真木と佐々木「ささやかなる勝利」その後、ということで書いていただきましたよ!(粘着的なタカリの賜物)

真木と佐々木





「――ささき。」
たぶん、それはねっとりと甘い、蜂蜜みたいな声だった。すっかりのぼせた俺が、たまらずにしがみつくほど。
 しがみついて、勢いこすりつけて、真木の手を待つ。
 自分でも顔が火照っているのがわかったし、下半身のどこかが何かを期待している。
「……」
名前を呼ぼうとして、息を吸う。緊張で焼けたように喉の奥が熱い。
 のどが熱くて、声が出ない。
――真木



ガバっと起きあがった俺は、慌てて下半身を確かめた。
 部屋は暗く、よく知っている自分のベッド。俺のほかには誰の気配もない。
「あぁ……。」
夢か。
 夢だよな。そりゃあ、そうだ。
 ベッドの横に転がっていたペットボトルからぬるいお茶を飲む。
 こんな夢を見た理由は分かっていた。忘年会と銘打った飲み会に、真木は何だか知らない色気を振りまきながらやってきた。そういえば、俺は真木に彼女がいるかどうかすら知らないが、デートの後だったのだろうか。
 枝豆をつまむ指がけだるげだったし、ビールをあおる頤にほんの少し火照りが残っていた。俺が凝視したって、ちっとも動揺しないのだから、つまり、真木はそんな気配を振りまいている自覚はないのだろう。
 からからの喉が潤って、現実の真木が夢の真木とかぶる。
 あんな甘い声で、真木は彼女を呼んでるのだろうか。ビールでぬれた唇と同じような唇で体のどこかに触るのだろうか。
――何考えてんだ。俺は。
 もう一口お茶を含んで、立ち上がった。
 ひやりとした床が、まだ夜は深いと教えてくれる。
 真木はいい奴だ。間違いなく、いい友達なんだ。急いで頭の中に、彼女の細い指と高い声を引っ張り出す。女の子にしかない柔らかそうな肩と、唇…と、唇にわずかに残った泡を舌先で舐め落とす真木の唇が、ほんのりかぶる。
――だから!何考えてんだよ、もう。
 だいたい、真木がいけない。
 俺に色気を振りまいたってどうなるわけでもないだろうに、なんだか暖かいような甘いような気配をゆるゆるといつでも体にまとっているのだ。たぶん、無自覚に。
 真木がいけない。
 長めの髪の毛を掻きまわして、バスルームに逃げ込む。熱めのシャワーでおかしな妄想を押し流す。柔らかい真木の髪の感覚を思い出しかけて、水圧を上げた。


 今日、彼女とわざわざ夕方にわかれたのは、どうしてだろう。
 わざわざ、真木と会うことにしたのは、どうしてだろう。








すすすみません><
短い上に、なんじゃこりゃ。
「ささやかなる勝利」の「おまけ」のあとの佐々木のつもりです…
おまけの真木の色気に、めっきりやられてこんな感じに…。




や   っ   べ   !   !
エロスすぎる。好みすぎる。佐々木の回想のなかの真木がいやらしくていやらしくて…!
この鼻血動脈血っぽいんですがいっこうに止まる気配ないんですが構わない!(桃源郷漂いつつ)
佐々木、君があてられた真木の色気は全部妄想上の君のおかげで生まれたものだからね。肩ポン。
君が後ろめたく思った夢の内容の数百倍の濃度の妄想してるからね真木は毎日…!
ほんと、moriさんに書いていただけるとありえないくらい萌えます。
気色悪いの承知でお願いしてよかった!想像以上でうっかり彼岸に行きかけた…!
だってメールフォルダ開いたらいきなりこれだもの…!一度読んだらもうずっと頭から離れませんでした。
真木の声は蜂蜜ボイスで決定です。ええたった今から。(断固として)
無礼なお願いにも関わらず快く、しかもまっこと迅速にこんな素晴らしい作品をありがとうございました!!!
moriさんの素敵サイトmori-no-hanashiはこちらから!


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