ROOTS〜作者紹介

「roots」という言葉には、「植物の根」や「根元」、「祖先」という意味があります。
私は、雑草がアスファルトにも根を張るような生命の強さにあこがれ、生の躍動を切り絵に表したいと考えています。
遙か昔から続いている生命の系譜も、植物の根と似ていると思うのです。
そんなところから、「LivingROOOTS」というサイト名を付けました。


■切り絵作家:久藤 エリコ(くどう えりこ)

■1975年 北海道帯広市に生まれる。
釧路市、帯広市などで活動、現在は札幌市在住


幼少時から落書き帳を手放さなかった。
絵を描くのは好きだったし、一人になる時間も多かったので当たり前のように漫画家になるという夢を持つが、ちょっとうまいくらいの絵だったので次第に現実を見るようになる。時折パロディのようないわゆる同人誌的な絵を描いたり読んだりしていた。
家が貧しく親の薦めもあり教師を目指すが、漫画家への夢は捨てきれず、かといって何もできないままで浪人することになる。
二年間ほぼ自宅浪人、家庭内の事情もあり荒んでいたこの頃、中学校の美術科で習った作品を思い返して手探りで切り出した。
はじめは自分で描いたイラストを切り抜き、カッターマットなどもなく、新聞紙や雑誌を下に切った。

釧路公立大学へ進学、大学内の美術部の展示会等にあわせて作るうちに切り絵の奥深さにのめり込む。何かを表現する事に強く喜びを見いだし、初めての展示活動を行った。ただ漫画が好きだっただけで、美術の知識はほとんどなかったが、それまで気にしていた、才能とか知識とかそんなものどうでもいいくらい、何か強い衝動に駆られていた。


教員免許はとったものの、中途半端な気持ちをかかえたまま生徒に向かうのは失礼ではないだろうか?矛盾を抱た結果、民間企業に就職。
決して安定した生活ではなく仕事も転々とし紆余曲折する中、細々と展示活動を続け現在に至る。

「切り絵」というものが自分にとってどういう意味があるのか、模索している日々です。