すでにH氏、S氏の顔から汗が滴っている。今日は厳しい山行になりそうだ。直ぐ横の沢で体を冷やす。
ここから谷を詰めていくと蛇食清水に出る。そこから少し登ると、ブナ林の急登が始まる。これでもかと続く急登に耐えていると、勾配が緩くなり、少し行くと峠みたいな所に出た。中ノ岳が目に飛び込んでくる。右手のこんもりした木立の所が山頂らしい。残念ながら池塘は雪の下だ。お腹が空いているのと疲れたので、山頂は後まわしにして、先に食事をする。広い雪渓を歩き食事ができる場所を探す。
豪華なランチ | ワタスゲ? | 阿寺山(後方正面) |
八海山、五龍岳が良く見える場所に陣地を構える。いよいよ待望のランチタイムだ。フライパンで焼肉を焼いたり、それぞれ持ってきたおかずをシートの上に並べて準備完了。
いよいよ乾杯と思ったその時、何処からともなく奴らが現れた。こいつは体長3ミリ程のアブみたいな虫だが、周りを飛び回っているだけではない。露出している部分にはすぐに食いついてくるし、毛髪の中に潜り込んで血を吸う。袖口から入り込み腕に噛み付く、目に飛び込んでくる。木酢液もキンチョーの蚊取線香も役に立たない。悪い予感が当たったようだ。
吸血アブと格闘しながら食事をする。何を食ったか良くわからない。食事が終わった頃には、そこらじゅう食われて、ボコボコになってしまった。
帰りしな、折角なので山頂に行ってみる。雪渓の上を歩きチョット登ると山頂に着いた。周りが潅木に覆われ見晴らしが悪い。阿寺山の三角点はやぶの中にあった。ひどい目に遭ったので、早々に山頂を後にする。
二王子岳
【山 名】 二王子岳(ニノウジダケ) 1,420m
【場 所】 新潟県新発田市 登山ルート
【日 時】 2008年5月18日(日)
【メンバー】 単独
【天 気】 快晴
【コースタイム】 8:00駐車場〜9:35定高山〜10;30油こぼし〜11:20山頂
カーテンを開けるとが眩しい日の光が差し込んできた。今日も快晴だ。昨日はワラビ取りに行ってきたので、今日は家の仕事をやろうと思っていたけど、こんなに良い天気ではもったいない。家の仕事をほっぽり出して、必要な物をリックに詰め込みフィールダー君に飛び乗る。早朝の道路は空いていて、1時間ほどで二王子神社の駐車場に着いた。すでに駐車場は満杯に近く、一番奥に停める。どういう訳か中型バスも停まっていた。
二王子岳(正面) | 二王子神社 | 昼間でも暗い杉林 |
一応、神社に山行の無事を祈願し出発する。最初は人にも会わず、静かだったが、段々と先行者に追いついて、団子状態になってきた。一王子神社手前でオバちゃん14,5人の団体さんに追いついた。前後に添乗員さんのような、ガイドさんのような男性が付いている。なんでも、はるばる仙台からツアーで来たそうだ。二王子岳もメジャーになったもんだ。きっと駐車場に停めてあったバスに乗って来たのだろう。ガイドさんが気を利かせて避けてくれた。
定高山の柱 | 油こぼし手前 | 山頂近く |
一王子神社から所々、登山道の脇に残雪が見かけるようになった。暑いのでタオルに雪を入れて首に巻きつける。これが結構気持ち良い。電柱が立っている定高山を過ぎると、登山道が雪に所々覆われている。ぶなヶ原辺りから登山道はすっかり残雪に覆われ、雪上の歩行となる。どういう訳かあまり虫がいなくて助かる。
油コボシの急登を越えて尾根に出ると冷たい西風が吹いている。薄着なので体が冷える。ここから見晴らしも良くなり、快適な雪上の散歩となる。遠くに赤い非難小屋が見える。
山頂 | 大日岳(飯豊連峰) | xxxすみれ |
山頂は登山者でいっぱいなので、一段下に下りて、やぶの影で休憩をする。正面に、真青な空をバックに、残雪の飯豊連峰が広がっている。素晴らしい。双眼鏡で見ると尾根沿いにある非難小屋まで見える。
途中で水しか飲まなかったので、えらい腹が空いた。おにぎり2個、ピザパン1個そしてポテトサラダを食す。お腹もいっぱいになったし、飯豊連峰の見たし、周りの景色を楽しみながら下山した。
足沢山
【山 名】 足沢山(アシザワヤマ) 1,107m
【場 所】 新潟県魚沼市入広瀬 登山ルート
【日 時】 2008年4月29日(火)
【メンバー】 単独
【天 気】 快晴
【コースタイム】 5:30大雪崩沢2号スノーシェッド〜6:00 P542〜6;50 P752〜8:20尾根分岐〜9:05山頂
9:30山頂〜10:05尾根分岐〜10;45 P822〜11;30 P711〜12;10こったが沢付近〜13:15大雪崩沢2号スノーシェッド
大雪崩沢2号スノーシェッドの前から、末沢川に架かるJR只見線の鉄橋を渡って対岸に渡る。突然列車が来る場合があるので、良く確認する。
これといった登山口がある訳でもないので、適当にP542を目指して、藪の薄いところを選んで、急斜面をひたすら登る。
しばらく登ると、P542手前で左方向から来る踏み跡に乗った。あとは尾根沿いをどこまでも登る。所々残雪があるが間違いやすい所は、目印の赤布が下がっている。
JR鉄橋 | 登り易い尾根道 | 目指す足沢山 |
P762を過ぎると視界が開けてくる。右方向に太郎助山、進行方向に目指す足沢山が聳えている。素晴らしい。段々尾根が細くなり、目印も無くなり、道も藪化してくる。所々、ヤバイ所も何箇所かある。何しろ暑い。道の脇に降りて、残雪をタオルに包んで、首に巻く。快適じゃ。
突然、雷鳴のような音が谷間に響く。周りを見回すと、向かいの沢を雪崩が落ちて行く。あまり気持ちの良いものではない。
山頂近くはまだ雪が残っていた。結構勾配が強いのでアイゼンをつける。ひと登りで山頂に着いた。山頂は雪が無く、どういう訳か石柱が倒れていた。
ここの眺望は素晴らしい。南方には太郎助山、その向こうに百字ヶ岳、桧岳が、北方には守門岳、浅草岳がどっしりと座っている。登ってきた尾根がウネウネと続いている。
太郎助山 | 危ない所も | イワカガミ |
風も無く、太陽に照らされていると、ぽかぽかと気持ちいい。まだ昼食には間があるけど、筋子おにぎり、ピザパン少々、バナナ2本を食す。和洋折衷、節操が無い
食事もしたし、景色も堪能したし、写真も撮ったし、そろそろ下山する。
ヤブ | 最後の登り | 太郎助山 |
左右の尾根の分岐の手前あたりで、大きなザックを背負った男性が登ってきた。今日、最初で最後に会った人だ。毛猛山まで行くそうだ。今日は途中で幕営するそうだ。うらやましい。
帰りは左の尾根を降りようかなと言ったら、左の尾根道は歩き易すく間違うことは無いですよ、と美味しい事を言うではないか。この甘い言葉に誘われて、左の尾根に入ったのが運の尽き。確かに左の尾根道のほうが、藪も無く格段に歩き易く見えた。最初は快適だったが、段々と踏みあとが薄くなり、とうとう分からなくなってしまった。ここで引き返せば良かったのだが。
足沢山々頂(後方は守門岳) | 浅草岳 |
降りれば何とかなると思ったのが大間違い。こったが沢らしき所に降りてしまった。何とかして末沢川を渡らなければ、対岸のR252に出れない。となればJRの鉄橋を渡るしかない。ここからJRの鉄橋までのへつりでえらく疲れた。でも、何とか鉄橋を渡り、対岸のR525に出ることができた。その後、延々と舗装道路を歩き、やっとフィールダー君と再会した。グラッチェ!!
大境山
【山 名】 大境山(オオザカイヤマ) 1,101m
【場 所】 山形県小国町 登山ルート
【日 時】 2008年4月26日(土)
【メンバー】 単独
【天 気】 晴れのち雨
【コースタイム】 6:20酒屋さんの前〜8:30県境尾根〜8;50 P874〜9:55山頂
10:15山頂〜10;50 P874〜11:00県境尾根〜12:40酒屋さんの前
R113沿いの赤芝発電所から玉川方面に入り、10分ほど車を走らせると中田山崎集落に着いた。酒屋さんの前が広くなっていたので、駐車させていただく。近所の人が4,5人こちらを見ている。朝っぱらから何をしに来たのか話しているだろうか。何だか恥ずかしい。支度をしているうちに居なくなった。
酒屋さん脇で道がわからなくてウロウロしていると、酒屋の旦那さんがこっちだよと声をかけてくれた。感謝感謝。
目指す大境山 | 酒屋さん(後方が県境尾根) | 1番目の道標 |
教えられたとおり、コンクリートでシッカリ護岸工事をされた川の左側を入る。間違って右側を行くとすぐに砂防堰堤で行き止まりとなり、引き返すこととなる。道路から50mほど入ると「左 大境山頂」と書かれた道標があるので、左に曲がり、用水の脇を50mほど行くと、こんどは「右 大境山頂」と書かれた道標が立っている。そこを指示されたとおり、右に曲がり、沢に沿って登る。すぐに尾根の末端に出るので直登する。そこを登りきると、歩きやすい尾根道を真っ直ぐにどこまでも進む。新緑のブナ林が綺麗だ。
2番目の道標 | 沢沿いの道 | ブナの芽吹き |
しばらく登ると、尾根が斜面に変わるので、左にトラバースぎみに登って行く。勾配が強くなり、雪面も硬くなってきたので、アイゼンを付ける。ピッケルも欲しいけど持ってこなかった。斜面に落石、雪のブロックが散らばっている。ここは傾斜が強く、落石、雪崩、滑落と何でも有りだ。
右からくる尾根に夏道がありそうだが、藪が続いているので、入口が分からない。上部に大きな岩が見える所から、30mほど行くと、夏道らしき場所があったので、藪を掻き分け這い上がる。 幸運にも感が当たって、夏道に乗った。これでひと安心。左からの風が強いので、風を避けて、夏道と雪面を交互に歩き、ようやく県境尾根に出る。はるか下に、酒屋さんの前に駐車したフィールダー君が見える。
恐ろしい斜面 | 大境山上部 | 若ブナ山(中央) |
ここからはノペッとした雪原が続く。ガスるとかなりヤバイところだ。谷をはさんで、右手に山頂に続く斜面が立ちはだかる。谷を廻りこんで取り付く。 夏道を探したが見つからない。多分、雪の下だ。アイゼンを付けて雪の斜面を登る、遠くに、先週登った若ブナ山が見える。枯松山が段々低くなり、飯豊連峰が全貌を見せてくる。
山頂近くなると勾配が緩くなった。風が強い。風上に向かってカメラを構えることができない。よろけながら山頂に到着。三角点部分は雪が無く、藪が出ている。風を避けて藪の中で休む。暖かいよー。まだ昼食には早いので、バナナといちごミルクを食す。
枯松山(カレマツヤマ) | もうすぐ山頂 | 山頂にて(後方は飯豊連峰) |
飯豊の上に雲がかかってきた。予報より早く天候が変わりそうだ。早々に山頂を後にする。アイゼンを利かして、斜面をころがるように降りる。西の空が暗くなり、空一面に雲が広がってきた。県境尾根を越えて、恐ろしいトラバースも過ぎて、ひと安心。余裕がでてきたので、新緑のブナ林を楽しみながら降りる。
車に乗り込むと同時に雨がパラついて来た。早く降りてきて正解ジャ。
若ブナ山
【山 名】 若ブナ山(ワカブナヤマ) 629m
【場 所】 新潟県関川村 登山ルート
【日 時】 2008年4月19日(土)
【メンバー】 単独
【天 気】 曇りのち雨
【コースタイム】 8:40わかぶな高原スキー場ロッジ駐車場〜9:30スキー場最上部〜10;10山頂
10:20山頂〜11:40スキー場最上部〜11:30わかぶな高原スキー場ロッジ駐車場
国道113号線を片貝で左折して道なりに進むと、まもなくわかぶな高原スキー場のロッジに着いた。この先はゲートが閉まっていて先に進めないので、ここに駐車させていただく。身支度をしてロープウェイに沿って登る。雪の無いスキー場を歩くのは変な感じがする。
奥が若ブナ山 | フキノトウの群生 | 斜面に残雪が |
スキー場の最上部を過ぎると残雪が現れた。暫らく登ると雪が無くなり、先週と同様にヤブ漕ぎになった。背中のスコップが枝に引っかかる。スネが枝で擦れて痛い。サッカー選手のようにスネ当てが欲しいよ。
何とか尾根に登ったと言うか這い上がったというか。うっすらと踏み跡があるような無いような尾根を、とりあえずヤブを掻き分け前進する。
ようやく山頂らしき所に着いた。高曇りだが、朝日連峰や杁差岳などの遠くの山は雲の中だ。ビュービュー風の音がするが、どういう訳か山頂では風が感じられない。不思議だ。
この山頂は、これから木の葉が出てくると見晴らしは期待できないだろう。昼食にはまだ早いので、水を飲んだだけで山頂を後にした。
行く手を塞ぐヤブ | 若ブナ山々頂 | 大境山(左)と杁差岳(右) |
スキー場の急斜面を降りたところに、大きなビニール袋に、フキノトウをいっぱい採っているお父さんがいた。ほかに登っている人は居なかったと言ったら、この山に登る人なんて、ほとんどいねーよと言われてしまった。すみません。
スキー場が出来る前は大変な藪山で、来る人もいなかったそうだ。この山は、若ブナ山と言われているが、ブナの木はないそうだ。何で若ブナ山と呼ぶか良くわからない。それ以上聞かなかったけど。
昔、ここの沼集落を商人や殿様御一行がよく通ったので、殿様街道と言ったそうだ。そして県境の大里峠を越えて、山形の玉川集落に出るんだと自慢げに話してくれた。家に帰ってから調べてみると、この街道は、新発田城下あるいは村上城下から、山形の小国を通り、米沢に至る米沢街道のことらしい。この街道は十三の峠を越えたことから、別名十三峠街道とも呼ばれ、越後と置賜の間の交易で良く利用されたらしい。なかなか勉強になった。
帰りは、駐車場所のスキー場のロッジまで、お父さんの軽トラに乗せていただいた。感謝感謝。
この時期はフキノトウを採るには良いけれど、この山に登るにはもう遅いかも。
高知山
【山 名】 高知山(コウチヤマ) 1,045m
【場 所】 新潟県新発田市 登山ルート
【日 時】 2008年4月13日(日)
【メンバー】 単独
【天 気】 晴のち雨
【コースタイム】 5:30ゲート〜7:00取り付き〜8;20ピーク670〜9:40山頂
11:20山頂〜11:40ピーク670〜12:40取り付き〜ゲート14:00
南俣集落を過ぎてしばらく行くと、ゲートがあり閉まっていた。そこに車を置いて林道を歩く。林道にはもう雪は無く砂利道を歩く。チョット味気ない。
2つ目の橋を過ぎた辺りから雪道になった。気が遠くなるほど林道を歩く。帰りもこの道を歩くのかと思うと気が滅入る。途中、小さな祠(山の神)があったので、本日の山行の無事を祈願する。
延々と続く林道(後方が高知山) | 山の神(らしい) | ヤブが行く手を塞ぐ |
赤い目印を発見。ここから右の雪の無い急斜面を登る。すぐに猛烈なヤブ漕ぎとなる。急登とヤブの二段攻撃だ。このコースで良いのか不安になるがもう引き返せない。前進あるのみ。
ヤブと格闘して七転八倒しているうちに、勾配が緩くなり尾根の様な感じになった。ヒョットしたら登山道かいな。尾根沿いにうっすらと踏み跡が付いている。所々、鉈目もあり一安心。とは言っても、下刈りされていないので、ほとんど獣道状態だ。その証拠にあちこちに猿の物と思われる、ウ○コがいくつも落ちている。ここは猿道か。
尾根道 | 雪が現れる | うさぎ |
にぎやかにいくつも目印が付いている場所に出た。ここから雪道となりヤブから開放され、快適に登る。一時は引き返そうかなと思ったけど、これならひと安心。
ピーク670に到着。ここから真っ白な二王子や五頭山が眺望できる。五頭山はすでに融雪が進み、山頂付近だけが雪が残っている。
五頭山(後方正面) | 二王子岳 | 高知山々頂 |
何かの気配がする。熊かいなとビビル。見回して見ると、前方にまだ冬毛の真っ白なうさぎがいた。写真を撮ろうと近づくと、跳ねて行ってしまった。今日、遭った最初で最後の動物(人間を含めて)だった。
ようやく、森林限界を越える。山頂はすぐそこだ。見晴らしもよく、気持ち良く登る。いくつもピークがあるので勝手に一つ選んで、そこを高知山とさせていただき、記念写真を撮る。
風が強いので、斜面を少し下った所に、雪のブロックで風除けを作る。日あたりが良く、ぽかぽかと気持ちよかったので、1時間半も滞在してしまった。
蒜場山(ヒルバヤマ) | 風除け | ショウジョウバカマ |
下山時は、取り付き近くのヤブにそれほど苦しめられなくて案外樂に降りれた。登るときは、少し手前から取り付いたため、本来のコースからそれていたようだ。その後、長いながーい林道をダラダラと歩きゲートに着いた。
このコースは下刈りされていないのと、木が密集しているので有雪期に使用するコースみたいだ。時期的には3月下旬あたりまでかも。
頼母木山(飯豊連峰)
【山 名】 頼母木山(タモギヤマ) 1,730m
【場 所】 山形県小国町 登山ルート
【日 時】 2008年4月6日(日)
【メンバー】 単独
【天 気】 快晴
【コースタイム】 6:00梅花皮荘(カイラギソウ)駐車場〜6:15枝尾根取り付き〜6:40主尾根〜8:30西俣ノ峰〜9:30枯松峰〜9:40最低鞍部〜10:40三匹穴〜11:30頼母木山
枝尾根の取り付き手前から雪の斜面を登り、岩場の下に出る。雪が無い急坂を登ると主尾根に出た。主尾根から雪上を歩く。十文字池から暑くなってきたので、ヤッケとシャツを脱ぎ、下着だけになる。
西俣ノ峰に到着。ここから今回の目的地の頼母木山をはじめ、飯豊連峰が一望できる。素晴らしい。山頂の木に一斗缶が括り付けられている。寒くなってきたのでヤッケとシャツを着る。
梅花皮荘(後方は飯豊連峰) | 西俣ノ峰 | 枯松山 |
西俣ノ峰を過ぎると右手に真っ白に輝いている杁差岳と鉾立峰が迫ってくる。ここからは雪庇の脇を通るルートだ。厚さ数メートルはある雪庇が崩壊している。これを踏み抜いたらまず助からないだろう。慎重にルートを選ぶ。
西俣ノ峰から1時間ほどで枯松峰に着いた。ここは雪庇が張り出しているので、あまり先まで行くと危険だ。
このルートは隠れクレバスがあちこちにあるので、危なくてしかたがない。深いものでは2メートル以上あり、体がスッポリ入ってしまう。落ちたら一人では上がれないだろう。そう考えると怖いものがある。表面の色が黒っぽくなっている所に、クレバスが隠れている場合が多い。恐るおそるクレバスを跨ぐようにして越える。ヒヤヒヤもんですて。
雪庇だらけのルート | 枯松峰手前(後方が頼母木山) | 鉾立峰と杁差岳(エブリサシダケ) |
最低鞍部から今回のメインエベントの頼母木山の登りにかかる。登るにしたがって隣の杁差岳がだんだん低くなってくる。遠くに杁差小屋も見えてきた。森林限界を越えると三匹穴の雪原に出た。ここからは真っ白な別世界が広がる。三匹穴の慰霊碑は無くなっていた。
山頂に近づくに従って、西風が強くなってきた。表面がツルツルに凍っているので気を抜けない。足を滑らせれば止まらないだろう。アイゼンを持ってこなかったことを後悔する。ピークを超えるとまた次のピークが現れる。冷たい西風が行く手を阻む。何度も休みながら、バテバテでやっと頼母木山に到着。
シュカブラと二王子岳 | 頼母木山々頂 | 隣の杁差岳 |
山頂のお地蔵さんはすっかりシュカブラに覆われて、その向うに真っ白な二王子岳が見える。すべて純白の世界だ。しかし風が強く、ゆっくり景色を観賞している場合ではない。
風を避けてお地蔵さんの影で、セブンイレブンで購入してきた筋子おにぎりを食べようとしたら、強風で板ノリが飛んでしまった。運良くシュカブラに引っかかったので取り戻す事ができた。天気も景色も良いが、寒さと強風でとても食事をしている状況ではない。おにぎりを1個食べただけで早々に山頂を後にする。
守門岳
【山 名】 大岳(オオタケ) 1,433mm
【場 所】 新潟県長岡市(旧栃尾市) 登山ルート
【日 時】 2008年3月13日(木)
【メンバー】 単独
【天 気】 快晴
【コースタイム】 6:10除雪終了地点〜8:00保久礼小屋〜9:50守門岳山頂 10:40山頂〜11:20保久礼小屋〜12:10除雪終了地点
腕時計のアラームが鳴った。外はまだ暗い。今回は食糧を衣服の間に入れて保温しておいたせいか、凍結は避けられた。食事をしてからスキー板にシールを貼る。寒いせいかシールの粘着力が弱い。チョット不安。余った食糧、水をリックに詰め込み出発する。他に誰もいない。
太陽が昇ってきたが春霞のようでボヤーとしている。黄砂だろうか。私の頭も、いまいちシャキっとしない。残念ながら、今日は素晴しい景色は期待できそうに無いようだ。
正面が守門岳 | 守門岳はまだ先 | 保久礼小屋 |
2時間ほどで保久礼小屋に着いた。保久礼小屋は2階まで雪で埋まり、屋根の上に3メートル程の雪が載っていて重たそうだ。ここから山頂まできつい登りが始まる。
しばらく登ったがキビタキ小屋が見えない。いつもなら屋根が少しだけ雪面から顔を出しているのだが。今年は雪が多くて見えないのか、撤去されたのか分からない。キャタピラの跡が山頂に向かって続いている。きっとスノーモービルの跡だろう。チョット残念。
山頂に着いた。誰もいない。隣の青雲岳、袴岳が真っ白に輝いている。素晴しい。いつも雪面からワラビのように出ている鐘の支柱が見えない。去年新しい物と取り替えたと聞いているが。目標物が無いので雪庇までの距離がわからない。前に出すぎて雪庇から落ちないように注意する。
山頂は冷たい西風が吹いている。運良く風下の斜面に、雪のブロックで作った風除けを発見。まだ昼食にはまだ早いが、風を避けてここで食事をする。ヤマザキのバターロール、ベーコンとチーズ入りのパン、体に良いらしい黒豆とホウレンソウのゴマ和えそしてバナナを食す。
青雲岳と袴岳 | 守門名物大雪庇 |
帰ろうかなと周りを見回していたら、立派な革の登山靴にスキーをはいたお父さんが現れた。歳は60過ぎだと思うが、ガッチリとした体格の真っ黒に雪焼けした顔が印象的だ。話をしてみると随分山に詳しい。何でも燕から来たそうだ。風除けをお父さんに譲って山頂を後にする。
隣の中津又尾根を降りようかなと思ったが、何となく気乗りしないので、今回は諦めて登ってきたルートを降りる。しばらく降雪が無かったようで、雪面はスノーモービルやスキーやワカンの跡で荒れている。シュプールが無い端っこを選んで滑る。なかなか気持ちいいじゃないの。でも端により過ぎると尾根から落っこちてしまう。
尾根が狭くなり林間コースに入る。雪面が荒れている上、雪が非常に重たい。品をつくって滑っている場合ではない。木とドッキングしないように滑るのが精一杯。
何とか保久礼小屋まで無事に降りた。長峰までスキーを担いで坂を登る。疲労している足には辛い作業だ。後は林道沿いに除雪終了地点まで降りた。
鍋倉山
【山 名】 鍋倉山(ナベクラヤマ) 1,268m
【場 所】 長野県県飯山市&新潟県新井市 登山ルート
【日 時】 2008年3月9日(日)
【メンバー】 単独
【天 気】 快晴
【コースタイム】 6:00除雪終了地点〜6:50鍋倉山取り付き〜9:00鍋倉山山頂 9:40山頂〜10:15除雪終了地点
薄暗い中、水で顔を洗おうとしたら何か硬いものがぶつかる。ライトで照らしてみるとなんと氷が浮いているではないか。そういえば今日は寒さで目が覚めた。これは一大事。食料は無事だろうか。点検してみると、セブンイレブンのオニギリは凍り付いて、もとの米に戻っているし、生野菜のサラダはこれも凍り付いて、シャーベット状になっていて、噛むとシャリシャリと音をたてる。しょうがないので非常食のチャルメラを食べる。冷え切った体に暖かさが戻ってきた。ついでにシャーベット状の生野菜もガリガリかじった。
夜明け | 取り付き | ブナの巨木 |
6時過ぎ、外が明るくなったのでスキーをはいて出発する。快晴だ。朝日を背に坂を登る。寒いけど気持ちが良い。田母木池の脇を快調に飛ばす。50分程で鍋倉山の取り付きに着いた。ここからは急登が始まる。スキーを外してリックに括りつけて担ぐ。所々膝くらいまで潜るので、ワカンを付ける。少しはましか。気温が低い割には雪が軟らかい。
勾配が緩くなったのでスキーをはく。今日はシールの調子が良い。朝日を浴びてブナの大木の間を登るのは気持ちが良い。
ブナの巨木群 | 山頂付近 | 上越の山々 |
山頂は冷たい西風が吹いている。一面に風紋がついている。景色は360度の大パノラマだ。西には妙高、火打などの上越の山々、その奥に北アルプスの峰々、北には米山、弥彦、角田山、東には越後駒ヶ岳、苗場山などの魚沼の山々が一望だ。
山頂は風を遮るものが無い。冷たい西風がもろにあたるので体が冷えてきた。ソロソロ山頂から滑降しよう。今日は登ってきた尾根の左隣の尾根を降りる。ブナの間を縫って滑る。雪質もこの時期としてはマアマア。快適じゃ。半分ほど降りるとべた付いた雪質になってきた。慎重に板を回す。尾根が狭くなってきたので沢筋に降りる。残念ながらこのコースもソロソロ終わりだ。どんどん人が登ってくる。その脇をすり抜け、登ってきたルートを降りる。最後の林を降りると除雪終了地点に着いた。
鍋倉山山頂(後方は妙高、火打)) |
山葵山
【山 名】 山葵山(ワサビヤマ) 693m
【場 所】 新潟県笹神町 登山ルート
【日 時】 2008年3月2日(日)
【メンバー】 単独
【天 気】 晴れのち曇
【コースタイム】 10:30登山口〜11:00鍬取山手前〜13:00山葵山山頂 13:10山頂〜14:40登山口
少年自然の家の脇から鍬取山に向かって登る。先行者のトレースがあるので助かる。途中で右に方向修正をして尾根道に乗る。あとは尾根沿いにどんどん進む。アップダウンが続くのでだんだん飽きてきた。2時間ほど歩き、最後の斜面を50mほど登ると、お供え餅のような山葵山山頂に着いた。
山頂で景色を眺めていると、後からお父さんが登ってきた。腰に鉈を下げている。見た感じではベテランそうだ。ワカンを忘れてきたが、私の踏み跡があったのでそれを頼りに登ってきたそうだ。
正面が山葵山 | 山葵山山頂 | アバウトなお父さん |
お父さんは沢道を降りるそうだ。沢筋の雪崩も三月になれば大丈夫だそうだ。とはいっても無雪期でも危険なトラバースが続く沢道である。雪崩の危険が余りにも大きいため、今の時期に通る人はまずいない。大丈夫かいな。
お父さんはサッサと降りてゆく。一人で行かせるのも何だし、怖いもの見たさもあるし、一緒に降りることにした。これが地獄の一丁目とは知らず。
お父さんはこの辺の地理は詳しいらしく、右左と次々と指示を出すがどうも迷走状態に近くなってきた。何だかアバウトな人みたい。人のことは言えないけど。
だんだんと傾斜はきつくなり、とうとうはるか下に大きな沢が流れる断崖の上に出てしまった。お父さんが言うには尾根を一つ間違えたのだそうだ。わりと簡単に言うけど、雪山で尾根を間違えると言うことは遭難の一歩手前じゃないの。しかたがないので両手両足を使って急斜面を40メートルばかり這い上がり尾根に出る。そのまま尾根沿いに下る。
この辺りから迷走気味 | 問題の橋 | むき茸らしい |
「沢の橋が架かっていないかも」。またお父さんの重大発言が出た。沢が渡れなかったらどうするの。ヒエー。間違っても山頂まで登り返すなんて言わないで。この人に付いてくるんじゃ無かったよ。いつまたお父さんの重大発言が出るか気が気ではない。
5,6m下の急斜面の木にキノコらしい物がついているのを発見。お父さんは危険を覚悟で取ってきてくれた。何でもムキ茸だそうだ。良い人なんだよねー。こんな状況でも山の恵みはしっかりいただく。
尾根を一つ間違えたので予定より沢の上流に出てしまった。その分トラバースが長くなる。斜面に転々と付いているカモシカの足跡を辿りながら、急斜面のトラバースが続く。これが怖いんだよねー。足を滑らせれば10数メートル下の沢に直行だし、斜面上部からの雪崩に打たれればイチコロジャ。
渡渉点が見えるところに出た、なんと橋がかかっているじゃないの。ラッキー。橋の上の雪を踏みしめて慎重に対岸に渡る。除雪されていない林道をしばらく歩くと登山口の少年自然の家に着いた。自動車の前でお父さんと再会を誓い握手をして別れた。
良い汗と冷や汗を同時にかいた何ともいえない一日だった。グラッチェ!!
五頭山
【山 名】 五頭山(ゴズサン) 912m
【場 所】 新潟県笹神町
【日 時】 2008年2月9日(土)
【メンバー】 単独
【天 気】 晴れのち曇
【コースタイム】 9:10駐車場〜9:30登山口〜10:30長助清水〜11:20五頭山三ノ峰山頂 11:50山頂〜12:40登山口〜13:00駐車場
病み上がりの体にムチ打って五頭山に登った。実は先週も登ったが途中で引き返した。麓から山頂付近を見ると、真っ白に霧氷が着いているようだ。今日は素晴しい景色が期待できそうだ。
駐車場にはすでに沢山の自動車で一杯だ。何とか隙間を見つけて車をとめる。仕度をしてどんぐりの森の登山口まで雪道を歩く。
登山道は既に踏み後がついているので楽チンだ。登るに従い風が強くなってきたのでヤッケを着る。山頂に近くなると地吹雪状態になる。折角の霧氷が強風で無残にも ボロボロ落ちている。残念じゃ。
山頂の釣り鐘が僅かに雪面から顔を出している。山頂の積雪は2メートルほどか。遠くに真っ白な飯豊連峰が見える。飯豊連峰を観ながら食事をしようと、眺めの良い所まで股下程の雪を漕いで移動する。陣地を構え、地吹雪を避けるため、穴を掘る。しかしすぐに地吹雪で頭から真っ白になってしまい、とても食事をしている場合ではない。地吹雪を避けるため、雪を掻き分け避難小屋の前まで移動する。
ドングリの森登山口 | 山頂手前 | 五頭山三ノ峰山頂 |
避難小屋は2メートル以上の雪に埋まって、入口が僅かに覗いているだけだ。雪の重さで潰れるのが怖いので、外で食事をする。寒さで指が凍えて箸が自由に使えない。油断をすると食料が飛ばされる。鼻水が止まらない。陽が影ってきたので早々に山頂を後にする。
雪に埋まった避難小屋 | 三ノ峰から飯豊連峰を望む |