惟光の名曲アルバム

いま、オキニイリのクラシック音楽のお話

MENDELSSOHN-BARTHOLDY, Felix Symphonie Nr.5
メンデルスゾーン 交響曲第5番「宗教改革」
 メンデルスゾーンというとヴァイオリン協奏曲や「真夏の夜の夢」の序曲や結婚行進曲が有名で(そういえば映画「ドラエモンの銀河超特急」ではでは「真夏の夜の夢」の音楽が全編流れていたっけ)、交響曲も第4番の「イタリア」が一番人気みたい。第3番の「スコットランド」もまあまあ人気曲だけれど、この「宗教改革」ってあまり演奏されないようだ。というのはCDが少ない。ひょっとすると演奏が難しいのかな。技術的な意味ではなく。
 と、いうのはFM放送やライブでいくつか演奏を聴いてみて、感動したことないんだよね。以外に平凡で。もともとメンデルスゾーンって上品に綺麗に曲を仕上げるタイプだから、ハッタリがなくて聴いていて気持ちよくなるけれど、それが裏目にでると、何の感動もなくなってBGMになっちゃう。でも「宗教改革」って成立背景に宗教改革300周年記念ということもあって荘厳に作ろうという気配があってBGMにもならないし、第5番とかいいながら、実は「イタリア」や「スコットランド」より若い時代の作品でもあって、聴かせる演奏というのは難しいんだろうな。
 ところが、トスカニーニの演奏がいいんだ、これが。トスカニーニというと前世紀の指揮者だけど、演奏は時間を超える。モノラルだけど、感動しちゃう。とくに第三楽章。泣けます。浸れます。第一楽章の荘厳さも申し分ない。カップリングの「イタリア」なんか印象に残りません(「イタリア」はストコフスキやバーンスタインの演奏の方が好みなんだけどね)。
 トスカニーニというと堀越先生思い出しちゃうな。こういう話のできる先生がいなくなったのは残念。思い出話は「つれづれ草紙2004」にでも綴ろうか……
今、聴いているDISK Arturo Toscaninine conducts The NBC Symphony Orchestra Recording:1953
BMGジャパン:BVCC−38027


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