craft WAKU   


   完成!   WAKU椅子  クルミ(胡桃)

  

やっと、やっと2ヵ月の制作期間を経て椅子が完成しました。
仕上げは、ワトコオイルです。
色々と課題がありますが、皆様に励まされてたどり着きました。
感謝の気持ちと満足な気持ちで一杯です。
これからどのように胡桃材が変化していくか
楽しみが多い椅子となりました。(2003.4.20)

 

以下は製作過程の紹介です。


椅子を作ってみたくなりました。
今まで小椅子、三角スツール、ベンチは作ったことがありますが、
普段使える実用的な椅子を目標にして挑戦します。

 

材は、我楽多工房さんから持ち帰った胡桃(くるみ)です。
外で乾燥させていたのですが、暴れて中央に大きな割れができていました。
こんなに暴れている材料を使っていいのかな?
乾燥期間も4ヶ月くらいだし・・・・・。製作後も反るかもしれないけど
練習のつもりで、割れた板を2枚使って製作してみます。

 

荒木取りに入りましたが、思ったより割れが沢山あるし
切断すると虫の大きな穴があいてたり、腐れや変色により、
効率良く材料が取れません。
あれこれ木取りの変更を考えていたら、一日過ぎてしまいました(笑)
と言う訳で、ほとんど進んでいませんが、ゆっくり製作してみようと思います。
いつも通り、気長にお付き合いお願いしますね。(^o^)2003.2.23


なかなか木工時間がありませんが、荒木取りができました。
このまま1〜2週間放置して、木の様子を見てみようと思います。
鉋で仕上げる感じを確かめてみましたが、予想通り?上手く削れません。
かなり時間が掛かりそうです。

手押しカンナ、替刃式鉋、角のみ盤・・・・・無くてもなんとかなるさと
自分に言い聞かせて木工作業をしていました。
でもホントは欲しい〜(笑)2003.3.2

 


笠木の加工をしました。
笠木は、背の一番上にある貫のことです。
WAKU椅子は笠木形状にポイントがあります。
Rをつけるため、トリマーで基準面を残しつつ荒削りし、
外形をバンドソ―で切断しました。
ホゾ部分も作っていますが、基準面を保つように加工しています。

  

後ろ脚の加工に入りました。
まっすぐの脚にすれば良いのにと思いながら、曲線部分を多く入れました。
ここから膨大な加工時間と材料の歩留まりが悪くなり、趣味の世界に入ります。
プロの方から見たら何やってんだか!って笑われそうですね。
幕板と接合する部分を基準面としています。
次回は後ろ脚の仕上げとホゾ加工に入ります。(2003.3.)


ほぞ組の加工を開始しました。
背貫、笠木、前幕板、横幕板のほぞを丸鋸、バンドソ―、ノミを使って作りました。

ほぞ穴は、角のみ機がないので、φ9mmのドリルで穴を開けた後
ノミで仕上げることにしました。
胡桃材にボール盤で穴を掘った所、カッチリした穴ができて
広葉樹を加工することは気持ちがいいな〜って感じです。

ノミで、とにかく直角に気をつけて、仕上げていきます。
手作業で加工時間が掛かりますが、サクサク削れて楽しい木工となりました。
全てのほぞ穴を加工するには、まだ時間が掛かりますが、
ノミを研ぎながら、遊んでいます。

最近は、ほぞ穴を加工している時と、ほぞの仮組みをしてバッチリ決った時、
時間は掛かりますが、木工してる気分が高まって、とても幸せな気がします。
木工を楽しむより、加工を楽しむ気分でしょうか (^。^) 2003.3.19


やっと全てのほぞ穴が完成しました。

 

前脚の加工。
デザイン的には、やりすぎ〜って感じですが、
思い切った形状を採用しました。
基準面をカンナで出します。

 

待ちきれず仮組みしました。
これから細部の仕上げと、デザインの最終調整をします。
全体のバランス見て、脚を細くしたいのですが、
決めるのは難しいですね。 

作業机の上に座り込み、職人気分(笑)でひたすらノミを打つWAKU。
 今まで、ほぞ穴の加工を何箇所かしましたが、
なかなか正確にできませんね。
今回は、側貫がないので、強度を出そうと思って
ほぞ穴を深くしました。
ほぞ穴の深さと強度の関係ってあるのでしょうか? (2003.3.24)


後脚の組立です。
笠木部分のデザインに変化をつけたくて板を一枚芋接ぎしました。
その後、はたがねを使って後脚全体を組立てました。

後脚の組立てが終わり、バンドソ―、サンダー、ノミ、カンナ、
カッターナイフ、ペーパー総動員で後脚に曲面をつけます。
昔、トヨタ車のセリカクーペという車で「流面形現る」なんて
CMしてましたが(けっこう古いね!(笑))そんな気分で加工します。

途中ですが、つい仮組みして全体を見たくなります。
前脚を細くしたけどフットレストみたいになっていますね(^^ゞ

まだまだ、各部材の仕上げが残っていますので、
これから徐々に仕上げます。
前回との違いが解りますか?    (2003.3.30)


前脚の組立です。

前脚と後脚を組立ました。
仮組みしてあるとはいえ、ここで失敗できないと思い
ドキドキしながら組立てました。
なんとか無事に組立て完了し、ホッとしています。

 

全体のバランスを見ながら、座板を考えます。
段ボール紙をカッターナイフとハサミで切っています。
写真では胡桃と色が似ているのですが、座板はダンボールです。

 

やや丸みをつけるか?(左)、スクエアな感じとするか?(右)
色々ハサミで切って検討しています。
   次回は、座板の製作です。  (2003.4.6)


座板に取り掛かりました。
材は、同じ胡桃とし、厚さ一寸に挽いた材を使います。
写真下右の右材は、woodyキョロさん斡旋のウォールナットです。
座板デザインのアクセントとして使用します。

 

2枚の板を接ぎます。
手押し鉋盤がないので、手鉋で隙間のないよう削ります。
真中にウォールナットを入れて芋接ぎしました。
ウォールナットも胡桃の仲間。相性は良さそうです。

 

座板の堀りは、トリマーで粗削り後、四方反台鉋で削りました。

外形を大まかにバンドソ―で切って、仮置きしました。
ここで、問題発生!!!(^^ゞ
写真では解らない思いますが、接いだ座板の片方が5mm反っていて
仮置きしてもガタガタしてます。
う〜〜〜ん。
ここに来て気付いたのですが、どのようにリカバリーしようか?
しばらく考えますね。   (2003.4.14)


最後になって、座板がひねっていることに気付きました。
KAKUさんにプロの教えを戴き、ひねりを直しましたが、
完全には修復できませんでした(やっぱり修業不足ですね)。
コマを使って今後の反りを吸収できるように座板を取り付けました。
コマの入る溝を掘るのを忘れたので、組んだ幕板に頭を突っ込んで
ノミで掘りました。(木槌も入らず手で押して溝を掘りました。苦しい〜)

 

 

少々座板を無理になじませて取り付けた感じとなりました。
ここで、オイルフィニッシュです。
馴れたワトコオイルで軽く仕上げてみました。

最後に脚を同じ長さ且つ床にピッタリ着くように
墨を入れて丁寧に切断します。
写真は、カメラ3脚を加工した治具を使って、線を引いている所です。
脚を切り揃える時が、最後の気分で大好きです。(2003.4.20)