五頭山〜松平山縦走
 

【山  名】 五頭山(ゴズサン) 905m
【場  所】 新潟県笹神村
【日  時】 2007年11月4日(日)
【メンバー】 単独
【天  気】 晴れのち曇
【コースタイム】 赤安山登山口10:00〜赤安山11:00〜五の峰11:45〜松平山分岐12:30〜松平山13:50〜山葵山14:30〜松平山登山口15:40

 我が友、ビラーゴ君に飛び乗り登山口の出湯に急ぐ。何年か前、ある事でこのビラーゴ君に命を助けられたことがある。命の恩人なのでビラーゴ様と言わなければならないかも。

松平山と五頭山 登山口(命の恩人ビラーゴ様と) 五の峰

 のっけから薄暗い杉林の急登を登る。尾根に出ると隣の烏帽子岩の尾根がよく見える。緩やかな尾根道を行くと烏帽子岩ルートと合流した。そこからしばらく登ると五の峰に到着、ビールを美味しそうに飲んでいる人を横目に、セブンイレブンのすじこオニギリ、明太子オニギリ、ゆで卵を水筒の水で流し込む。少し休んでから、四の峰から一の峰まで順番に登る。
 五頭山を過ぎると人が疎らになり、中ノ沢分岐辺りで3人連れを追い越してからサッパリ人に会わなくなった。笹で道が覆われている場所もあるが、歩きやすい山道だ。アップダウンもそんなに気にならない。

一の峰 松平山 ナラタケ?

 歩くのに飽きたので、きのこ採りに精を出す。なめこが結構取れた。今年は雨が少ないせいか雑きのこが少ない。山が乾燥している感じだ。
 きのこ採りに夢中になっているうちに松平山に到着。残っている食料を食べる。黒い雲がかかってきたので、早々に山頂を後にする。落ち葉がカサカサと気持ち良い音を出す。ヘリポートの様な特徴ある山葵山に到着。ここまでくれば一安心。あとはきのこ採りを楽しみながら下りた。




祝瓶山
 

【山  名】 祝瓶山(イワイガメヤマ) 1,417m
【場  所】 山形県小国町、長井市
【日  時】 2007年10月7日(日)
【メンバー】 単独
【天  気】 晴れのち曇
【コースタイム】 針生平(大石橋)6:00〜鈴出の水7:00〜817ピーク7:30〜大玉山分岐9:05〜祝瓶山頂9:20

 まず荒川にかかるつり橋を渡る。幅20センチほどの板が立てに渡してあるだけで、足を滑らすと即着水となる。後から来た背中に籠を背負った小柄なお父さんがなにやらぶつぶつ言いながら橋を渡り始めた。ところがチョット目を離している間に姿が見えなくなった。不思議な人だ。

登山口 つり橋を渡るお父さん 鈴出の水

 道標の通りに右に曲がり、鈴振り尾根に取り付く。歩きやすい松の尾根が続く。
 鈴出の水に着いた。登山道から右に20mほど下ると沢に降りる。湧水ではないので、ピロリ菌が怖いので呑むのを止めた。
 ピークから30mほど下ると急斜面が始まった。これでもかと急登が続く。

祝瓶山 山頂付近の紅葉 山頂付近の紅葉

 大きな岩の下に出た。左に回り込むようにして乗り越える。山頂が近くでは紅葉が始まっていた。
一の塔についた。次は二の塔だと期待したがそれは無かった。大玉山への分岐を過ぎると山頂はすぐそこだ。
山頂に近づくとお母さんたちの賑やかな声が聞こえる。反対側の祝瓶山荘から登ってきた20人ほどの団体さんらしい。

大玉山ルート 祝瓶山頂 祝瓶山頂(後方は大朝日岳)

 昼飯を食っていたら、例のお母さん達に呼ばれた。デジカメで記念写真を撮ってくれという。狭い山頂で20人をカメラに収めるには難しい。何とか要望に応えたが、次から次と写真を撮ってくれと言われ、にわか写真屋さんになってしまった。お礼に何かいただけるか期待したけど、それは無かった。残念じゃ。
 雲が出てきたので、山頂を振り返りながら下山した。





五竜岳
 

【山  名】 五竜岳(ゴリュウダケ) 2,812m
【場  所】 富山県黒部市、長野県大町市
【日  時】 2007年9月25日(火)〜26日(水)
【メンバー】 単独
【天  気】 9月25日曇のち雨、9月26日快晴
【コースタイム】 
9月25日 8:15五竜とおみスキー場〜8:25アルプス平〜10:00小遠見〜11:45西遠見〜13:15白岳山頂〜13:25五竜山荘(泊)
9月26日 5:30五竜山荘〜6:45五竜岳山頂8:10〜9:00五竜山荘〜9:15白岳山頂〜10:50西遠見〜12:25小遠見〜13:30アルプス平〜13:50五竜とおみスキー場

 JR白馬駅前で一晩明かした。未明から雨が自動車の屋根を叩く。天気予報では昼過ぎから晴れるそうだ。何となく気が滅入る。簡単に朝食を食べ、駅のトイレを借りてからテレキャビンとおみ駅に向かう。

 JR神城駅を過ぎてから右折してしばらく進むとテレキャビンとおみ駅に着いた。従業員をちらほら見かけるだけで、お客さんは誰もいない。8:15が始発だそうだ。
 しばらく待って切符を買う。係員がリックの重さを計れという。10キロを越えると200円別にかかるらしい。恐る恐るリックを量りにのせると無常にも12キロの表示。残念ながら2キロオーバーだったので、通常料金860円のほかに200円払う。朝から損をした気分。
とおみ駅からアルプス平までテレキャビンで8分で着いた。残念ながらその上の展望リフトは平日は運休だそうだ。しょうがないので展望リフトの終点まで、20分程歩く。雨が降ってきたので、合羽を着る。雨の中、地蔵の頭に着いた。

テレキャビンとみお駅 小遠見 白岳手前の岩場

小遠見の上り口に人間のものと思われる立派な○○コがあった。だれだいこんなところに○○コをするやつは。間違って踏んだらどうするんだい。一日中気分が悪いじゃないの。(その後、絶対だれかが踏んだと思う。)
小遠見でもガスと雨で全く周りが見えない。景色は諦めて先を急ぐ。パンフレットによれば、ここまでトレッキングコースで、これからは本格的な登山だそうだ。トレッキングと登山はどう違うの。気分が滅入ると詰まらない事を考える。まだまだ修行が足りないようだ。
 天気予報では今日の午後から晴れるらしいが、全く晴れる気配も無い。かえって悪くなっているようだ。この先も所々名前が付いている場所を通過するが、ガスで周りが全く見えないので、ただモクモクと歩くだけ。靴の中はグチャグチャ。

白岳山頂 五竜山荘

 主稜線に出たとたん、富山方向からの強風にあおられてひっくり返りそうになった。強風と雨とガスで前に進むのが精一杯だ。よろよろしながら、石柱が立っている白岳らしき所に着いた。
 この辺りに目指す五竜山荘があるはずだが、ガスで全く見えない。強風と雨で一気に体が冷える。少し下ると道標があったので少しホッとする。なおも下ると、ガスの中にぼんやりと赤い屋根が見えた。助かったぜ。

 13:30びしょぬれになって今晩のお宿、五竜山荘に到着。受付にはたった一人女性従業員がいるだけ。ガランとしていて人の気配が無い。遭難事故でもあったのだろうかトランシーバーから緊張した声が響いている。(この日の8時半ごろ、剱岳三の窓付近で、福岡の8人パーティーが悪天候のため立ち往生し、救助要請をしたらしい)
 濡れた物は乾燥室に吊るしたし、寒いし悪天候だし、する事もないので、早々に布団を敷いて寝てしまった。

五竜岳 鹿島槍ヶ岳 妙高連山

 夕食の準備ができましたーの声に、布団からノロノロ抜け出して食堂に行く。夕食のカレーライスを食べていたら急に外が明るくなってきた。食事も早々に外に飛び出して見ると、あれほどの厚いガスもスッカリ晴れ、周りの景色が一望できるではないか。もうチョット早ければネーと思うが、自然が相手だとそうは行かない。まあ夕日が見れただけでも、儲けもんか。

 昨晩は、泊り客が少なかったので、敷き布団と掛け布団を2枚づつかけて寝たけど、雪が降ったかと思うほど寒かった。寒いはずだよ、朝になってみると道端には3センチほどの霜柱ができていた。

五竜岳山頂(後方は剱岳) 五竜山荘と五竜岳 逆さ五竜

 快晴だよ。昨日の悪天候はうそのよう。富士山まで見えるよ。目の前にはドーンと五竜岳が聳えている。 早速、装備一式を背負って五竜岳に向かう。山頂近くから岩場が始まる。本格的な岩場は久々だ。良いねー。1時間程で山頂に到着。
 ここの見晴らしは最高だ。鹿島槍の奥に槍ヶ岳が、西には立山、剱岳、東には妙高、火打が雲海に浮かんでいる。遠くには八ヶ峰、その奥に富士山、北には白馬の山々。来て良かったよー。その後、あまりの素晴しさに1時間以上滞在してしまった。

 時々、五竜岳を振り返りながら遠見尾根を降りた。残念ながら紅葉はまだだった。





八海山
 

【山  名】 八海山(ハッカイサン) 1,778m
【場  所】 新潟県六日町  登山ルート
【日  時】 2007年9月22日(土)
【メンバー】 H氏
【天  気】 晴れのち曇
【コースタイム】 7:30屏風道登山口〜8:20避難小屋〜9:00五合目〜11:30千本檜小屋
       12:30千本檜小屋〜13:00新道分岐〜13:50カッパ倉〜15:20新道登山口


 今回はH氏に誘われて、八海山の登山道でも厳しいと言われる、屏風道に挑戦した。このコースはあまりの急登のため、下山禁止になっている。

 八海山スキー場に行く道を右に折れてクネクネとした細い道を進む。しばらく行くと何やら看板が立っている。ここに駐車する。
 屏風道登山口の看板から左に下って沢を渡ると、登山道は林の中に入る。歩きやすい道をしばらく登ると大きな岩の陰に石仏が何体か並んでいた。その脇にプレハブの避難小屋らしき怪しい建物が設置されていた。そこから少し登ると、クサリ場の連続攻撃が始まった。

屏風道登山口(左) 大石にビックリ 避難小屋

 石が混じった岩なので引っかかりがあるので、クサリが無ければ登れないというほどではない。道はだんだんと細く尾根道になる。
 だんだん周囲の景色が険しくなり、凄いところに来てしっまたと後悔する。ここから無事に抜け出せるか不安になる。
 何処からか猿の鳴き声が響く。深山幽谷、水墨画の世界に迷い込んだ雰囲気だ。さすが霊山八海山だ。こんなところがあったのだ。
 ひとしきり登ると、今度は右にトラバースする。沢には身の丈ほどもある巨石が引っかかっていて、チョットでも触ると転げ落ちそうだ。ショックを与えないように恐る恐る乗り越える。
 今年はいつまでたっても暑い。今日も夏日だ。汗が全身から吹き出る。こういう日は熱中症が怖い。だんだん休憩の回数が増えてくる

六日町方面 だんだん険しくなる クサリ場の連続じゃ

 ようやく遠くに赤い屋根が見えてきた。多分、千本桧小屋だろう。傾斜も緩くなり、元気も出てきた。助かったよ。
 千本桧小屋の庭は団体さんでいっぱいなので、千本桧小屋を見下ろせる木陰で、直射日光を避けて昼食とする。ついでに汗で濡れた着物を枝に引っ掛けて干す。
 ガスが降りてきたのでソロソロ下山する。帰りは八ツ峰縦走を止めて、迂回路を行く。迂回路と言ってもクサリがあって、左が切れ落ちている結構怖い道だ。大日岳の分岐から新道に入る。ここもクサリやハシゴがあったり、木の枝で滑ったり、足場が悪い大変な道だ。

あと一息 千本桧小屋 隣の越後駒ヶ岳

 無事にカッパ倉と言われるピークに着いた。ここからは危険な所は無い。八ツ峰をバックに記念写真を撮る。。
歩くのに飽きた頃、杉の伐採跡に出た。そこからなおも下ると、だんだん獣道のようになってきた。道を間違えたのではと不安になる。石が草に隠れているので、注意しないとけつまずく。
 ようやく自動車が通れるほどのジャリ道に出た。後はダラダラと歩いて登山口に無事到着した。




大源太山
 

【山  名】 大源太山(ダイゲンタヤマ) 1,598m
【場  所】 新潟県湯沢町  登山ルート
【日  時】 2007年9月15日(土)
【メンバー】 単独
【天  気】 曇
【コースタイム】 5:50登山口〜6:10 1番目の沢〜6:25分岐〜6:30 3番目の沢〜7:20 1番目急登終点〜8:10山頂取り付き〜8:40山頂
9月14日(金)
 浦佐駅前のセブンイレブンでカツ丼を食べる。土樽の上越線の下をくぐり、土樽青少年旅行村から林道に入る。道路脇には工事中の看板が。ここから先は人家が無いので真っ暗だ。細い林道を側溝に注意して進む。だんだん不安になる。大きな沢を渡ると終点の駐車場だ。
 行き止まりの駐車場には人っ子一人いない。空には星が輝いている。虫の音を聞いて星を見ながら眠る。何という贅沢ジャ。

9月15日(土)
 大きな沢を2つほど渡るとシシゴヤの頭に行く分岐があった。最後に大きな沢を渡る。ここにはロープが張ってあるが、弛んでいるので余り役にはたたない。増水すると怖そう。ここを過ぎるといよいよ急登が始まる。しばらく急登に耐えていると風通しのよい所に飛び出る。そこからすぐに第二の急登が始まる。
 大きな木が無くなり、見晴らしが良くなると、最後の登りになる。山頂を前に腹ごしらえをしようとオニギリを出したとたん、手を滑らし落としてしまった。貴重なオニギリが土まみれになって、ゴマ塩オニギリみたいになってしまった。勿体無いので土がついていないところだけ食べたけど、口の中が少しジャリっぽかった。まあ、この程度では腹をこわすことはないだろう。
 山頂上部は黒いガスに覆われている。山頂に近づくにしたがって道は細く両側はガケになり、その上、風が強くなる。私は体が軽いので強い風を受けると、奴凧見たいに体が浮いてしまう。風が強いときは伏せて、風が弱い間をねらって登る。

東洋のマッターホルン大源太山 登山口 3番目の沢

 山頂には誰もいない。一番のりだ。谷川岳方向から黒いガスがこちらに向かって押し寄せる。半端な風ではない。台風並みの風だ。ここは標識の鉄柱が1本立っているだけで風を遮るものが何も無い。鉄柱につかまって強風に耐える。これだけ南風が吹けば下界はフェーン現象で暑いだろう。
 せっかくきたので、風が少し弱くなったのを見計らって写真を撮る。油断をしていると狭い山頂から飛ばされそうなので、中腰でウロウロする。おかげで腰が痛くなったよ。

ご機嫌斜めの大源太山 大源太山頂 七つ小屋方向

 誰も来ないのでそろそろ下山する。風で体が押されるので、岩やら潅木につかまりそろそろと降りる。登るときと違って、下が見えるのでなおさら怖い。
 途中で菅笠をかぶった草刈のお父さんにあった。そういえば山頂近くの藪に草刈機が置いてあったっけ。こんな日でも作業するらしい。少し話をして別れる。降りるに従い暑くなってきた。3番目の沢脇のきれいな小滝で体を冷やす。気持ちエー。ここにビールがあったら最高なんだけど。

柄沢岳方向 登ってきた道








水晶岳
 


【山  名】 水晶岳(スイショウダケ) 2,986m
【場  所】 富山県大山町  登山ルート
【日  時】 2007年8月19日(日)〜22(水)
【メンバー】 T氏同行
【天  気】 
【コースタイム】 
    8月19日(日)快晴一時雷雨
    5:30(折立薬師岳登山口発)→9:40太郎小屋→13:00(薬師岳山頂)→15:00(太郎小屋)

    8月20日(月)快晴
    5:30(太郎小屋)→7:45(薬師沢小屋)→11:00(雲の平山荘着)→12:50(祖父岳)→14:30(水晶小屋)⇔15:30(水晶岳山頂)

    8月21日(火)ガスのち快晴
    5:30(水晶小屋)→6:30(ワリモ岳山頂) →7:00(鷲羽岳山頂)→9:10(三俣小屋)→9:30(三俣蓮華岳山頂)→12:00(黒部五郎小屋着)

    8月22日(水)雨
    5;30(黒部五郎小屋発)→7:30(黒部五郎岳山頂)→10:40(北ノ俣岳山頂)→12:00(太郎小屋)→15:30(折立薬師岳登山口着)

8月19日(日)
 折立登山口から林の中を2時間ほど登ると見晴らしの良い場所に出た。整備された登山道を進むと木道に変わった。木道に飽きた頃前方に建物が見えてきた。太郎平小屋に着くと急に前方が開け、山々が目に飛び込んできた。とりあえず宿泊の手続きをする。

折立薬師岳登山口 太郎平小屋 薬師小屋

 必要な物だけサブザックに詰めて薬師岳に向かう。まず薬師峠に下りてから沢沿いに登ると薬師小屋に着いた。そこから尾根道をしかも登る。
 漸く薬師岳山頂に着いてお参りを済ませ、ヤレヤレと思ったら、遠くから雷鳴がした。空が暗くなり、次第に近づいて稲光も見える。山頂には避難するところが全く無い。慌てて山頂を後にする。下るにしたがい風雨がひどくなる。
 やっと薬師小屋が眼下に見えた。ヤレヤレ助かったと思ったのもつかの間、我がリーダーT氏は小屋の前をサッサと通り過ぎるではないか。何でもこのカミナリは落ちる心配が無いそうだ。オーマイゴッド!!サブザックには雨具は入っていない。稲光が走り、雷鳴が鳴り響き、滝のような雨の中を雨具も着ないで下山した。まるでインディージョンズの世界だっちゃ。
 まだツキがあった様で、幸運にも落雷を免れたがパンツまでずぶ濡れだ。まあこんなことは落雷で感電することに比べれば、どおってことは無いけど。神様に感謝、感謝ジャ。

薬師岳山頂 薬師沢小屋のつり橋 日本庭園

8月20日(月)
 今日も快晴だ。今日の目的地は水晶岳だ。まず登山道を薬師沢に向かってどんどん降りる。2時間程で薬師沢小屋に着いた。水を一杯ご馳走になり、沢にかかっているつり橋を恐る恐る渡る。この橋は隙間が空いているので、足を滑らせれば転落してしまうだろう。
 一旦河原に下りてから坂道を登る。時々登山者とすれ違う。ひと抱えもある石にはコケが付いているのでツルツル滑る。とても危ない。林の中を2時間ほど登ると木道に出た。アラスカ庭園、日本庭園と周りの景色を楽しみながら雲の平山荘に着いた。
 小屋番の兄ちゃんには「カミナリ注意報が出ているよ」と脅され、早々に山荘を後にする。次の目標は祖父岳だ。キャンプ場を突っ切って行けば最短距離で行けそうだが残念ながら通行止めになっている。左から大きく回りこむと取り付きに出た。そこからひと登りで山頂に着いた。ここからの眺めは素晴しい。主だった峰みねが全て見える。今回の最終目的地の水晶岳が一段と高く聳えている。
 黒部川の源流の地である岩苔乗越を過ぎると、水晶小屋への登りとなる。ここをひと登りすると水晶岳の肩に隠れるようにして水晶小屋が建っていた。今日は天気も良いし、もしカミナリになったら逃げ帰ってこようということで、水晶岳に登ることにする。サブザックにカメラや水筒などを詰めて登る。30分ほどで呆気なく山頂に着いた。そこにいた人に記念写真を撮ってもらいひと安心。ゆっくりと最高の眺めを堪能する。
 とりあえず今回の目的は達成された。小屋に戻り、テラスでビールで乾杯をする。満足じゃ。

雲の平山荘 岩苔乗越 水晶小屋

8月21日(火)
 今日はガスっていて全く見えない。昨日、水晶岳に登っておいて正解だったよ。ガスと風の中ワリモ岳、鷲羽岳を縦走し三俣小屋に着いた。
 三俣蓮華岳を過ぎた頃から急激にガスが晴れて快晴になった。劇場のカーテンが上がったように、周りの山々が目に飛び込んできた。素晴しいの一語じゃ。
 三俣蓮華岳から背丈ほどの笹の中をどんどん降りてゆくと黒部五郎小屋の赤い屋根が見えてきた。
 小屋に着くと、早速T氏が生ビールを買ってきた。一杯目が終わると2杯目を買ってきた。こうなれば今日はゆっくりと骨休めだ。3時ごろから雨になったので布団に潜り込んで寝てしまった。

水晶岳 水晶岳山頂 黒部五郎小屋(後方は黒部五郎岳)

8月22日(水)
 今日は朝から雨だ。今日は折立まで10時間ほど歩かなければならない。しとしと雨が降る中、カールから黒部五郎岳に登る。カールにはコバイケイソウやらチングルマなどが咲き誇っていた。幻想的な雰囲気だ。尾根道に出ると風も出てきた。尾根に出てから少し登ると山頂に着いた。ガスは一向に晴れない。行者のように黙々と歩く。
 北の俣岳付近に差し掛かると強風になり、時々体がよろけた。こんな天候でも雷鳥達は食事に忙しい。
 神岡新道の分岐を過ぎると、どんどんと下る。木道に出てからしばらく歩くと、ガスの中にぼんやりと太郎平小屋が浮かび上がった。
 太郎平小屋の広場で、黒部五郎小屋で作ってもらった弁当とカップラーメンで腹ごしらえをして、太郎平小屋とおさらばする。三角点辺りから土砂降りになったが合羽を着けているのでヘッチャラだ。下に屋根が見えるのだが中々着かない。30分ほどかかって、やっと登山口に着いた。
 この4日間いろいろあったが、何とか無事に折立に戻ってきた。だがこれで終わった訳ではない。これから新潟まで300キロのドライブが控えている。オリャー!!



高妻山
 


【山  名】 高妻山(タカツマヤマ) 2,353m
【場  所】 長野県戸隠村  登山ルート
【日  時】 2007年8月12日(日)
【メンバー】 H氏、S氏
【天  気】 快晴
【コースタイム】 5:00戸隠キャンプ場〜6:45一杯清水〜7:00一不動小屋〜8:30五地蔵山〜9:00八丁ダルミ〜10:40高妻山山頂
       
 まだ周りが薄暗い中、寝静まっているキャンプ場を忍び足で通り過ぎ、登山者カードを提出し牧場のゲートをくぐる。ここの登山道は牧場の中を通っている。戸隠山が朝日に赤く照らされる。ここからは五地蔵山が邪魔をして高妻山は見えない。
 しばらく行くと登山道の先に大きな動物の群れ浮かび上がった。近づいてみると放牧されている牛達が登山道を塞いでいる。彼らは悠然と草を食べ逃げようともしない。時々、大きな目でギョロリと睨む。

牧場のゲート 朝食中の牛 ナメ滝

よく考えて見ると我々が彼らのテリトリーに進入している訳だからしょうがないか。でも、ここを通らないと先に進めない。恐る恐る牛の間をすり抜けてやっと牧場を抜けた。
 牧場を過ぎると登山道は森の中に入る。沢沿いに進むと最初の難関、30mほどのスラブが現れた。そこをトラバースして行くわけだが、鎖が張ってあるし、足場もあるので見た目ほど怖くは無い。でも滑落すればただではすまないだろう。
 次にノッペリとした舐滝が前方に立ち塞がる。ここもクサリが張ってあるので足を滑らせなければ大丈夫だ。そこを過ぎると一杯清水だ。うっかりすると見過ごしてしまうほど小さな湧き水だ。この水は冷たいし、美味い。この先は水場が無いのでしっかり水筒に詰める。

スラブ 一杯清水(氷清水) 一不動小屋

 一不動小屋は頑丈なブロック作りで20人くらいは泊まれるようだ。緊急時以外は使ってはいけないそうだ。登山口の登山カードを入れる箱の脇の立て看板に書いてあった。
登山道は木々に囲まれ、直射日光があたら無いので助かる。五地蔵山、八丁ダルミと、何回かアップダウンを繰り返すと目的の高妻山の正面に出た。ここからは木は無く、身の丈ほどの笹の中を登る。太陽が背中に直接あたるので暑いのなんの。時々、谷から吹き上げてくる涼しい風がなんとも気持ちが良い。やたらと喉が渇く。
 十数人の団体さんと抜きつ抜かれつしているうちに、山頂に着いた。そこは大きな岩がゴロゴロしている場所で北アルプスがすぐそこに見えた。遠くには八ヶ岳、乗鞍、チョット前には富士山も見えたそうだ。

高妻山 北アルプス 高妻山山頂

 下山の途中、団体さんが休んでいた。三人連れに遭ったか聞かれた。何でも団体さんの誰かが体調を悪くしたらしくグループから遅れてしまったらしい。そういわれれば会ったような気がする。これだけ暑ければ具合も悪くなりまっせ。最後に一杯清水を思い切り飲んで下山した。






信越トレイル DAY−4
 

【山  名】 関田山脈(セキタサンミャク) 1,100m前後
【場  所】 長野県飯山市  登山ルート
【日  時】 2007年6月10日(日)
【メンバー】 星氏
【天  気】 曇時々雨
【コースタイム】 9:00なべくら高原森の家〜9:37関田峠(セキタトウゲ)〜10:10筒方峠(ドウガタトウゲ)〜11:05黒倉山〜11:10久々野峠(クグノトウゲ)〜12:00鍋倉山
       〜13:55小沢峠(コザワトウゲ)〜14:20仏ヶ峰(ホトケガミネ)〜15:20仏ヶ峰登山口〜15:50なべくら高原森の家
       
 今回はいつもと違って、毛色が変わったところで、新潟県と長野県の県境を走る関田山脈を縦走する「信越トレイル」に参加した。このコースは南は斑尾山から北は牧峠まで、里山を巡る全長80Kmのロングトレイルだ。今もボランティアによるコース整備が行われていて、将来は県境まで延長されるらしい。今日はその内の「DAY−4」関田峠〜仏ヶ峰までの約8Kmのコースを歩く。

なべくら高原 森の家 関田峠 ギフチョウの産卵場所

 集合場所のなべくら高原森の家を目指し、高速道路を飛ばす。我がフィールダー君は相変わらず快調だ。おかげさんで集合時間の1時間前に着いた。今日は天気が悪いのか参加者は我々を入れて、9人だそうだ。見たところ皆さんシニアの方々ばかり。今日はガイド1名を加えて、10人パーティだ。駐車場に集まり朝っぱらから自己紹介をさせられた。何をやらせるんだよー。良い年こいて恥ずかしいじゃないの。
 何だかんだ言いながら送迎バスに乗り込み、出発地点の関田峠まで送ってもらう。こりゃらくちんと思ったのもつかの間、狭い曲がりくねった山道を、若い運転手は目が回りそうなほどバスを飛ばす。やれやれ何とか無事に関田峠に着いた。山登りにいって、バスで遭難したなんて洒落にならんよ。

オオサンショウウオの卵 雪渓もあるでよ 鍋倉山頂

 関田峠では全員で柔軟体操を行う。ここまでやれば完璧じゃ。星さんはベテランと思われたのか、ガイドさんからシンガリを仰せ付かった。ガイドさんの眼力はたいしたもので、只者では無い。この峠は荷馬車が通れるほどの幅がある。当時は相当の通行量があるメインルートだったのだろう。。ここからすぐに尾根道に入る。道は荒れていいないし、地面は乾いていて歩きやすい。昔からの道のようだった。時々、ガイドさんが植物や鳥の説明をしてくれたが覚える先から忘れた。こういう能力は私には無いみたい。
 鍋倉山を過ぎた辺りから、道端に竹の子見かけるようになった。皆さんはガイドさんの説明も何処へやら、スッカリ竹の子採りに夢中。縦走と言うより竹の子採りツアーになってしまった。確かに、あまり眺望もきかないので仕方ないか。

ブナの杜 まもなく終点

 竹の子でリックが重たくなった頃、戸狩スキー場のゴンドラが見えてきた。この下が「DAY−4」の終点、仏ヶ峰登山口だ。ここで迎えに来たバスに乗り込むとまもなく、大粒の雨がフロントガラスを叩く。このバスの若い運転手には関田峠に行くときに肝を冷やされたけど、絶妙のタイミングに一同感謝感激雨アラレ。アンタは偉い。

※ 信越トレイルは斑尾山から牧峠まで5日間で縦走できるようにスケジュールが組んであり、「DAY−4」とは4日目と言う意味です。そんなことは分かっているって。失礼しました。



守門岳山開き


【山  名】 守門岳(スモンダケ) 1,433mm
【場  所】 新潟県長岡市栃尾  登山ルート
【日  時】 2007年5月27日(日)
【メンバー】 田村氏
【天  気】 曇
【コースタイム】 5:50入塩川登山口〜7:30〆掛小屋〜8:30雨晴清水(アバラセシミズ)〜10:00大岳
       12:20大岳〜13:40雨晴清水〜148:20〆掛小屋〜15:10入塩川登山口
5月26日(土)
 星空の下、蛙の鳴き声が響く中、蝋燭の光に導かれるように、守門岳山開き安全祈願祭が行なわれる巣守神社に人々が集まってくる。
神主さんが恭しく祝詞をあげ、関係者が代わるがわる玉串奉天を行う。公民館に戻ってくると、既に料理が並べられて宴会の用意が調っている。婦人会の皆さんが腕によりをかけて作った山菜料理をつまみに盛り上がる。腹いっぱい呑んで食べて眠りにつく。

巣守神社 ブナ林 雨晴清水

5月27日(日)
 目を覚ますと既に明るくなっていた。確か、夜半に屋根を叩く雨音を夢心地で聞いた。天候が心配だが、雨は上がっているようだ。朝食もそこそこに自動車で登山口を目指す。砂利道や舗装がされている山道を10分ほど走ると、道端に駐車できるところに着いた。そこに自動車を置いて塩川のに沿って遡る。沢を10数回渡渉すると展望台に出た。展望台というけれどなぜか木立に囲まれて見透視が効かない。

中津又岳 大岳 曲がった釣鐘の支柱

 三角点を通り過ぎると、立派なブナ林が現れた。ほんとに此処のブナは太くて真っ直ぐに伸びて素晴しい。樹齢100年ほどらしい。三角屋根の〆掛け小屋で少し休み、雨晴清水(アバラセシミズ)に到着。水量は少ないが清水が湧き出ていた。ここの水はなぜか甘い味がする。
 雨晴清水を過ぎると所々残雪が見られる。勾配も少しきつくなり、山登りらしくなってきた。しばらくすると開けた場所に出た。中津又岳らしい。向こうに大岳山頂が見える。そこからひと登りで大岳山頂に着いた。
 辺りは冷たい風が強く吹き、ガスが立ち込め視界が利かない。すでに大勢の方が集まっていた。殆どが栃堀ルートから登ってきたのだろう。我々、入塩川組は少数派だ。雪のブロックを積んで風除けを作る。2月に来たとき、先だけ雪面から出ていた釣鐘の支柱が、無残にも大きく曲がっていた。
 いよいよ神主さんも到着し、安全祈願祭が始まった。参加者は50人ほどか。行事が一通り終わるとそれぞれ自分たちの陣地に帰り宴会が始まった。狭い陣地に20人ほどが集まり大宴会となった。
 1時間もいると、さすがに寒くなり早々に下山する。〆掛小屋では係りの人がトン汁の炊き出しをしてくれた。冷えた体に暖かいトン汁はありがたかった。栃尾の皆さん、お世話になりました。

大岳山頂 安全祈願祭 炊き出し(〆掛小屋)



火打山
スキー


【山  名】 火打山(ヒウチヤマ) 2,462mm
【場  所】 新潟県妙高市妙高高原町  登山ルート
【日  時】 2007年4月27日(金)〜28(土)
【メンバー】 単独
【天  気】 27日快晴、28日吹雪のち雷雨
【コースタイム】 6:10笹ヶ峰ロッジ駐車場〜8:10十二曲がり〜9:15富士見平〜11:00高谷池ヒュッテ〜14:00火打山山頂

4月26日(木)
 真っ暗な林道を火打山登山口の笹ヶ峰を目指して走る。なぜか道には「冬季通行止め」の看板が。笹ヶ峰まで行けるか不安が過ぎる。看板の脇をすり抜けさらに進むと雪が降ってきた。路面は凍ってきているらしい。スノータイヤで良かったよー。
 笹ヶ峰ロッジ駐車場に着いてみると、スケート場のように凍っている。この駐車場は奥に向かって傾斜している。一旦スリップしたら止まらないかも。ソロソロと微速前進でトイレの前まで移動する。ここで一夜を明かす。

4月27日(金)
 快晴だ。今年は雪は少なくブッシュが多いのでスキーは担いで行く。ルートを示す赤や黄色の目印を頼りに進む。沢を2回ほど渡渉し黒沢にかかる橋に着いた。ここからこのコースの第一の難関、胸突き八丁の十二曲がりに差し掛かる。今日のメンバーはスキーのオジサン、私、カメラマンの順番だ。
 スキーのオジサンが本来の十二曲がりよりも右寄りの傾斜の強い所から登りだした。オジサンは自信を持って登っていくので、これも何かの縁だということで、私とカメラマンが続く。斜面は凍っていてステップがうまく切れない。アイゼンが欲しいが面倒なのでスキー靴のまま登る。登るにしたがい傾斜が強くなり、カメラマンはアイゼンを付けた。私はスキーを背負っているのでそうはいかない
 何とか尾根に這い上がった。そこに頑張ったスキーのオジサンが休んでいた。疲れている様なのでここから私が先頭になりトレースを付ける。狭い尾根には大きな岩やら、大木が行く手を塞いでいる。右手は雪庇、左は急登、どちらを巻くか難しいところ。ここから真っ白な新雪が付いている。
 何とか富士見平まで来た。後はカメラマンの兄ちゃんにトレースを任せる。スキーのオジサンは引き返したのか姿が見えない。

笹ヶ峰ロッジ駐車場 十二曲がり 火打山と焼山

 いよいよこのコースの第二の難関、黒沢岳西面のトラバースだ。ここは斜度が40度以上ありブッシュも無いノッペリとした斜面だ。滑落したら谷底まで止まらない。
 突然、声がして山から人が降ってきた。良く見ると二人のボーダーが滑り降りてきた。後で分かったのだが、高谷池ヒュッテの管理人さんとスタッフだった。あっという間に谷底まで滑っていった。
 二人の滑りを見て、急にここを滑りたくなった。雪質は最高。だがこの天気では明日までこの雪質は持たないだろう。火打山か黒沢岳か迷ったが、新雪の魅力に負けて、火打山は明日登ることにして、ここでひと滑りすることにした。

黒沢岳西斜面 妙高山 高谷池ヒュッテ

 高谷池ヒュッテにチェックインする。ヒュッテの前の広場で昼飯を食べた。火打山には大きい素晴しいシュプールが一筋、山頂から下まで付いている。管理人に聞いたらスタッフ(プロのボーダーらしい)が今日つけたそうだ。まだ正午を過ぎたばかりだ。することが無いので、火打山を目指す。
 雪に埋まっている高谷池と天狗の庭を横切り、肩をトラバースすると最後の登りだ。南からの強風で雪煙が舞う。降りてくるカメラマンとすれ違う。スキーをリックに括りつけ急登を登る。ステップが切ってあるので助かる。山頂には誰もいない。360度の眺望が広がる。
 周りの景色を堪能したし、写真も撮ったしいよいよ山頂から滑降する。プロがつけたシュプールに遠慮して少し離れて滑ることにする。ここで転ぶとヒュッテから丸見えなので恥ずかしい。それよりも危険である。間違っても転ぶわけにはいかない。ミミズの這いずったような滑りで下まで滑った。
 
 今日の宿泊者は中年の夫婦、コテコテの信州弁のオジサン2人それと私の5人だけだ。夕食のメニューはハヤシライスとカレーライスと缶詰のパイナップル、福神漬け、お茶といたって質素。あっという間に夕食が済んだ。それから信州弁のオジサン達はどぶろくで宴会を始めた。標高2000mはさすがに寒い。布団に入っても寒くて震えた。

天狗の庭 火打山山頂 プロと素人の違い

4月28日(土)
 晴天を期待していたのに外は吹雪だ。20センチほど降ったろか。吹雪の割には暖かい。雪も湿っている。最悪のコンデションだ。朝食のメニューは野菜丼と味噌汁、福神漬け、お茶と夕食同様いたって簡単。朝食が終わってから、寒いので布団に潜って天候の回復を待つ。10時ごろになって青空が見えたので下山する。黒沢岳の斜面でまた吹雪になりハンディGPSのお世話になる。
 富士見平辺りに差し掛かると空が暗くなり稲光と雷鳴がとどろき、みぞれが降ってきた。頭の上で雷鳴が鳴るので落ち着かない。しかし避難する所も無い。重い雪に板を無理やり曲げて木立の間を滑る。
 黒沢の橋で、後から来た信州弁のオジサン達と再会した。オジサン達は年の割には素早い。雷雨の中、木の間を擦り抜け、枝をくぐり、雪に潜っている枝を踏みつけ、登山口を探しながら木々の間を滑る。まるでインディ・ジョーンズのアドベンチャー映画みたいだ。おかげさんでピッタリと登山口の小屋の裏に出た。全身ビッショリになって自動車に飛び乗った。







巻機山
スキー


【山  名】 巻機山(マキハタヤマ) 1,967m
【場  所】 新潟県南魚沼市塩沢町  登山ルー
【日  時】 2007年4月12日(木)
【メンバー】 単独
【天  気】 快晴
【コースタイム】 5:45桜坂駐車場〜8:00展望台〜9:45ニセ巻機〜10:20山頂 11:05山頂〜11:30ニセ巻機〜11:45展望台〜12:35桜坂駐車場

4月11日(水)
 PM10時ごろ真っ暗な桜坂駐車場に着いた。ほかに車はいない。サビシー。今年は雪が少ないためか、早めに清水集落から桜坂駐車場まで除雪してあった。地元の方々に感謝、感謝。夕飯は三条8号線沿いのすきやで牛丼(350円)を食べてきたのですぐに寝る。頭上には空イッパイの星が輝いている。明日は快晴だろう。

4月12日(木)
 徐々に空が明るくなってきた。いつものようにチャルメラを食す。今日は体に良い生野菜サラダも食べる。今日の後半は曇りの予報が出ているので、早めに出発する。スキーをリックに括りつけ尾根コースを辿る。雪が凍っているので歩きやすいがヤブが煩い。すぐに急登となる。スキーが枝に引っかかり腰を曲げてよけながら登る。急登を登りきり尾根に取り付く。素晴しい天気だ。読みが当たったぜ。ここからスキーで登る。
 どうも先行者がいるらしい。雪面に最近の足跡がある。しかし周りを見回してもそれらしい姿は無い。

桜坂駐車場 マンサクの花 左が茂倉、中央が大源太山

 ニセ巻機山の取り付きで後ろからきたボーダーに抜かれる。ボーダーはニセ巻機山の正面斜面を登るらしい。このボーダーについていったのが大間違い。死ぬ目にあった。
 彼はしっかりアイゼンを付けているが、私はスキー靴だけ。登るに従い勾配がきつくなるし凍っている。場所によっては50度ほどもある。スキー靴では無理かと思ったが、ここまで登ったらもう後戻りできない、登るだけ。スキー靴で足場を作りながら一歩一歩登る。
 昨日降った新雪が薄く着いているので微妙にすべる。足を滑らしたらもう止める手立ては無い。スキーを担いだまま滑落すれば悲惨な結果となるのは明白。何とかしなければ。

ブナ林 天狗岩 ニセ巻機山

 何とかカニの横這いもどきでブッシュに逃れる。ここでだいぶ時間を食ってしまった。ニセ巻機山の手前でさっきのボーダーと会った。今日は会社を午前中休んで来たそうだ。午後から会社だと言って気持ちよく滑って行った。。こういう芸当ができるのは地元の人だろう。
 ようやくニセ巻機山に着いた。ここから見る巻機山は黄砂も無く真っ白なきれいな姿だった。だが良く見るとなんとシュプールが1本ついているではないか。ヤッパリ先行者がいたのだ。ガーン!残念ながら一番乗りはできなかった。
 そこから30分ほどで山頂に着いた。いつきてもここからの眺望は素晴らしい。南には谷川岳を始め上州との県境の山々、北には八海山を始めとする魚沼三山、東には至仏山などの尾瀬の山々、素晴しい眺めだ。

山から出勤するボーダー ニセ巻機山 巻機山]山頂

 いよいよスキーをつけて新雪の巻機山を滑り降りる。良いねーと思ったのもつかの間、快楽の後には苦しみが待っている。谷底からヒーヒーいいながらニセ巻機山の斜面を登り返す。ここからが本番。雪庇から落ちないように尾根を滑る。このまま気持ちよく滑り降りると深い沢に入ってしまい、マイライフのジ・エンドとなる。
 途中で右方向にトラバースし尾根を替える。ここからまた快適なバーンが続く。立派なブナ林を過ぎるとヤブが煩い急登にかかる。ほとんど斜滑降でずり落ちるようにして降りる。スキーも体もボロボロじゃ。ヒエー。下山ルートを間違えながらも、何とか駐車場まで滑って降りた。





第51回浅草岳BCツアー


【山  名】 浅草岳(アサクサタケ) 1,585m
【場  所】 新潟県魚沼市  登山ルート
【日  時】 2007年4月8日(日)
【メンバー】 田村氏
【天  気】 雨のち晴れのち雪のち晴れのち雨
【コースタイム】 6:30ホテル自然館〜10:50嘉平与ボッチ〜11:10前山〜11:40山頂 12:20山頂〜12:30前山〜12:45嘉平与ボッチ〜14:10ホテル自然館

4月7日(土)
 夕暮れ迫るホテル自然館の広い駐車場の片隅で、田村氏とささやかに前夜祭を開催する。来る途中に時間があったので大原スキー場に偵察にいってきた。日当たりの良い斜面にフキノトウが生えていた。少し採ってきたのを、田村氏が調理してくれた。春を味わう。いつもは何台かの車がいるのだが、今日は一台も来ない。ツアーが中止になったのかと二人とも不安になる。結局、一台もこなかった。
 テントに入りウトウトとした頃、誰かがテントをトンと叩く。しばらくするとまたトンと叩く。何回か続いてその内止んだ。今から思うとあれは何だったのじゃい。

4月8日(日)
 第51回浅草岳BCツアーの安全祈願祭が始まるころ、空が暗くなり冷たい雨が降ってきた。スタッフの説明では天気は徐々に回復するらしい。なんてとても思えない。今年は小雪のためヘリスキーは中止となったそうで、いつもより静かな感じだ。
 祈願祭が終わり、スキー、ボーダー、トレッキングの順番にゾロゾロと出発する。

安全祈願祭 休憩 嘉平与ボッチにて

 曇り空の下、イマイチ気分が盛り上がらない。黙々と登るだけ。振り返ると守門岳も山頂が雲がかかっている。浅草岳も同じようだろう。先日降った黄砂が山全体を覆っている。例年より多い感じだ。
 ブナ林を抜けたが、山頂付近はガスが覆っている。なかなか天候は回復しない。今日はこんなものかと覚悟を決める。

 山頂に到着した頃、頭上には青空が広がって、先ほどの悪天候は嘘のようだ。田子倉湖、鬼ヶ面が良く見える。さっそく陣地をかまえる。シャベルで雪のベンチを作り、ビールで乾杯する。いつもの事だけど、この瞬間が何とも良いネー。
 しばらくすると天候が急変、雪が降ってきた。太陽も顔を隠し寒い。のんびりとビールを飲んでいる場合では無くなった。予定を変更して早々に下山の準備にとりかかる。シールを外し、ワックスを塗り、ゼッケンの番号を確認して山頂を後にする。

嘉平与ボッチ(後方は守門岳) 山頂手前 山頂にて

 山頂を離れると間もなく雪は止み、青空が広がり素晴らしい天気になった。気分よく滑る。関係者の話では今年は何回か来ているが、今日は一番良い天気らしい。
 途中で田村氏が足をつったので、田村氏の重いザックを背負う。何が入っているのかえらく重い。20キロはあるのでは。これを背負って滑るのは少々大変だと思ったが、少し滑ったら慣れた。
 下るに従いブッシュが煩くなってきたので、雪の多い沢筋を滑る。またもや天候が急変し、雨が降ってきた。もうこうなりゃ何が降っても驚かない。

前岳へ

 何とか無事にホテル自然館に戻ってきた。ご褒美の豚汁をありがたくいただき、無料チケットで浅草山荘の温泉に入り、満足し相棒のフィールダー君に乗り家路につく。





ニ王子岳スキー


【山  名】 ニ王子岳(ニノウジタケ) 1,420m
【場  所】 新潟県新発田市  登山ルート
【日  時】 2007年3月21日(水)
【メンバー】 単独
【天  気】 曇のち吹雪
【コースタイム】 7:15駐車場所〜7:30ニ王子神社〜9:00一王子神社〜10:10定高山〜油こぼし11:30〜1300m辺り12:00(引き返し地点)

 南俣集落を抜け山道に入る。ニ王子神社に近くなると、車の腹を雪が擦る。あまり良い気持ちではない。三日前に、この道で車を側溝に落とした辛い思いが脳裏をかすめる。ニ王子神社手前500m辺りで、積雪のため我がフィルダー君は前進不可能になった。ここまでで十分、路肩に駐車し、スキーを履いて雪道を歩く。すでに先行者の車が2台ほど駐車していた。

ニ王子岳はご機嫌ななめ ニ王子神社 一王子小屋

 赤い太鼓橋を渡り鳥居をくぐり、凡そ15分程度でニ王子神社に到着、お賽銭もあげないで安全祈願をする。バチがあたるかも。
 ニ王子神社からしばらく歩くと、露出した岩でスキーでの歩行は困難となり、リックに括りつける。重さがどっと肩にかかる。一王子神社に近づくと傾斜がきつくなる。上半身汗だらけになったので、ヤッケを脱ぎリックに括りつける。なおさら重くなる。
 漸く、一王子神社に到着。周りには沢山の動物の足跡がついている。ひと休みした後、スキーを履きトレースの脇を歩く。先行者の踏跡は20cmほど潜っている。一人だったら大変な作業だろう。

定高山のシンボル 登山ルートを振り返る 自然の造形

 林を抜けると電柱が立っている場所に出た。定高山らしい。この柱で積雪を測るらしい。先を急ぐ。前方に魅力的な斜面が見えてきた。新雪は20cmくらいでチョット湿っていて、滑るには丁度良い。きょうはスキーを持っているのは俺ひとりだけだ。この自然のゲレンデは俺のためにあるようなものだ。何とラッキーなんだろう。ついつい顔の筋肉が緩んでしまう。
 油こぼし辺りに差し掛かると、さっきまで降っていた雪が吹雪に変わり視界が極端に悪くなった。雪山のホワイトアウトは本当に白一色だ?所々にある目印の棒だけが微かに見えるだけだ。頼りは先行者のトレースだが、吹雪で消えかかっている。これ以上進んでも風雪が強くなるばかり、天候は回復するまで待つほど辛抱強くナーイ。ここから滑り降りることにする。
 スキーの用意をしていると吹雪の中から3人の登山者が現れた。「誰が設置したか分からないハタがある」と言って心配していた。私のゴーグルを見て「こんな日はゴーグルをかけると良く見えないんだ」と言われた。そうかもしれないが、これをしないと雪が目に入り、目が開けていられない。

油こぼし手前(鴨池付近)

 いざ滑り出すと、正面から雪が吹き付けるので先が見えない。何処をどう滑っているか全く分からない。間違って雪庇からでも落下したら命取りだ。明日の新潟日報に載りたくナーイ。
 登って来るときに目をつけておいた斜面にシュプールをつける。久々のパウダーじゃ。何という贅沢。ここまで登ってきた甲斐があったというものだ。樹林帯に入ってからは木々の間をすり抜けるようにして滑る。これも良いねー。
 下るに従って吹雪が止んで視界が良くなってきた。先ほどの吹雪が嘘のようだ。定高山あたりで風を避けながら昼食とする。今日の献立は装備軽量化のため、デイリーヤマザキ新発田島潟店謹製のいなり寿司と海苔巻き寿司のセットといたって質素だが、ビールだけは忘れない。但しノンアルコールだけど。
 食事の後は林の中を一王子神社まで滑り、そこでスキーを外し車まで歩いた。





守門岳スキー


【山  名】 大岳(オオタケ) 1,433m
【場  所】 新潟県長岡市(旧栃尾市)  登山ルート
【日  時】 2007年2月20日(火)
【メンバー】 単独
【天  気】 快晴
【コースタイム】 6:30駐車場所〜8:00保久礼小屋〜9:00キビタキ小屋〜10:00山頂 11:00山頂〜11:50保久礼小屋〜13:00駐車場所


 二分の除雪終了地点に車を停める。他に車は居ない。まだ薄暗いがスキーをつけて歩き出す。今日の目的地、守門岳が朝空にシルエットとなって浮かび上がる。西川にかかる橋を渡り、直進する。時間が早いので雪が硬くて歩きやすい。林道の脇の崖をスキーを担いで登る。ここから沢沿いに遡り、長峰の手前で林道に出る。姿が見えないが鳥の鳴き声がする。キビタキだろうか。林道歩きに飽きた頃、保久礼小屋についた。

朝空に浮かぶ守門岳 保久礼小屋 キビタキ小屋

 することも無いので、保久礼小屋を通り過ぎ、登りにかかる。昨日、念入りに手入をしたせいかシールが良く効いて助かる。去年は雪がダンゴの様に付いてひどい目にあった。両足に乳酸菌が溜まってきたようだ。30mほど歩いてひと休みのパターンになってきた。年かねー。
 漸く、キビタキ小屋に到着。屋根が50センチほど出ている。今年は暖冬で雪が少ないと言われているが、ここは結構な積雪だ。ここもすることが無いので先を急ぐ。ここまでくれば山頂までもう一息だ。まもなく森林限界を越えて、見晴らしが良くなる。背の低い木々が樹氷で真っ白に輝いている。この景色が何とも言えないほど良いんだねー。後は快晴のもと下界を眺めながら白銀の尾根を登る。

越後駒ヶ岳方面 背後の景色 ウサギの足跡?

 山頂に近づくと雪面に銀色の物体が顔を出している。これは山頂の鐘を吊るす支柱だろう。やっと着きましたぜ。
 空は快晴でもまだ2月の守門岳は寒い。水筒の水も凍ってしまう。風を避けるためイグルーモドキをつくる。誰も居ないので一人さびしく守門名物の大雪庇を眺めながら、セブンイレブン三条林町店謹製のイナリ寿司、ゆで卵、春キャベツの浅漬けなどを食す。
 そろそろ帰ろうと思った頃、55才くらいの山スキーのお父さんがヒョッコリ現れた。加茂から来たそうだ。写真を撮ってくれと言う。背景に雪庇を入れろとかスキーを入れろとか注文が多い。今度は私の写真を撮ってやると言う。なかなか良い人じゃないの。お父さんは写真を撮ると、昼食は下で食べると言って滑っていってしまい、私はまた一人ぼっちになってしまった。

山頂の釣鐘の支柱 記念撮影

 眼下の景色を見ていると飽きないが、そろそろ下山しよう。スキーのシールを外し、ワックスを塗る。いよいよ一番のお楽しみの時間だ。新雪が5センチほどで滑りやすい。あっという間に山頂は見えなくなった。汗水たらして登ったのにチョット勿体無いが、山男はそんなケチなことは言わない。
 このコース一番の難所、ヤセ尾根にさしかかった。スピードを十分落としてから尾根に入らないと、尾根が狭いのでスキーを曲げてスピードを落とすことができず、尾根からダイビングしてしまう。おお怖。
 途中で見覚えがあるお父さんに会った。「以前会いましたよね。」といったら思い出してくれた。2,3年前、一緒に中津又の尾根を滑って降りた人だ。相変わらず軽トラックで飛び回っていると言う。再会を約束して別れる。
 先に下りていった加茂のお父さんが、保久礼小屋の脇で食事の仕度をしていた。この人もあのヤセ尾根は怖かったそうだ。怖いのは俺だけじゃ無いんだと、何となくホッとする。後は来たときを同じルートを滑って降りた。




菱ヶ岳


【山  名】 菱ヶ岳(ヒシガタケ) 974m
【場  所】 新潟県笹神村  登山ルート
【日  時】 2007年2月17日(土)
【メンバー】 単独
【天  気】 晴
【コースタイム】 10:00駐車場所〜10:23山没霊供養塔〜11:30笹清水手前〜12:30山頂 13:00山頂〜14:00笹清水手前〜14:30山没霊供養塔〜14:50駐車場所


 登山口の駐車場に車を止めて装備を整え登山道を辿る。僅かに雪があるだけで歩きやすい。快調に先を急ぐ。村杉温泉分岐を過ぎて、山没霊供養塔に到着。暑いのでヤッケを脱ぐ。少し歩くと登山道と平行して幅6mの立派な道路が平行して作ってある。こんな山奥に何のために誰が作ったか不思議。

菱ヶ岳遠望 隣の五頭山 山没霊供養塔

 笹清水手前に到着。夏場はここから斜面をトラバースして笹清水に出るのだが、積雪時には真っ直ぐ急斜面を登る。折角ピッケルを持ってきたのでここぞとばかりリックから取り出す。所々、木が生えているいて手掛かりになるので助かる。何とか急斜面を越えると快適な尾根歩きが始まる。雪は適度に締まって歩きやすい。蒼い空に霧氷が映える。素晴しいですて。

山中の6m道路 見晴台 笹清水手前の急登

 山頂手前の急斜面を登る。クラストしているのでピッケルが役に立つ。西風が当たり寒いのでヤッケを着る。
 12:30山頂に到着。テントが1張あるだけで他に誰もいない。五頭山に向かって足跡が続いている。日が翳り寒い。さすがにまだ2月、ここは真冬だ。山頂には風除けが無いので、少し下がった場所に陣地を構え、昼食とする。
 せわしなく昼食を済まし、早々に山頂を後にする。

霧氷の林 菱ヶ岳山頂 五頭山に続く縦走ルート





焼峰山


【山  名】 焼峰山(ヤケミネヤマ) 1,086m
【場  所】 新潟県新発田市  登山ルート
【日  時】 2007年1月21日(日)
【メンバー】 単独
【天  気】 快晴
【コースタイム】 7:30駐車場所〜7:50登山口〜10:15ピーク768〜10:30引き返し地点 11:40引き返し地点〜13:30登山口〜13:50駐車場所

寒くて目が覚めた。イモ虫のように寝袋を抜け出して朝食の仕度に取り掛かる。とは言っても即席ラーメンを煮るだけだけど。ところがガスバーナーの点火装置が壊れたらしく火がつかない。リックの中を探したら100円ライターが出てきた。ラッキー!!
 弁慶のようにピッケル、ワカンをリックに括りつけて出発する。

 道路は雪が無い所は凍っていて油断する転倒する。人と犬の足跡が点々と森の奥に向かって続いている。登山口からしばらく行くと足跡が無くなった。ここで引き返したらしい。ワカンを付け、夏道の痕跡と木の枝に下がっている赤い目印を頼りに進む。
 暑いので上半身下着一枚になる。誰も居ないので気にしない。
 山頂が見える開けた場所に出た。いつもこの時期は雪で真っ白な斜面だが、今年は藪が出ている。少しガッカリする。でも紺碧の空をバックに真っ白に輝く山々は最高だ。ここから本格的は登りが始まる。両手両足を使って夏道を辿る。ガラガラと何処からか雪崩の音がする。あまり良い気持ちはしない。何とか最初のピークに到着。

赤谷から焼峰山 赤谷登山口 向かいの蒜場山

 ピークが過ぎると痩せ尾根が始まった。あとは夏道を辿ればとの考えが甘かった。夏道は雪が覆いただの急斜面になっていた。斜面の右側をトラバースするには上に雪庇が出ているので危険だ。仕方が無いので痩せ尾根の雪庇の上を登る。こっちの方が危険度は小さいだろう。

内ノ倉ダムと東港 動物の足跡 隣のニ王子岳

 急斜面のトラバースが続く場所に出た。ウサギの足跡が誘うように点々と続く。しかし、ここで雪庇の落下もしくは雪崩たら、確実に谷底まで数百メートル落下する。しらばっくれて通り過ぎれば通過できるだろうが、一人では危険すぎる。残念ながら今回はここまでとする。
 少し早いが、ここで昼食とする。見晴らしの良い尾根の上で周りの山々を眺めながらの昼食は最高だ。周りには人っ子一人居ない静寂な世界。贅沢じゃ!!

この辺りで敗退 焼峰山頂(後方のピーク)



五頭山


【山  名】 五頭山(ゴズサン) 912m
【場  所】 新潟県笹神町
【日  時】 2007年1月1日(月)
【メンバー】 単独
【天  気】 晴れのち曇
【コースタイム】 10:40駐車場〜11:00登山口〜11:30長助清水〜12:00山頂 12:30山頂〜13:30登山口〜13:50駐車場

 今年は珍しく快晴の元旦を迎えた。私は元々田舎育ちなので、天気が良いと体が妙に落ち着かない。自動車にワカンなど必要な装備を積んで、五頭山登山口の駐車場に急ぐ。
 ご幼少の頃は、天気が良い日はよく野良仕事の手伝い、子守などをさせられた。当然、遊び盛りのガキだったので、何だかんだと理由をつけてよくサボった。と言う事でその頃の習性が今もって抜け切らない。(別に仕事好きということではないが)
 近くのセブンイレブンでオニギリとゆで卵を購入する。昔は正月に金を使うと貧乏になると怒られた。今から思うと十分貧乏だったけど。駐車場には多くの車が停まっていた。積雪は10cm程だが、路面が凍っているので、車を下の駐車場に停め、登山口のキャンプ場まで歩く。

雪の登山道 三ノ峰手前 三ノ峰山頂

 キャンプ場から長助清水まで尾根道を登る。年配の方が多い。ゴム長靴の皆さんにドンドン追い抜かれる。正月早々何でそんなに元気なの。
 長助清水を過ぎると周りの木々が霧氷で輝いている。素晴しい。来た甲斐があった。
 漸く三ノ峰に到着。積雪は50cm程度か。去年より大分少ない。飯豊が良く見える斜面に陣取る。天気が良いが冷たい西風がもろにあたりかなり寒い。セーターの上に雨合羽を着て寒さを防ぐ。
 久しぶりにハッセルで撮る。スッカリ使い方を忘れていたが、適当に絞りを合せてシャッターを押したら、スポっと機嫌の良い音を出してくれた。機械式写真機はこの大雑把なところが良いね。
 薄い曇が太陽を遮り寒くなってきたので、山頂を後にする。

五頭山から飯豊山を眺望



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