水源税導入

独自課税として、水源税導入を検討する自治体が増えています。
水源地の保全事業は広域にわたるため、検討主体は都道府県が中心です。
森林整備や環境保護を目的にした法定外目的税の導入を検討している都道府県は23。高知、岡山、島根の三県はすでに具体的な課税案を公表しています。
高知と島根は水道料金か県民税に上乗せする二案、
岡山は水道料金に上乗せし、課税方式の異なる二案。
いずれも森林の荒廃を防ぎ、水源地のかん養機能を高める事業に税収を充てます。

高知県の水源かん養税案

高知県(2001年10月作成)
提案1 課税方式:水道料金に上乗せ 税収:1.1億円 税額:年360円
     徴収法:水道、工業用水利用者から定額徴収
     課税上の工夫:受益に応じて負担
提案2 課税方式:個人、法人の県民税に上乗せ 税収:1.4億円 税額:年500円
     徴収法:県民と県内法人から均等に一定負担額を徴収
     課税上の工夫:課税コストを圧縮

高知県は2001年10月に課税案を公表、ほぼ1年かけて県内の意見を集約する予定です。
市町村長の多くは課税コストが低く、低所得者への軽減措置もあるとして、県民税への上乗せ方計を支持。
県民からは利用者の負担が公平な水道料金への上乗せを支持する意見が目立っています。

岡山県の水源かん養税案

岡山県(2002年3月作成)
提案1 課税方式:水道料金に上乗せ定量制 税収:3.3億円 税額:1m3あたり1円
     徴収法:水道、工業用水の使用者から使用水量に応じて徴収
     課税上の工夫:水の多量使用者を除外
提案2 課税方式:水道料金に上乗せ定額制 税収:3.1億円 税額:年360円〜120万円
     徴収法:水道、工業用水の使用者から使用水量に応じて徴収
     課税上の工夫:水量に応じて段階的な税額を設定

神奈川県水源環境税
水道料金への上乗せなどで水源を保護。

神奈川県は1996年度からの6年間に、水源環境保全事業に年平均357億円を投じた。
一般会計予算の4〜5%に当たる金額で、将来にわたって水質や水量を確保する。2000年には首都圏最大の貯水量を持つ宮ケ瀬ダムを完成させた。 
同県の場合、水源税導入に向けた県内自治体との調整は簡単ではない。
県とは別に、飲み水確保に自前の財源を投じる横浜、川崎の両政令市を抱えるからだ
両市は県並みの上水道水源を確保している。
県が水源税を導入しても、受益が乏しい両市民から合意を得られない可能性がある。

高知県森林環境税
県民税に一律500円上乗せ。来年度から5年間、税収は年約1億4000万円を予定
森林保全を通じて河川の水質浄化と水源保護に役立てる。
個人と法人の県民税均等割りに年五百円を上乗せして徴収。
「幅広く負担を求めることで環境問題を身近に考えてもらう」(橋本大二郎知事)狙いもある。

その他
北海道
2002年度から道有林事業を収益事業の特別会計から収益に関係なく支出する一般会計に移行、道民負担を明確。
愛知県豊田市や岐阜県恵那市など
水道料金に上乗せした金額を徴収し、森林整備事業向けの基金を積み立てる。
高知県四万十川流域
県が2001年4月、流域の開発規制を盛り込んだ保全条例を施行すると、
中村市など県内八市町村も同調し、同じ内容の条例を制定した。
2002年秋には上流に四万十川の支流がある愛媛県の広見町など四町村も条例を制定、
合併浄化槽の整備や排水規制で足並みをそろえた。
木曽川を共有する愛知、長野両県
水源かん養機能を備える森林を保護するには、間伐などの管理費用が必要になる。
水道料金に上乗せして徴収、基金を設けた。
香川県
夏場の水不足解消のため、2002年度から香川用水の上流にある高知県に三千五百万円を補助。


観光地での環境保全の費用負担を観光客に求める動き
ミネラルウォーター税
産業廃棄税
その他、主な地方独自課税

地方独自課税

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