いま、オキニイリのクラシック音楽のお話
KLAMI,Uuno | : | Sumomenlinnna ouverture | |||
クラミ | スオメンリンナ序曲 | ||||
知る人ぞ知るフィンランドの作曲家、クラミの1944年の作品。1940年に作曲されてストックホルムで初演されながらスコアが失われたんでもう一度書かれた作品。この時期、フィンランドはドイツと同盟してソビエトと戦っていたころじゃなかったかな。愛国心を鼓舞するような軽快で華やかなメロディがさわやかに流れます。これ聴くと、やっぱりシベリウスはすごいなあ、と思う。悪口ではないんだけど、この作曲家の曲、「海の情景」とか「カレワラ組曲」とか聴くと、ストラビンスキーとかラベルとか、大物作曲家のマネしたような作風なの。ある作曲家の作品聴いて、ああ、自分もこういう音楽作りたい!という調子で作られたみたいな。で、マネする中に、クラミの個性がじわっとでてるような気がする。メジャーな作曲家がメジャーである理由もわかるな。 スオメンリンナ序曲は、そんな中で先行作品のイメージがすっかり溶け込んで、ほとんどハリウッドの映画音楽的世界。ノリノリで聴けます。「スオメンリンナ」ってSuomi(フィンランド)の属格にLinna(城)が付いた単語でフィンランド城ということになるのかな。なんか北欧文学科時代にフィンランド史の授業で習った記憶があるんだけど、なんだったかな。ま、いいや。 演奏のトゥルク・フィルハーモニー、たしか学部生時代の北欧研修の時に演奏会に行って聴いた楽団のはず。トゥルクってオーボーとも呼ばれるフィンランドの古都。ちなみにトゥルクがフィンランド語地名でオーボーがスウェーデン語地名。フィンランドはスウェーデンに支配されていた時代が長くてスウェーデン系国民も多く、フィンランド語・スウェーデン語の二語が公用語なんだよね(20世紀末の話。最近はどうなのかな?)。トゥルクはいい街だよ。ヘルシンキも悪くないけど、トゥルクの方がこぢんまりしていて落ち着く。ヘルシンキが札幌だとすると、小樽みたいな感じかな。小樽より大きい街だけど似ている。トゥルンリンナ(トゥルク城)という古城もある。あ〜ぁ、行きたいなぁ〜。 |
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今、聴いているDISK | : | Jorma Panula conducts Turun Philharmmonie Orchesteri | Recording:1996 | ||
その他の収録曲 | NAXOS:8.553757 | ||||
Kalevala Suite,op.23 サーリ島でのレンミンカイネンの冒険 海の情景 |